4月も中旬まで来ました。
中等部、高等部のみなさん、新しい環境には少しずつ慣れてきたでしょうか。
新しい教室や机、新しい校舎、今までとは違う先生…戸惑うことや不安を感じてしまうことも多くあるのではないかと思います。
私はちょうど18歳の時、田舎を出て上京してきました。
それまでは北国で生まれ育ちました。
上京して1・2年の間、3月から4月になると、
散る桜が降る雪に見えたり、
満開の白木蓮の木や、垣根に咲き誇る雪柳の花が、
木や垣根に降り積もった真っ白な雪に見えたりました。
しばらくして、あ、こちらでは春には雪が降らないんだった、
雪は深く積もらないものだったと気づかされることが度々ありました。
新しい環境に慣れるということは、今までと違う観方で物事を捉えるようになるということです。
慣れるまでは、かなりの違和感を覚えるものだと思います。
特に今まで過ごしていた場所が心から大切なものだったりすると、
まるで今までの場所が正しくて、新しい環境が間違っているかのように感じてしまうことだってあるかもしれません。
でも、雪の光ではなくイルミネーションの灯りで感じるこちらの冬も、ふきのとうではなく菜の花で知るこちらの春も、どちらも比べるものではなく、自分が過ごす冬なんだ、
今 自分がいる場所を受け入れることからすべては始まるんだ、と思ったとき、
初めて生活がその場所に根付いたような気がします。
慣れること、打ち解けることはとっても大変。
でも、少しずつでいいので、居場所を創り上げていきましょう。
みんなの心の中の雪のひとひらが、桜のひとひらになるように。
あや