映画にバックグラウンドミュージック(BGM)は欠かせない。
素敵な映画には必ず良いテーマ音楽が流れる。私の思い出に残る名画・名曲を書いてみた。
映画[ベニスに死す]グスタフ・マーラー
二十世紀の初頭、病気療養の為ベニスを訪れた大学教授(原作は作曲家)が少年に惹かれ苦しむ恋物語。
BGMに用いられたのがG・マーラーの交響曲第五番・第四楽章だったが、
この上品で美しい名曲が上流社会の気だるい雰囲気に似合った。
封切り当時、ビスコンテイ監督(伯爵)と俳優アラン・ドロンとの関係が妖しいとの噂が立ち、
こちらの方でも話題になった。
映画[恋人たち]リヒャルト・ワーグナー
ヌーベルバーグの旗手と称えられたフランスのルイ・マル監督の名作。
内容のほうはすっかり失念したが、女優ジャンヌ・モローの記憶は今でも鮮明だ。
BGMに用いられたのが楽劇[トリスタンとイゾルデ]から前奏曲と愛の死。
全編を通して流れるワーグナー音楽の「聴けば聴くほどにのめり込んでいくような悪魔的な美しさ」に私は魅了された。
この映画で私はワグネリアンなった。是非もう一度観たい映画だ。
映画[七年目の浮気]ラフマニノフ
名匠ビリー・ワイルダー 監督のこの軽妙な映画を観て笑い転げた人は多いはず。
またマリリン・モンローが地下鉄の換気口の上で捲れるスカート押さえながら涼むあの名シーンは秀逸だ。
妻から解放された中年男が自室で若いマリリン・モンローを
ラフマニノフ(ピアノ協奏曲・第二番)とアルコールでもって籠絡を試みるのだが、
肝心の彼女はクラシック音痴で男の思い通りに事が運ばないところが愉快である。
お わ り
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ユウモアと流暢な文章楽しく時々読ませていただいております。私もワーグナー、マーラーも大好きな作曲家ですが、映画「恋人たち」は確かブラームスの弦楽六重奏曲1番と記憶しております。昔、新宿のアートシアターで観た懐かしい映画です。
ワーグナーが好きとおしゃる方がブログにいると知り、嬉しくて胸が熱くなりました。ワグネリアンの一人としてお礼をいいます。
また、クラシックについて書くつもりです。