シニアー個人旅行のかわら版

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電車に乗って、東京見物・・・表参道からの一日の旅

2009-12-04 20:37:40 | Weblog

表参道に11年ぶりにイルミネーションが復活・・・
来年の1月10日まで、表参道の並木道を飾ります。
そこで、表参道から始まり、表参道へ戻る一日東京見物の旅はいかがですか・・・
これから紹介する旅は、3年前の旅です。
来年もイルミネーションが続くなら、もう一度、このルートを辿りたい・・・
そんな思いに駆られています。

五五会と銘打った65歳から83歳までの高齢者グループです。昭和55年にヨーロッパ視察に出かけた同期会の仲間が年一回国内各地に集い、再会を楽しんでいます。年々参加者が少なくなり、10年ほど前から夫婦同伴の、奥様を亡くされた1人と7組の夫婦の会となり、尾道、小松、水戸、十和田、山形、宮崎、松江、松山と続いた会が、今年は東京で開かれました。住まいは九州から東北までの各県に散らばっており、集合するのに1日掛り、もう1日で観光という2泊3日の旅となります。お互いの健康状態をいたわりながら、年一回の交流を続けており、今では遠い親戚といった関係です。

宿泊は表参道に・・・

 東京見物の拠点として、表参道を選びました。宿泊ホテルはホテルフロラシオン青山」、公立学校共済組合の宿泊施設で、組合員以外でも宿泊できます。今風の基準から言うと、施設も古く、各部屋も決して広くはありませんが、何よりも表参道駅から徒歩5分という地の利と、1泊1万円前後という料金で宿泊できるのが魅力です。2泊しましたが、ビジネスマンや外国人も利用しているようでした。

東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線が利用でき、JR山手線渋谷駅・原宿駅からもタクシーでワンメーター、地方から上京する高齢者にも便利なところです。全員、途中迷うことなく、夕方までに到着しました。早めに到着した会員は、荷物を預け、早速、表参道ヒルズに出かけたり、軒を並べる海外ブランド店のウインドウ・ショッピングを楽しみ、目の保養になったようです。
 初日は一年ぶりの再会を祝って宴会、ホテルの宴会席を予約、料理は5,700円、食通が多い会員も満足できる内容でした。

明治神宮に参詣・・・

 翌日は東京見物です。午前9時、三台のタクシーで明治神宮へ。ワンメーターの距離ですが、歩くことが多い本日の日程を考えてのタクシー利用です。
 快晴の天気でしたが、参道は鬱蒼とした樹木に覆われて、日差しがまったく入りません。寒さに震えながらの散策ですが、きれいに掃き清められた参道を歩くのは気が引き締まります。時間が早いのにもかかわらず、観光客が目に付きます。しかし、中国語や外国語を話すグループが多いようです。本堂に近づくにつれて参道両側には奉納される菊の展示が整然と並べられています。本堂周辺は、広い空間となっており、日差しが十分差し込み、秋の陽だまりとなっていました。
 参詣後、横綱の奉納土俵入りが行われる一角で、記念撮影です。



原宿駅から「お年寄りの原宿」巣鴨駅へ・・・

 毎年大晦日から正月4日までの5日間だけ開放される特別ホームと臨時改札口を左手に見ながら、原宿駅に出ます。山手線16分で、巣鴨駅に到着です。
10時30分駅に到着すると、私たちを含めて、年配の方で混雑しています。皆とげぬき地蔵尊高岩寺への参詣者です。駅前の白山通りを渡り右へ、すぐに白山通りから旧中仙道が左に別れ、ここから200mほどが巣鴨地蔵通り商店街で、いわゆる「お年寄りの原宿」となります。

 高岩寺の境内は、境内というより商店街の小さな広場という趣です。片隅に洗い観音が安置され、聖観世音菩薩に水をかけながら、自分の具合の悪い同じ部位をこすると、病気が治るという信仰が今でも信じられており、順番を待つ参観者が列をなしています。水をかけながら「たわし」で擦るのが流儀、そのため菩薩像の磨耗が進み、二代目の菩薩像からは、「タオル」に代わりました。



 商店街では、お年寄りに必要な品物は、なんども手に入ります。お土産類も、昔懐かしい大福もち、せんべい、佃煮、昆布製品、ふりかけなどがあり、商品を売る口上も寅さん風で下町の風情があります。ガイドに引率され買い物をするシニア団体も目にしました。
 お参りをして、買い物をすると一時間はかかります。高岩寺隣の地蔵そば屋さんと交渉、11人の席を確保、昼食となりました。

上野公園から鈴本演芸場へ・・・

 再び山手線に乗り、上野へ向かいます。巣鴨駅から12分ですが、途中の「日暮里」の駅名で盛り上がりました。地方から来た者には「にっぽり」とはとても読めないとのこと・・・そういえば、魯迅の「藤野先生」の中にも「そこで私は、仙台の医学専門学校へいくことにした。東京を出発して、まもなく、ある駅に着いた。『日暮里』と書いてあった。なぜか、私はいまだにその名を記憶している」とあります。

 上野駅では「公園口」から上野公園に向かいましたが、警官の姿が多いので尋ねると、天皇皇后両陛下が上野の森美術館で開かれているシャガール展をご覧になり、丁度お帰りになるとのこと、お見送りしようと5分ほど待っていると、白バイに先導された車列が近づき、紅の地に金の紋章が描かれた天皇旗を飾られた御料車が近づいてきます。寒い日であったのにもかかわらず、窓を開けられ、陛下が手を振られて通り過ぎていかれました。



 不忍池(しのばずのいけ)を散策しながら鈴本演芸場へ。昼の部の途中2時から1時間30分の落語鑑賞でした。落語の合間に三味線漫談、漫才、奇術を挟み、退屈しないプログラム構成、平日の月曜日でしたが約八割の入り、全席自由席のため、土・日ともなると順番を待つ列ができるほどです。65歳以上はシニア割引2,400円、しかし入場者のほとんどが該当するのではないかと思われました。

湯島天神から神田神保町へ・・・

 鈴本演芸場から徒歩十分で湯島天神へ。泉鏡花の「女系図」で知られていますが、我々の年代まででしょうか。女坂から上りましたが、時刻は4時30分、境内は薄暗く、閑散としていましたが、菊花まつりの最中、境内一面の菊の陳列は見事、テレビドラマ「風林火山」にあやかった菊人形もありました。

 ここからタクシーワンメーターで神田神保町へ・・・学生時代ここの古本屋街を散策した思い出を語りながら、夕食会の会場新世界彩館」に到着。意外に知られていないのですが、明治時代、日本に留学するため来日した中国の学生たちは、神田神保町にあった中国留学生会館や周辺にある日語補習所で学びました。孫文、魯迅、周恩来もそんな若者の一人でした。宴席の壁には孫文直筆の書が飾ってあります。新世界菜館は東京で最初に上海蟹を輸入した店で、上海蟹が入るコースという注文で、7,000円でした。



 神保町から東京メトロ半蔵門線で表参道まで15分、ホテルに着いたのは午後8時半でした。青山通りにある日本最古の高級スーパーといわれる紀ノ国屋で入荷したばかりのボジョレ・ヌーヴォー(3,800円)を購入、来年の旅行までのお互いの健康を祈念して、乾杯しました。

今回の東京旅行では宿泊料・都内交通費・食事・飲み物・入場料などすべて込みで、一人42,500円の旅でした。

 
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