すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【プレミアリーグ 19/20 第4節】今季のブライトンには注目だ ~マンチェスターC 4-0 ブライトン

2019-09-03 08:10:40 | イングランド・プレミアリーグ
ていねいにビルドアップするブライトン

 マンチェスター・シティが精巧なビルドアップとフィニッシュで、ブライトンを大差で破った。だが、ていねいにビルドアップしポゼッションしようとするブライトンのサッカーにはなかなか見どころがあった。彼らはビッグ6以外との対戦では健闘しそうだ。

 シティのフォーメーションは4-1-2-3。スタメンはGKがエデルソン。最終ラインは右からカイル・ウォーカー、オタメンディ、ラポルト、ジンチェンコ。

 またアンカーにはロドリを置き、インサイドMFは右がデ・ブライネ、左がダビド・シルバ。3トップは右からマフレズ、アグエロ、スターリングだ。

シティは2-3-5に可変する

 立ち上がり、ブライトンは最終ラインからていねいにビルドアップしようとするが、シティはハイプレスで襲いかかり敵のビルドアップを無効化する。

 ブライトンは前線でボールを失うとミドルサードまでリトリートし、5-2-2-1に変化してブロック守備に移行する。ただブライトンはこのあとボールを奪うとパスをつないでポゼッションしようとするが、なかなか最前線のFWにボールが入らない。

 ブライトンの守備ゾーンが低いため、シティは完全に2バックで最終ラインからビルドアップする。両SBのウォーカーとジンチェンコがともに1列上がり、中に絞って偽SB化し2-3-5で攻める形がひとつ。

 あるいはウォーカーだけが偽SB化してロドリと2人でバイタルを埋める。一方、前ではダビド・シルバが左に大きく開いて幅を取り、左SBのジンチェンコがその内側をインナーラップしてハーフスペースをボックス付近まで上がる。これで2-2-3-3の形で圧をかけるパターンもよく見られた。

シティに勝つには2タッチ以内が基本だ

 試合開始2分、まさにその形で早くもシティに1点目が入る。左WGのスターリングが引いてくる動きで作った左前のスペースめがけ、インサイドMFのダビド・シルバがダイアゴナルランして縦パスのコースを作る。

 そして左サイドをブライトン陣内までドリブルで持ち上がったSBジンチェンコがそのダビド・シルバにパス。シルバがマイナスの折り返しを入れ、デ・ブライネがどフリーで楽々シュートを決めた。

 続くシティの2点目は前半42分だ。右SBのウォーカーがマフレズに縦パスを出し、マフレズは2タッチで右に開いたデ・ブライネにパス。そのデ・ブライネが今度は中央に折り返し、受けたアグエロがゴールをぶち抜いた。

 ブライトンは立ち上がりにいきなり失点した後、前半ずっとよくガマンしていただけに痛い2失点目だった。敵への寄せが甘かった。とはいえ彼らはビルドアップの形をもっているし、ただ守っているだけではない。中位のチームとはいい試合をしそうだ。

 ただブライトンはプレースピードがやや遅い。シティはボールホルダーへの寄せが速いため、2タッチ以内でプレーしないと引っかけられてしまう。そこが上位と戦う場合の課題だろう。

 このあと後半にはアグエロと途中出場したベルナルド・シウバが1点づつを決め、終わってみればシティが4-0で大勝した。しかしブライトンも一方的にやられたわけではなく、しっかり自分たちのゲームモデルを貫いた興味深い試合だった。

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