麻生首相と民主党の鳩山新代表の始めての党首討論が昨日行われた。麻生首相の首相にあるまじき「品の無さ」が目立った。政策論議をせず、西松、西松と鬼の首でも取ったように攻め立てる。野党じゃああるまいし、一国の総理が政策を討論せず、揚げ足取りばかりの品の無さだった。ところが気になったのは今日の朝日新聞の社説である。引用すると「気になったのは、鳩山氏が「一方は秘書が逮捕され、他方はおとがめなし。これが検察官僚のやることなのか。官僚国家に歯止めをかけなきゃいけない」と声を強めたことだ。そこに力点を置きすぎれば、自民党政治に突きつけた「官僚vs.国民主導」という肝心の対立軸がぼやけてしまう」、といかにも検察批判をやるなと、朝日新聞の社説は検察をかばっていることだ。ぼくだって、検察は正義の味方だと思っていた。しかし、今回の検察による一方的な政治介入に、正義の番人ではなく、政府の番犬だということを始めて知った。考えてみれば、お隣の韓国では、歴代の大統領が大統領を辞任するたびに五度も逮捕されている。常に現大統領が前大統領を逮捕し、国民から非難を浴びせることによって、政権を維持するという恣意的な逮捕のようだ。自然であれば五人も毎回逮捕というのはありえない話である。検察は官僚の一員である。正義ではなく、現政府を守るために逮捕するのである。日本においても今回の西松事件は全く同じである。二階経産相や森元総理など自民党議員にも西松から金がいっているのに、漆間副官房長官の「自民党には波及しない」とオフレコで語った通り、西松は小沢潰しにだけ使われた。そういう恣意的な検察の動きをマスコミは一切批判しないし、今日の朝日新聞のように、検察擁護までしている。簡単に言うと、検察を批判するとニュースが今後とれなくなるからだ。そういう企業論理でマスコミというものが動いてしまったら、国民は何を信用していいのか判らなくなってしまう。マスコミはジャーナリストとして、検察の動きが不自然であれば堂々と追究すべきである。そういう体質を常に作っておかねば、民主主義国家そのものが崩壊してしまう。マスコミの根性の無さには腹立たしいかぎりだ。
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