すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【サッカー日本代表】「ポゼッションか? カウンターか?」は不毛な二元論だ

2017-01-07 04:22:31 | サッカー日本代表
状況に応じて戦い方を変えろ

 日本のサッカー界では「個か? 組織か?」のような不毛な二元論がなされやすいことは、過去に何度か書いてきた。ハリルが代表監督に就任して以来、にわかに湧き起こっている「ポゼッション・サッカーか? カウンター・サッカーか?」という二元論もそのひとつだ。

 ポゼッションサッカーは、日本ではかなり誤解されている。ポゼッションを謳ったザックジャパンの「悪い時のイメージ」が強いからだ。

 例えばポゼッションサッカーを標榜するチームは、悪い時にはついラクをするパターンに陥りがちだ。ボールを持つと、前が空いているのにわざわざバックパスして最終ラインでボールを回す。とにかくいったんバックパスしてからモノを考えるクセがついてしまう。そのほうが体力も温存できるし、なによりラクだからだ。

 かくてゴールすることではなく、ボールを回すこと自体が自己目的化する。で、前にスペースも人もいるのに縦にチャレンジせず、ダラダラと自陣でボールをこねくり回すーー。

 これでは勝てる試合も勝てなくなる。

 だがポゼッションサッカーはそもそも足元の技術がある日本人に向いているし、うまくやれば大きな武器になる。よくいわれるように自分たちがボールを握っている限り失点する可能性はない。前述したような「ラクをするサッカー」に陥りさえしなければ使える戦術だ。

 例えば失点リスクの少ない相手陣内でポゼッションし、ボールを失ったらすぐ敵陣でプレッシングして奪い返す。で、ショートカウンターをかけるーー。

 ハリルジャパンが縦に速い攻めだけでなく、ポゼッション・スタイルとショートカウンターの融合ができるようになれば勝率はグンとアップするはずだ。

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