植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ワタシだけのサンクチュアリ

2022年10月15日 | 植物
10年ほど前にコンビニ用の小さな建物を建てたのです。一般的には建坪60坪で、コンビニ仕様の安い平屋を建てます。コンビニ側で資金を用意(後で賃料と分割相殺する)し、完全に規格化され建設単価を抑えるので確か30百万円と言われました。

その時、どうせ建てるなら2階に部屋を欲しい、出来れば3階建てがいいなどと思ったのです。つまり、平屋のコンビニを建てたら、それ以上の発展性も収益増も見込めないので面白くない、と素人ながら考えました。2階建てならマンション3戸分の部屋を確保できます。3階建てにすると関係する法律が3つ加わり、強度や設計上の理由でかなり割高になることを聞かされ、では2階建てにしておこう、と決めました。そこで、少しでも拡張性を持たせようと、屋上の1/3を陸屋根にして屋上緑化用に20坪のスペースを確保し、もし太陽光発電に変える場合に簡便に設置できるような装置を備えておいたのです。また、屋上を活用するために簡易の建屋を建てようと、むき出しの鉄骨を4角形の骨組みにして作って貰いました。

工費は、それだけで3倍に膨れ上がりましたが、もう覚悟を決めていたので借金や手持ちの金融資産を工面してなんとか支払うことが出来ました。

そして竣工して3年目に屋上の改造に着手したのでした。骨組みだけの鉄骨に柱や杉板でサンルーム兼温室にし、3か所に花壇を作り、メダカのプールは10個以上になりました。恐らく累計数トンの資材を自分一人で担いで屋上に運んだのです。

その甲斐あって、誰も邪魔しない誰も気づかない屋上庭園で、趣味の園芸やメダカ飼育ができ、良い季節には音楽を聴きながら本を読んだり、コーヒーを飲むというささやかなシアワセに浸る時間を堪能できているのです。また仕事部屋で書道と篆刻に打ち込み、全く外の世界から隔絶したサンクチュアリとなりました。

数年前からスイカの屋上栽培に着手しそれなりの収穫が出来るようになりました。スイカが終わった後には今回大根とベビーレタス・ニンニクを植えました。以前は草花を植えていましたが、流石に他に見る人も無いので無駄かな、と思い花壇を菜園にシフトさせたのです。

こちらがレタス類で、これから間引いた分はサラダになります。大株になれば立派なレタスで、12月頃まで食べられます。

これは大根、地植えした大根の種が余っているのでいきなりばら撒いて発芽させました。もう少し大きくなって大根が5㎜くらいの太さになったら、「うろ抜き」大根として刻んで炒めたり生食にしたり、みそ汁の具になります。柔らかくとても美味しいものであります。

こちらはクレソン 、繁殖力が強く、こぼれ種で勝手に生えてきます。大きめのプラ箱に入れて砂地の土に水さえ切らさなければどんどん増えます。少し日陰になるようにすると柔らかいでしょう。
いちごも野生化して実をつけます。ナメクジなどにやられるので、実が生り始めたら殺虫剤を撒いておく必要があります。

パッションフルーツも生ります、温室で冬越しがひと手間ですが。

オキザリス・猫の尻尾「キャットテール」 も花盛り

勿論メダカも4千匹ほどおります。

当初計画から6千万円という、ワタシにとって巨額の「酔狂な」出費をして、秘密の花園と隠れ家を作ってしまいました。それを無駄なことと笑う人もいます。しかし、ここでワタシはこれまでの人生で最も充実した趣味と安寧の時間を送れているので「正解」であったと一人納得しているのであります。
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