植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

またあの日がやってくるのか

2020年03月11日 | 時事
 世界的な株安だそうです。原油先物、為替相場なども乱高下し、リーマンショック以来の「コロナ肺炎」不況が懸念されているそうであります。まだ、現役の金融マンであった頃なら、経済問題を少しは語れるのですが、もはや半ば世捨て人で、金儲けや経済問題にはまるで興味も関心もありません。

 しかしながら、自分の財布に直接影響がある(毟られる)ことは捨て置けませんな。本日は、3月11日であります。数日前から東北大地震の復興や、被災直後の映像が流れています。もう9年になるので、驚くような新たな話題は無く、地道に復興を目指す方たちの姿を紹介することが多くなりましょう。この間、大した議論もなく復興特別所得税が導入され25年間2%増しの所得税と、あわせて復興特別住民税が10年間均等割で1000円ひかれます。

 のみならず、ワタシたちが払う電気料金も震災前に比べて4割ほど値上げになっています。電力会社は、運営にかかった費用を丸々電気代に算入するシステムなので、福島原発の除染・原子炉の廃炉費用から賠償金やらなにやらひっくるめて電気代に上乗せして請求してくるのです。東電にとっては、痛くもかゆくもないということですね。
 
 神戸の大震災と異なるのは原発被害の有無でした。神戸はわずか3年で復興を遂げ、元の生活が戻りました。しかし、東北では、福島原発の水素爆発とメルトダウンのおかげで、いまだに溶けた燃料棒の除去も出来ず汚染は止まらず、汚染水がひたすら増え続ける日々です。メディアでも取り上げられることがほとんど無くなりました。
 戦後の一貫した原発政策が、その安全性と経済合理性でありました。小学生は、必ずと言っていい程社会見学に行きました。その度に、原子力発電は絶対安全だと摺りこまれてきました。しかし、実際はあっけなく世界最悪といわれる事故を引き起こしました。にもかかわらず、ほとんどの原発が元通り稼働しております。
 また、地震をはじめとした災害に見舞われる可能性は否定できないのです。全国の原発の基本的な設備がそのままなのに、対策は万全だと誰が保証できましょう。人災で放射能漏れを起こしたことは何度もありました。あるいは、もし、テロに原発が狙われたとき、それを防御できる備えがあるとは思えません。なにしろ、木造船でやってくる北の漁船すら捕まえられない杜撰な国防体制なのですから。
 原発が絶対安全などというのは、幻想にすぎません、政府と電力会社が作り上げたただのおとぎ話です。

 去年の今日、ワタシはこのブログで「世界有数の地震多発国であり原発依存のこの国で、もし、また同じような事故が起きた時、想定外でした、と言われ、わたしたちは、その汚染と後始末の費用を被ることになるのでしょうか。」と書きました。

 東海巨大地震、あるいは首都直下地震の危険が迫っていると言われております。 茨城県那珂郡東海村と静岡県御前崎市に原発が稼働しております。いつか、あの日と同じような大地震が起きた時、それを思うと暗澹たる気持ちになるのです。
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