一時期、右目は四谷怪談に出てくるお岩さんのように腫れて酷い顔になった。
部屋でおとなしくしていたら漸く腫れが引いた。
外出はせず食料は冷蔵庫の残りもので済ませた。
中には賞味期限の過ぎた怪しいものも混じっていたが幸い無事に済んでいる。
久し振りに外出。はじめに眼科に行き、目を診てもらう。
医師は「順調ですね、連休明けにまた見せて」と目薬を出してくれた。
スーパーの買い物に向かう。
連休中は宅配弁当はお休みだからその間は私は得意?の自炊である。
店内をブラつくと手が勝手に商品を取って篭に放り込む。
久し振りの買い物で気分が弾んでいるためか、
普段手を出さない贅沢品「ビーフステーキ、定価の四割引き」と
魚屋の「何れでも3パック千円」を奮発した。
最後は旅行代金の振り込みに銀行ATMに行く。
私はこの振込みが大の苦手だ。もし、操作を間違えたら
お金が行方不明になって預金通帳から消えるのではないかと心配で
指がスムーズに動かないのだ。
私が機械の前で立ち往生しているものだから順番待ちの列が出来かけた。
何時ものことだけど・・・
今日の予定を順調に済ませることが出来て気分は爽快。
車を運転していても午後の日差しは暑い。
そろそろ下着を半袖にするかな。明日は息子が土産を持って帰ってくるはず。
私のゴールデンウィークの始まりである。
本日も平穏なり
先週末から右目の下瞼にしこりがあるのに有るのに気付いていたが、
そのうちに消えるだろうとほっておいたら眼球に当たるまでに成長した。
眼科に診てもらったら
「出来物が眼底に出来ています、バイ菌が入ったようですね」と云って目薬を出して呉れた。
小まめに目薬を指し続けたが、「めんぼ」は大きくなるばかりでやがて
軽く押さえると痛みを感じるまでに成長した。
その内に目脂と涙で目が霞むようにもなってきた。
これは重症だ、今のうちに治さねばと再び病院に行った。昨日の事である。
先日の医師は「出来物が大きくなりましたね、これ以上大きくなったら切るしかないね」と
私の不安におかまなしに平然と言い、
とりあえず抗生物質を飲んで様子を見ることになった。
私は「冗談じゃない、目にメスを入れるなどお断りだ」と内心思った。
部屋に戻り、改めて己の顔を見る。
右目の周囲はまるで蜂に刺されたように腫れ上がり酷いことになっている。
とても人前に出せる顔ではないと、今日の外出は諦めて、
早速抗生物質を飲んで腫れの引くのを願った。
午後になっても涙が止まらない。
ガーゼを当ててみたら涙の中に黄色い膿を見つけて再び気が動転した。
きっと「めんぼ」が破裂したのだ。
膿はガーゼを当てるたびにガーゼを汚し、
やがて目脂と涙で上下の瞼がくっついて目を開けていられないようになった。
明くる朝、目の回りが軽い。
相変わらず膿と涙は止まらないが目の回りの腫れは少し引いたような気がする。
やれやれ、目を切って膿を出すという最悪の事態は避けられそうだ。
お わ り
嫁さんの元気な頃は三度の食を案配してくれたから
私はただどんぶり叩いて待っていればよかったのに。
今や朝・昼・晩の食事は自分の裁量で賄わねば生きていけない身だ。
もう20年も自炊を続けているが性に逢わないのか未だに馴染めない。
かといって食べないわけにもいかんので
食事はいつも黙々と機械的に仕事的に済ましている。
食事には出来るだけ手を掛けないように、
台所に立つ時間が短くなるようにをモットーにしているから、
朝はトーストかカップ麺、昼はコンビニ弁当か蕎麦屋が多い。
夕方陽が落ち始めると、さて今夜は何を食おうかとまた落ち着かない。
宅配弁当を隔日に取っているが、これは苦渋の選択、
一時しのぎ、次善の策というやつ。
献立は野菜が主だし、病院食のように見事に脱脂と減塩が行き届いた、
全くの健康食品だから私には不向きである。
先日久し振りに娘と食事をする機会があった。
食卓が明るくなり会話も弾んで食事を終えるのが名残惜しい気がしたもの。
諺に「最も楽しい時間は親しい友と食事をするとき」とある。
娘との食事は二番目 かな。
しからば嫁さんとの食事は?難問だね。彼女は時々
こっちの箸が思わず止まる電撃的質問で私をびくびくさせたからねー
無論ひとり飯より良いに決まっているけど。
本日も平穏なり
父とはおよそ70年前、
私が小学校一年生に死別したのであまり記憶はがないが、
近頃は自分が兄弟の中で一番父親似では?という感慨に浸っている。
一体父はどんな人物だったのか。
小学生の頃の思い出に現れる父はすでに重病で
いつも壁に凭れて肩で息をしながら私の相手をする人でしかなかった。
母の良く聞かせて呉れた若い頃の父はなかなかの好青年だったらしい。
父はお洒落で男前で、趣味で弾き語る薩摩琵琶も巧みだったらしい。
父と母は琵琶会で知り合い、若い母は直ぐに父に好意を抱き、祖父の反対を振り切って嫁いだ。
案の定と言うか、周囲の悪い予感は的中して、
父は生活力もないのに遊び回り家に居ることは少なかったらしい。
夜遊びが過ぎたのか、間もなく父は身体を壊して働けなくなった。
そんな父に代わって母は買い出し(かつぎや)に身を投じ家の者を養った。
母は決して愚痴を溢さない人だったし、生涯働き続けた人だ。
一方の父は性格も弱く凝り性で遊びが好き、
父親としての本分を果たしていないが、
そんな父と私は似ているような気がする。私は父が好きだし誇りに思うのだ。
本日も平穏なり
少し前から初夏の陽気が続いた日に毛布や暖房器具を片付けたらまた寒が戻った。
今朝もぐっと冷え込んだので灯油ストーブに火を付ける。
灯油が少し残っており幸いだった。
陽が高くなると庭の雑草が芽吹いて眩しく光っている。
これから夏の終わりまで我陋屋は雑草に攻められる、
庭いじりが苦手な私は庭を見る度に
「やっぱりマンションにすれば良かった」と後悔する日が続く。
昨日はスズメバチが庭を飛び回っているのを見つけた。
我が家の周りはどうも蜂が多い。
去年だったかジャガイモを掘り起こしている時に蜂に刺されたし、
お隣のご主人から蜂退治の協力の申し出もあった。
私は通年で三回刺されている。
そんな次第で洗濯物を干すとき、取り込む時は楽しい決死隊である。
先ずスプレー片手に庭に降りて周りを観察して
敵を見つけたらその場で殲滅して安全を確保するのだ。
敵は命を掛けて襲ってくる、こっちも刺されては大変と命がけである。
今年も燕が帰ってきた。
ところが燕は去年拵えたばかりの真新しい巣が残っているのに、
また新しい巣を作り始めているのだ。
しかも一向に完成させようとせずピーピー囀ずってばかりである。
そこで私は推理した「ははーん、彼等は田んぼに水が入って餌になる
昆虫の発生するのを待っているのだ」と。
そう思ったら彼等の深読みに驚くばかりである。
本日も平穏なり