白隠和尚のブログ

今日より明日が幸せでありますように。好奇心旺盛な70代のブログ。

招かれざる客

2019-03-27 12:42:10 | 日記

チャイムが鳴ったので玄関に出てみるとやっぱり老友O氏だった。見知らぬ老人
と二人で立っている。

O氏から再会しようと電話が有ったとき私は「元気になったらこちらから連絡する」
と断っていたのに・・・鼻にチューブを差した姿を自称85才のO氏に見せたくない
からなのだが、それでもO氏は押し掛けてきた。

O氏は「まだ元気だね」と妙な言い回しで私の健康を喜びながら綺麗にかたずいた
部屋を眺め回した。私がヘルパーさんに身の回りの世話を頼んでいることをご存じ
ないのだ。
彼は私が元気にしているのを不思議そうに眺め、病気の事や入院生活、酸素ポンベ
のことなど細々聞いてくるので些か閉口したし疲れた。

我々は暫く雑談したがそこは老人同士(私が一番年少の積り)聞き取りにくい声で
ボソボソと話しをし時々声にならない声で笑った。
私には重苦しい時間が過ぎて、O氏はその少しだけ曲がった腰を上げた。そして
テーブルに置いた私に用意したはずの手土産の苺の包みを引き寄せた。

玄関に出てO氏を見送ったが、なんとO氏が運転席に座ったのには驚いた。
彼は自分で運転してきたのだ。私の記憶では彼の免許証は去年で切れているのに。

まあいいか、Oさんもそう長くは乗れないのだから私は「Oさんお巡りさんと事故
にはくれぐれも気をつけて」とどこかで聞いた忠告をいい見送った。

私はO氏との交友のおわりが近いと感じた。


お わ り


マリア・カラス "讚"

2019-03-22 11:18:15 | 芸術について

〈映画冊子より〉


テレビで映画「フイラデルフイア」を観た。2回目である。あらすじは
エイズ感染者(トム・ハンクス)に対する社会の偏見、不当を敏腕敏腕弁護士
(デンゼル・ワシントン)が法廷で糾弾するという硬派の映画である。

この映画のBGMの一部にM・カラスの唄うオペラのアリア「マッダレーナのアリア」
が用いられているがここは絶品だ。エイズ感染者のトムが歌声に誘われて次第に幻想
の境地に引き込まれるシーンは観るものをも同じ世界に引き込まれるような魔術的な
エクスタシーを感じてしまう。

私はM・カラスの歌唱のうち特に高音域の声の美しさに鳥肌が立つよう思いがする。
良くまあ喉を傷つけずにあの高い声を息継ぎも見せず、たよやかに発声出来るものだ
と・・・正に至芸、驚嘆するばかりである。

この正月には『私はマリア・カラス』という映画も観た。こちらは彼女の遺品や
インタビュー番組等を集めて映画化したものであるが、未発表の歌唱も挿入されて
いないので私には退屈な映画だった。

マリア・カラス(1923~1977)は早世の人。日本にも2度来日している。


お わ り


またまた 便秘との闘い

2019-03-18 15:11:36 | 日記

確か2週間ほど前にも酷い便秘してもう2度と繰り返さないと誓った筈なのに
またやってしまった。ダメですねえ私は・・・

昼食を済ましたら急に激しい便秘を感じた。今日は一気にけりを付けてやるぞ
意気込んでトイレにタブレットを持ち込んで長期戦に備えた。
例によって気配はあるが進展はない。今日は重症の予感がしたので、中座
して薬を買いに走った。

家に戻り早速赤い米粒位の下剤を1粒飲む。椅子に腰掛けて下腹に触れてみると
パンパンに張っている。訪問看護師がいつも聴診器を当てる訳が分かった。

下剤はなかなか効いてくる様子がない。1錠では足りないのかとイライラ、
便秘特有の痛さと苦しさに波状的に襲われて苦しみ続けて4時間ほど脂汗を
流した頃、漸く解放された。ちょうど大関「栃の心」の取り組み中だった。
闘いが済めばそれまでの苦しみが嘘のように消えて楽になったが体はぐったり
疲れた。本当にもう懲り懲り。

翌日、体にまだ薬が残っているのか3回も往復した。下剤を数えたらまだ95粒
残っている。見るのも忌々しいから誰か欲しい人が居たら差し上げる積もり。

娘に報告したらいつものセリフ「水分不足なのよ」と指導された。


お わ り


「 お若いですネ 」

2019-03-13 14:50:33 | 日記

人は誰も若く見られたい、若く美しく在りたいと思うは古今を問わず人間の性、
健康に暮らせていることの証であろう。しかし、齢80を超す老人には「お若い」
より「お元気で」と言われる方が真実味がこもった褒め言葉である。
私も時々お若いと言われる、ただし「お年の割りに」と枕詞が付くことが常、
チョッと癪である。

若いと若いとおだてられてその気になった失敗した事・・・
何時だったかスタバのスタッフひとり、笑い上戸のお母さんに「私は幾つで
しょう」とクイズもどきに質問したらなんとお母さんは真顔で「85才位?!」
と答えた。私は思わず質問した事を後悔した。あんたは何処を見ているのと
腹の中で憤ったがすぐ反省した。きっと、お母さんの目には高齢者は皆同じ
後期高齢者に見えるのだと・・・それにしても85才は私が少し可哀想。

ホームヘルパーさんにも誉められた。「和尚さんの向こう脛は艶々して
お若いですね」。さすがにヘルパーさんは職業柄目の付け所が違うワイと
感心したが、向こう脛を誉められてもねえ、競走馬でもあるまいし、私には
もう称賛に値するものがないって事かしらん。

最後はリハビリトレーナーの娘さん「和尚さんお若いですね、歩くときの
ふらつきがなおると良いですね」と言われて漸く本物の「お若い」を頂いた
次第、明日のリハビリ頑張ります。


本日も平穏なり


只今 リハビリ中

2019-03-08 09:39:02 | 日記


私は月曜と木曜日の午前中にリハビリに通っている。リハビリで体のどこかを改善しよう
という崇高な動機から始めた訳でもなくて、只毎日家でごろごろしているよりリハビリに
通ってみたらという、女性群の談合の結果である。

今日が5回目。専任のトレーナーが出迎えてくれる。彼女は22才と我が孫よりお若い。
まだ化粧もしていないが十分美しい。匂うような若さがある。聞けば今年一人立ち
したばかりで最初の患者がこの私だという。私も少し緊張した。

ベッドに横になりマッサージを受けているうちに私は次第に身も心もリラックスして
普段の図々しさを取り戻して、彼女との雑談を楽しむ余裕ができたので、現在の若者
気質を聞いてみると
「普段は遊びの計画を考えることや友達とお喋りが楽しくて堪らない。今年初めて
スノーボードを始めました。ゴルフも面白そうですねー。食べることも大好きです。
先日は300gのステーキを食べました(うわツー羨ましい)。今は男の子に興味はあり
ません」と自己紹介された。

久し振りに「健康・病気・長生き・体調」といった高齢者の専売特許みたいな専門用語
の混じらない会話をした。

マッサージの後は「動く歩道」を歩き、自転車のペダルを踏んで今日はお仕舞い。
トレーナーさん元気を貰いました。これからもよろしく。