とお題を書きましたが、コロナ肺炎は関係ありません。
好天が続き、心地よい風が吹き渡る園芸日和であります。
好気性ボカシ肥料の3回目は、温度が40℃以下に下がってきました。ピークで60℃位まで発酵熱が上昇し、数日で投入した有機材(米ぬか・油粕・コーヒー滓など)が分解されます。温度が下がって「落ち着いてくる」と上手く発酵が完了し、表面が乾燥し、その下に灰色に変わった有機材が現れます。こうなれば自然乾燥を待つだけなのですが、なかなかそうはいきません。相手は生き物で、水分が過多、混和が不十分、乾燥して発酵が中途半端になるなどの理由で、腐敗臭がしたり粘度が上がってきたりと、毎日状況見ながらかき混ぜております。2回目の分は、すっかり発酵が終わったと見えて外気温と同一になりました。これは、もう出来上がりです。
嫌気性のボカシ肥料は、ビニール袋に詰めて密閉したまま数か月放置すれば出来上がりますが、これも上手に水分調整しないと、腐ったり発酵しないままに終わったりします。昨年晩秋に仕込んだこの嫌気性ボカシ肥料が、容器から取り出した後、かなりの熱を持っているのに気が付きました。中身をあらためると、昨秋仕込んだ時と材料があまり変わらない状態でありました。上層だけは発酵していたかに見えたのが、恐らく水分不足と低温の為にかなりの部分が未発酵になっていたのです。
外気温に触れ気温が上昇したため、発酵したのです。そこで、ワタシは重大なミステイクを犯しました。スイカの元肥に大量投入いたしました。高温・発酵途上になっているのは承知の上で、「発酵も落ち着いてきた」と判断して高温を好むスイカの生育にはよかろうと思ったのです。一昨日、そのスイカ苗が萎れて茎が茶色に変色しているのを発見しました。黒いマルチングの隙間に手を入れると、あり得ないほどの高温で内部は蒸れておりました。これはもはやアウトであります。水でさましても手遅れ、蒸し焼きされたに等しいのです。
農家さんでもたい肥作りに雑草や野菜くずなど発酵させます。米ぬかも害虫を誘引駆除のために用いたりしますが、やはり、発酵熱で植物の根を傷めるというのが常識でした。また、ボカシ肥料そのものは、非常に効き目が強い分、野菜などの幼苗の根を傷めるので根が触れないよう気をつけるべきだったのです。ワタシとしたことが・・・・
気を取り直して、さきほど地温が下がっているのを確認の上、追加で新たに買ってきたスイカ苗を植え付けしました。他のスイカ苗もだいぶツルが伸びてきました。なかにはすでに黄色い花を咲かせています。すぐに、ツル誘引のための「ワライラズ」を敷く必要があります。これは、風などでツルが動くのを防ぎ、スイカが安定して受粉できるようにする大事なポイントです。葉が泥はねで汚れて病気になったり雑草が増えるのも抑えられます。
ボカシ肥料は、これから4回目の仕込みをいたします。ほぼ出来た2回目のボカシ肥料は、あちこちに施肥し、残りはビニール袋に入れて保管します。これで作成容器が空きます。すでに「米ぬか・コーヒー滓・油粕・たい肥」という材料は確保しております。これに汲み置いた雨水と発酵促進剤を混ぜれば10日ばかりで出来上がります。
野生化したイチゴに、ナメクジが集まってきます。開花時期を迎えた香りの花「バイカウツギ」にべったりとアブラムシが無数についておりました。アブラムシは、遠めでは分かりにくく、短期間で猛烈な勢いで増殖し気づいた時には、茎や葉っぱが団子のように覆いつくされます。何かの感染病と同じです。
さらに、室内に置いている「アマゾンリリー」の葉裏には、「コナカイガラムシ」の真っ白なコロニーが大量発生しておりました。これは、殺虫剤が効かない厄介な害虫です。逃げるわけではないけれど、浮遊して周りの葉っぱにも移っていきます。べたべたした成分を出し、葉っぱの養分を吸い取ります。なにより見た目が気持ち悪い。歯ブラシでこすり落とすのが一番有効な駆除法です。
アブラムシがついた樹木には殺虫剤を噴霧し、ホースで洗い流し、ナメクジ用の殺虫剤もばら撒きます。
こういう園芸日和は、植物たちの柔らかな芽・葉・蕾などがどんどん生長します。害虫たちにとっては、この上もないご馳走になります。まことに不本意ではありますが、心を鬼にして殺生(大量殺戮)をいたします。さらに、薔薇やブドウ・ニンニクに病気をもたらすウィルスや病原菌も活性化しております。
お天気がよくて、植物が順調に育っていると油断してはなりません。