植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ヤフオク ものの値段はわからない

2021年02月02日 | 書道
 ここのところ、順調かつ安価に書道用品のオークションが落札できています。今は、篆刻用品、作品用の仮巻・額装・掛け軸に特化しています。ちょっと調べたら、直近の10件の落札平均は2900円でありました。例えば半切用の未使用額縁計3個、合計4100円でしたが、額装屋さんに聞いたら最低15千円、ネットで調べても軽く一つ2万円いたします。5、6万円相当なんですよ。
 印泥「八寶印泥」の珍品・貢品も計2200円で落札できましたが、通常新品の60g(2両装)入りを買うと「貢品」だけで「大観印泥」・「石泉印泥」(印泥メーカー)では一個3万円するのです。

 印材は、紐が彫られていているもの(持ち手の飾り彫り)付きであれば、1個500円~千円が未使用市販品の相場です。ただの角型、青田石は、大きさにもよりますがそこらで2,3百円で売っているので対象外。
 印材そのものが、田黄石・鶏血石などの高級品・貴重な石であると、何万円もするものがあります。以前は、なんとかこの手の石を入手したかったのですが、バカ高いのと偽物が多いという話を聞き、今は普及している寿山石の印材で彫りのよさそうなものを中心に物色しております(笑)。

 で、ちょっとびっくりした出品がいくつかありました。一つは、12段引き出し付きの古い整理棚・高級料紙が引き出しにぎっしり入ったままというものでした。ワタシは以前から買いためていた、半紙や料紙、色紙の類の整理に窮していて2・3万円の収納ケースを探していたのですが、ちゃんとしたものはだいたい5万円、やっと見つけたぴったりの 画用紙整理棚12段というのが24千円だったのですが、「 教育施設限定 」で一般には買えないのです。なんでだろう?送料が無料になることと関係していそうです。

 ここは気合を入れて落札だ、と意気込みました。理想的な収納が出来て、これから取り組む予定の仮名用の高級料紙(らしきもの)が多数込みですから。両方いっぺんに手にできると思えば是が非でも手に入れよう、2万円くらいか、でも念のため3万円で余裕で落札、と見込んでいました。ワタシだけじゃないんですな。こういうものを探している、欲しがる人は。結果、5万円弱が落札価格でした。そこまでは出せません。原則1万円がヤフオク上限入札価格のワタシです。がっかり。

 それから、篆刻印7点セット。これです。(勝手に掲載、すみません。)
 だいたい、セットものまとめてというのは、案外人気が無く安値で落とせます。たまに、とても良品が混じっているので、ワタシのねらい目でもあります。出品者側も、これぞ、と思う高く売れそうな骨董価値・由緒あるもの・高級印材とふめば、一点もので出品してきますからね。

 まとめて7点は、一個を除いて使用済みで文字が彫られ、だいぶ減って短いものもありました。しかし、よく見ると紐が丁寧に彫られ、印面の刻印のデザインが精密でちょっとみかけないような出来栄えだったんです。何気なく欲しくなり、こんなものかと8千円で入札、一時は最高値でした。ところが落札時間の30分前くらいから急に入札が相次ぎ、なんと46万円で落札Σ(・□・;)。印の字は読めなかったのですが、とても有名な人物が使っていたか、実は鶏血石だったのかもしれません。いずれにせよわからんものです。しかも、ネットで写真を見ただけで50万円近いお金をポンとだすかぁ?。複数の方がむきになってヒートアップしたのかもしれませんが、どのような由来の価値がるのか知りたいところではありましたね。

 一方で印泥(ほぼ未使用)5個セットが9800円で落札できました。子供たち用に5個姓名印を彫ったので、印泥もつけてやろう、という親心(親ばか)(笑)。そしたら「おまけです」と赤間石の立派な丸硯が同梱されておりました。買えば5千円くらいのものがおまけって、どうなんでしょうか。ただで貰ってケチをつけるのは変ですが
 それからこれ。これは印ケース自体が石で出来ていて。手に取ると相当古い年代物と見受けました。二つの天然石の中をくりぬき、装飾の彫りが施されています。ちょっと棺桶ぽいです(笑)、これまでオークションで見かけたことがありません。珍品の部類と思われましたが、これがセンエン!1,000円ですよ。ちょっとしたコレクションになりますね。ほんとわからんものであります。
上の写真のものとはくらべものにはなりませんが(笑)

 昔から、安物買いの銭失いと言います。すぐに使えなくなるような安物・粗悪品を買うものではない、結局また買いなおすとか、買っても使わないということで無駄遣いになる、という戒めであります。
 ワタシは自分のお小遣いで、実用性があるもの限定でヤフオクから入手するようにしています。定価や、当時の値段からみて大幅に安くなっているものをゲットするのが「快感」であります。「骨董的価値」が付加され、当初から何倍も高くなるようなものは手を出しません。目利きでもないし。将来さらに高値で売るなどといったスケベ根性もありません。

 水滴(硯に水を垂らす水差し)や紐つきの篆刻印、古い筆などを手にとって、作った人や使っていた人がどんな人物だったのだろう、などと思いながら眺める程度で十分であります。高額な骨董品を買うのが、銭稼ぎとはとうてい思えないのです。


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