植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

蕎麦を打ってみた(調子に乗るな編)

2021年02月03日 | グルメ
続きであります。
初めてにしては思いのほか蕎麦の出来上がりがよかったのです。本職の人は30分ほどで打ち終わるらしいので、その倍の時間がかかりました。蕎麦の打ち方は、おそらく長い歳月の中でだんだんと技術が確立して全国に広まり、もっとも合理的に手早く失敗が少ない方法になっていったのだと思いますな。特に、薄くてでこぼこのない均質な蕎麦をうち、わずかな材料の無駄もないように手順と作業が確立したのでしょう。
 粉をお団子にし、最後は紙のように薄く延ばす、丸いものを四角にして、細い紐に作り替える、といった変遷が実に面白いものです。
 
 茹でとそばつゆまではワタシの力は及びませんから、すぐに家内にバトンを渡しました。記念作は、牡蛎蕎麦でありました。

 なにかとハードルが高いワイフが絶賛してくれたのです。こんなうまい蕎麦は久しぶり、と。切り方が不ぞろいのほうがいいのだとも、かなり「よいしょ」が入っていたと思われます。気分よく蕎麦打ちしてきた亭主をおだてて悪いことがあろうはずもありません。お互い楽しくいい気持でいるに越したことはありません。そして、もう一回、というリクエストがありました。お安い御用だとばかり、作業場に舞い戻って、手早く打ちました。

 がっ、早くも失敗でありました。捏ねてチーズ型の円柱に成形した時、嫌な予感がいたしました。ばかに固いのです。あれ、こんなだったかな、と思いながら「のし」の工程に入りましたが、案の定広がらないのです。のみならず縁にひび割れが生じております。そこで第一回目と明らかに様子が違うことに気づきました。水が足りない、これが第一感、そしてあわててこね鉢に戻して水を足し、再度捏ねて成形しましたが、もう手遅れ、のしても切れるし、ひび割れるし収拾不能であります。そううまくいくわけもなかったのです。

 思うに、まず計量がテキトーだったのです。初回、500g入りの袋から、秤を使って250gの蕎麦粉を分け、これに50gの小麦粉(つなぎ)を入れました。厳密にいうとこれは二八蕎麦ではありませんね。本来4:1がその割合なのですが、5:1になっていました(笑)
 すると、袋には250g残っているからこれに、また50g位のつなぎを入れればいいのだと安直に考えていたんです。どうやら、足して320g位あったようです。これに150㏄の天然水を合わせればいいんだ、として打ち始めました。  前回のブログで、水回しが一番難しいらしい、と書きましたが、まさにここで雑な計量が災いしたんでしょう(推測です)。水回しも捏ねもいい加減だったかもしれません、いっぱしの蕎麦打ち職人になったような気分でサッサと片付けようとしたんです。

 調べてみると、素人は時間がかかるので、生地を乾燥させやすいのですね。さらに、のし(延ばす)の工程で、くっつくのを嫌がり最初から打ち粉を過剰に振るのも、生地全体の水気を失う原因になります。蕎麦打ちは慣れるまで、水を多め(60%くらい)に準備するのでした。

 そこで、2回目は「失敗」と諦め、もう一度計量からやり直ししました。水を多めに、丁寧に水回しを行い、粘りとつやが出るまでしっかり捏ねて、と打ち直しました。今度はなんとか成功! 調子に乗ったらイカン、のであります。あくまでマニュアル通りに、そして理にかなった作業を丁寧にこなす、これを学びました。思えば、この日、朝練習で1回、本番1回、さらに失敗1回、そして2回目の成功、と5時間ほどかけて4回も蕎麦打ちしていたんでありますな。

頑張ったご褒美にワイフが、海老天二本奮発してくれました。


 これで、一日にして「お試しセット2kg」のうち1.5㎏を使いました。もう御代わりが必要なんです。
 北海道産と山形産の粉でしたから、今度は本場信州産、これを一気に4㎏注文いたしました。やはり調子に乗っておりますね。( ´∀` )
コメント
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