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無垢な心の予言

2006-05-20 08:17:30 | 折々の随想
5月14日の「環境への適応能力」という、「折々の随想」の最後で、みずみずしい野菜の生命力への感嘆をお勧めしております。

今日は、これに少々関係しておりますが、筆者が好きなMaxim(「金言」とでも訳せそうです)の1つに、ウイリアム・ブレイクの「無垢な心の予言」というのがあります。この金言はいささか有名のようで、以前にウェブで調べたときも色々と訳が載っておりました。筆者は10年近く前に図書館で借りた本に引用されているのを読んでいたく感銘し、その後思い出しながらその金言にふさわしい、また自分にとっても納得のできる日本語訳を考えておきました。

「野菜の生命力」といった、いささか安易な表現が恥ずかしくなるほどのブレイクの素晴らしい詩的能力の一端を感じ取って頂ければ幸いです。

ついでですので、英語と私のお気に入りの日本語訳の両方をしたためてみます。

【英語】

To see a world in a grain of sand,
And a heaven in a wild flower,
Hold infinity in the palm of your hand,
And eternity in an hour

     William Blake, Auguries of Innocence

【日本語】

 一粒の砂に世界を見て、
 一輪の野に咲く花に天界を見よ。
 そして手のひらに無限を収め、
 ひとときの中に永遠をとらえよ。

     ウィリアム・ブレイク

言葉の威力に今更ながら息をのむ思いです。

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