岸田内閣の支持率が30%を切って27%くらいまで下がったそうです。あの菅さんすら30%ぎりぎりだったのに。これは、失言やらなんやらで批判を浴びた森さんや麻生さんの政権末期に似てきました。
自民党は、安倍政権で圧倒的な選挙の勝ちを続けてきました。また立憲民主党や国民民主党は、代わり映えせぬ顔ぶれで人材の薄さのせいもあって、これだけ与党が批判されていても支持率は上がりません。自民党と公明党の岩盤支持層によって、低い投票率と選挙制度(死に票が圧倒的に多い等)のせいで、ちっとも政権が変わらないのです。
岸田さんが、何をやって何が出来ないのか、というのが見えてきません。
コロナでは、ウイズコロナ一辺倒になって規制を緩和する一方、PCR検査や発熱外来、入院体制などには何も手を付けていません。非課税所帯に10万円配るなどの小手先でかわそうという姿勢が見え見えです。何もしないで勝手に感染者数が落ち着いてきたら、待ちきれず外国人の入国制限を撤廃し、旅行支援策を打ち出しました。なんで観光や旅行産業ばかりに目を向けるか?二階さんにお尻を叩かれているようです。
急速な円安と物価高、これも有効な手段は打てません。そもそも「新しい資本主義」というのは実際はアベノミクスの踏襲で、なんの新機軸も無かったのです。過剰な国債発行によって政策の弾力性は失われ、極端な低金利と金融緩和の弊害が円安に現れました。しかし、金利を上げると国債費が跳ね上がるので日銀も動けないのです。小手先で買いオペ、円買いに入りましたが、数日で元に戻ってしまいました。世界で何兆ドルの単位で為替が動いているのに、わずか10兆円程度の資金を回してもどうなるものではありません。
結果として、輸入品が値上がりウクライナ侵攻で、原油価格や小麦などの農産物も高騰、一方で景気は一向に上向かず、先進国最低レベルの賃金も据え置きになっています。ガソリン価格があがったらちょっと補助金を出すなどのちまちましたバラマキしかできないのです。
なにより旧統一教会問題と国葬で一気に国民の気持ちが離れました。安倍さんのぼんやりとした「功績」を理由になんの民主的法的な手続きなしに「天皇家」と同等の扱いをすることに多くの国民が違和感・嫌悪感を抱いたのです。さらに、安倍さんが襲撃されるきっかけとなった統一教会が、実は長い間日本の政治や国民生活に入り込んで反社会的な団体であることが明るみになりました。しかし、その統一教会のどこが良くてどこが違法なのかを真剣に議論せずに、ただ与党議員にアンケートを出さして終わりにしようとしています。
安倍さんの一族が統一教会とどんな関りがあって、その結果どれだけの巨額な資金が信者から搾取されて反日的な国とその団体の資金源になったのか、行政がそれを知っていて、その活動を黙認したのではないかという疑問を払拭できません。日本憲法で規定する宗教法人が非課税で、規制を逃れるという現状でいいのか、そもそも統一教会は、宗教法人の皮を被った詐欺集団ではないのか、そんな疑問に答える姿勢を見せません。
ことあるごとに、「丁寧な説明をする、しっかりと取り組む」と言いながら具体的な実績や行動が伴いません。そして、国民が求める事柄には「限界がある」という、取り組む前からやらない理由を先に出すという悪しき態度に辟易しているのです。
もはや、就任前から言われていたように「岸田さん」は総理の器でもなく、自民党内にも尊敬し支持する人はほとんどいないのです。いわゆる死に体の内閣となっていると断言してよいと思います。加えて、総理補佐官に自分の子供を就任さてせて「適材適所」と言ったとか(笑)。
しかし、問題はでは自民党に首相の適任者がいるか?であります。岸田さんと肩を並べるほどの口先だけの「茂木さん?」。怒りっぽくて細かくて短気、人望が無い性格の悪さは岸田さんの比ではないようです。高市早苗、こちらは論外。われらがタロサン、河野太郎さんはどうか。こちらはだいぶ変人で、やはりお仲間が少ないのです。せっかく国民の人気は高いのですが「視野が狭く、一つの事に固執する」印象が拭えません。無難なところでは外務大臣の林 芳正さんというのが有力視されているようです。
東大法学部・ハーバードというばりばりのキャリアで政界入りし、要職を幾度も経験しているベテランですが、こちらもいささかわきが甘く、年金未納・公選法違反などいくつかの不祥事もあり、統一教会の関係も隠していたのがばれたりして、清廉潔白で日本の未来を担う総理にはいささか物足りない人物に見えます。
本来なら閉塞感を払拭し、既存の利権からいったん離れた別次元の政党にバトンタッチできればいいのですが、肝心の日本人が変革を好まず、安全第一という投票行動をとることが底辺にあるので新たな日本を作り出すことが出来ずにいるのでしょうね。