植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

無知なることの恐ろしさよ

2019年02月21日 | 植物
 何とはなしに春めいてきました。日よけを施した私だけのベンチに座っていると、曇りがちな空から時折やんわりとした日差しがおりてきます。寒水仙の香りが鼻先に漂い、ヒヨドリやムクドリが、ワタシの手からビスケットのくずが撒かれるのを催促するように鳴いております。この時間がなんと心地よいことか。
 君子蘭の花蕾が上がってまいりました。洋ランセロジネ(コスモクリスタ)も5本の花茎を伸ばして、開花が始まったところ。このセロジネは芳香種としてつとに有名ですが、その香りよりも花姿がいいです。沢山ついた白い花弁の中心が鮮やかな黄色になります。水をやりすぎるワタシにとっては育てやすいですね。
 君子蘭はといえば、昨年の今頃は、いささか茫然と葉っぱが溶けたものを眺めてました。強い霜にあたりすっかり葉を凍らせたのですね。先入観で、これはほったらかしが一番、と思っていたのです。家内に言わせると、繁盛する商家のはよく育つそうな。忙しいために、家人が水やりを忘れてしまうからだそうです。義母が、君子蘭をしこたま育てていたのですが、何も知らず、毎日せっせと水をあげていたら、気づいた時には30鉢近いもののほとんどが根腐れ、2,3鉢だけがかろうじて残ったようです。これが、玄関先においてあり、「何もしないで、毎年咲くよ」(家内談)。ところが近年花が咲かなくなったので、2年前鉢替えを行ったところ、土が殆ど全部失われ、君子蘭の根と茎と葉の枯れて雲母のようにパサパサになったものに埋もれた本体を発見、新たに土を入れて植えなおしたわけですね。それにしても強健な植物ですね。
 8年前に園芸に目覚めたころは、耐寒性という言葉は意味を知っていても、園芸用語として認知してませんでした。近所のホームセンターで販売しているものは、今、植え時だろう、ここで売っているのだから、普通に育つのだろう、ぐらいの認識で目に付くものを買いあさっていたわけですね。で、冬になると、枯れます。単に地上部が枯れて翌春芽がでるかもわからず、放置したり、捨てたり、水やりしたりと、ハチャメチャでもう情けない限り。温室の必要性にそこでようやく気付いたわけです。その前に、冬は室内に取り込む、を飛ばしましたか。屋外で栽培するものを室内に取り込むために、当然ながら鉢に植えることとなります。ハイビスカスや洋ランに加え、「サンユウカ、ヤコウボク、ライチ、イランイラン」などの「熱帯性の植物をいい気になって集め、秋になると廊下にとりこみました。そこまでは良かった。ついでに、マンデビラも冬越しさせようと目論んだわけです。キョウチクトウ科、つる性で梅雨明けくらいから秋まで鮮やかな赤や紫のラッパのような花を次々に咲かせます。なかなか値段が高いので、翌年にも、と思ったのがいかんかったですね。ネットでは「室内で冬越しは出来るがやめたほうがいい云々」とありましたな。それで、どうなったかといいますと、大鉢の中がダンゴムシの大集落となっていた模様で、ある夜、一斉に鉢底から逃げ出したのです。廊下から部屋の中までダンゴムシの亡骸が散乱するありさまで、さんざんワタシはなじられ、「ルンバ」の購入を強制されました。買いませんでしたけどね。
鉢は必ず鉢底ネットでふさぎましょう
コメント
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