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世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

弥生時代の播磨の交易・兵庫県立考古博物館

2019-07-16 06:57:58 | 博物館・兵庫県

弥生時代の播磨の交易として一連の展示がなされている。それを紹介する。移動が必ずしも容易ではなかった時代に、四方と交易を行っていたのである。

朱の原料は徳島県から来ました・・・と説明されているが、展示物は三重県産となっていた。

洲本の下内膳遺跡出土の簾状文大型細頸壺とある。胴部に鉄の鋲を打ち込んだような装飾で洒落た感じがする。

面白いな~。同じ弥生時代の北九州や山陰、丹後は同じような土笛である。なぜこのように異なるのか?

何に用いられたのか不明なようだが、山陰型甑形土器とある。珍しい形の土器を交易のため、山陰の弥生人が持ち込んだものであろう。

九州から国産鏡(仿製鏡)が、播磨に持ち込まれた。瀬戸内海を渡海してきたのであろう。

中細形銅剣である。出雲・荒神谷からは同系の銅剣が358本出土した。出雲から交易で持ち込まれたか?

翡翠と云えば糸魚川の姫川産。弥生時代のみならず、近世の江戸期にあっても難所である。難所も厭わず交易したものと感心する。

 

<了>

 


水棲生物が迎えてくれた兵庫県立考古博物館

2019-07-01 08:41:05 | 博物館・兵庫県

兵庫県立考古博物館は加古川に近い播磨町にあるようだ。ナビを頼りに近づく、建物は見えるがアプローチの仕方が分からない。特に駐車場の位置が分かりにくい。結局博物館の周囲を2周した。気が付いたのは駐車場は脇道を入ったところで、非常に分かりにくい。近くの広い道に地図でも掲示する必要があろう。

駐車場に車を止め、池の中央に架かる橋を進む。池を眺めると「かわうそ」と思われる水棲生物が迎えてくれた。外来種であろうか。

この池を狐狸ヶ池と呼ぶそうだが、まさか狸ではあるまい。その池から望んだ博物館の建物である。

古代の高床式をモチーフとしたタワーを供えている。そこには棟持ち柱に倣った柱も建っている。なんだか期待がもてそうな博物館である。正面にまわると大中遺跡で復元された竪穴式住居が見えた。

以降、何回かに渡り展示物を紹介する予定である。

 

<了>

 

 


「アジアのやきもの」展:姫路市書写の里・美術工芸館

2017-12-01 08:33:50 | 博物館・兵庫県

副題はー中国と周辺国々の陶磁器ーである。残念ながら写真撮影禁止で図録の発刊もない。何かテーマを持った展示であろうと、写真撮影可否は別として期待していたが、テーマを汲取ることはできなかった。誠に残念なことである。

黒陶双耳壺 中国・前漢時代

青磁宝相華唐草文茶碗 中国・北宋時代・耀州窯

青花雲気文瓶 北ベトナム・14-15世紀

写真撮影禁止なので、上掲3葉の写真はパンフレットから転載した。

出品目録179・カロン・刷毛目刻花蓮弁文碗は初見で、カロンの多様な装飾技法の一端を垣間見た。写真撮影できないので、誠に残念であるが、白土で”の”の字状の刷毛目文様を入れ、見込み中央に蓮花を刻み、カベットに放射状の線刻をしている。まことに珍しい装飾であった。

上から4枚目の写真に、北ベトナムの耳杯(1-3世紀)が載っている。中国の紀元前後の杯形状は種々な形が存在するが、耳杯もその一つで、本展でも中國の木製漆塗りの耳杯、灰釉耳杯が展示され、それと比較する形で北ベトナムのそれも展示されていた。この耳杯は北ベトナム以外にも波及したのであろうか? これ以上の紹介ができないのが残念である。