〈映画冊子より〉
テレビで映画「フイラデルフイア」を観た。2回目である。あらすじは
エイズ感染者(トム・ハンクス)に対する社会の偏見、不当を敏腕敏腕弁護士
(デンゼル・ワシントン)が法廷で糾弾するという硬派の映画である。
この映画のBGMの一部にM・カラスの唄うオペラのアリア「マッダレーナのアリア」
が用いられているがここは絶品だ。エイズ感染者のトムが歌声に誘われて次第に幻想
の境地に引き込まれるシーンは観るものをも同じ世界に引き込まれるような魔術的な
エクスタシーを感じてしまう。
私はM・カラスの歌唱のうち特に高音域の声の美しさに鳥肌が立つよう思いがする。
良くまあ喉を傷つけずにあの高い声を息継ぎも見せず、たよやかに発声出来るものだ
と・・・正に至芸、驚嘆するばかりである。
この正月には『私はマリア・カラス』という映画も観た。こちらは彼女の遺品や
インタビュー番組等を集めて映画化したものであるが、未発表の歌唱も挿入されて
いないので私には退屈な映画だった。
マリア・カラス(1923~1977)は早世の人。日本にも2度来日している。
お わ り
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トム、ハンクスのあの演技とマリア、カラスの歌うあのアリア”La mamma morta"ドラマチックで胸を打たれるシーンでしたね。ユーモアのある和尚の反面、繊細なお気持ちが伝わります。
今、桜を見に京都を旅行していますが、アメリカへ帰ったらMETのワーグナーのリング4部作を観に行きます。
小生の趣味に共感してくださりありがとうございます。METのリング鑑賞とは素晴らしいですね。
わたしには高嶺の花です。羨ましい限りです。
どうぞ日本での旅行も楽しんでください。