ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

内川ダム

2016-10-04 13:07:26 | 石川県
2016年9月23日 内川ダム
 
内川ダムは石川県金沢市小原町の二級河川犀川水系内川にある石川県土木部が管理する多目的の重力式コンクリートダムです。
金沢市街はおとこ川と呼ばれる犀川とおんな川と呼ばれる浅野川によって形成された沖積平野上に発展してきましたが、当然のことながら両河川の氾濫による洪水被害は深刻で、両河川の治水は加賀藩時代からの至上命題となっていました。
このうち犀川では1965年(昭和40年)に犀川ダムが建設されましたが、浅野川にはダム建設適地がないためなく抜本的な治水対策が取れずにいました。
そこで浅野川と犀川をつなぐ浅野川放水路を建設し洪水時には浅野川の洪水量を犀川に分水する一方、犀川の水量については犀川水系に新ダムを建設しそこで調節することにしました。
そして1974年(昭和49年)に建設省(現国土交通省)の補助を受けた補助多目的ダムとして犀川左支流内川に建設されたのが内川ダムです。
内川ダムは犀川ダム、2012年(平成24年)に竣工した辰巳ダムと連携して犀川及び浅野川の浅野川の洪水調節をおこなうほか、安定した河川流量の維持と不特定利水への補給、金沢市への上水道用水の供給、金沢エナジー(株)(当初は金沢市企業局)新内川発電所での最大7400キロワットのダム水路式発電を目的としています。
 
金沢市街から県道114号を南下するとドン詰まりに内川ダムがあります。
左岸下流側から。
 
左岸高台から俯瞰
直線的な導流壁、赤さびた堤体が特徴。
 
天端は歩行者のみ通行可。
年季の入ったエレベーター棟。
 
上流面
手前は利水放流ゲート。
 
ダム湖(内川湖)
金沢らしく湖岸には竹林もあります。
 
右岸の発電用取水口。
 
導流面と減勢工。
 
インクラインと艇庫。
 
右岸から上流面。

(追記)
内川ダムは台風等の襲来に備え事前放流を行う治水協定を締結しました。
 
0915 内川ダム(0607)
石川県金沢市小原町
犀川水系内川
FNWP
81メートル
172メートル
9500千㎥/8100千㎥
石川県土木部
1974年
◎治水協定が締結されたダム


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