白隠和尚のブログ

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映画 [映画] 92才のパリジェンヌ

2017-03-25 18:08:48 | 映画の感想

[娘の背ではしゃぐ92才のパリジェンヌ 彼女はこの後、人を遠ざけて自ら命を絶つ]

自分の美学を貫きその人生を終える決意をした一人の女性とその家族の姿を描いた映画である
「あらすじ」
元気な彼女だったが数年前から書き記している「一人で出来なくなったことリスト」の項目が次第に増していったある日、自損事故を起こした事をきっかけにマドレーヌは逝くことを決める。
92才の誕生日パーティーの席で感謝のスピーチの後「今まで本当にありがとう、私は十分人生を楽しんだから自分で自分の事を始末出来るうちに死にたい、私は2カ月後に死にます」と宣言して周りを驚かすところから映画は始まる。動揺する娘、激怒する息子、一緒に居てと懇願する孫・・・
母を説得しょうと会話を重ねるうちに娘は次第に母の生き方やその強さに心を動かされていく。気持ちが吹っ切れて自由と尊厳を取り戻したようにいきいきと振る舞うマドレーヌに対して、母の翻意を願いつつもそれを口に出せない家族の心の葛藤が残された日々の暮らしに投影される
シナリオは秀逸だ。

この映画はフランスの元総理の母がモデルでそれを娘が映画にしたのだと言う。計画的自殺という深く深刻なテーマを扱っているが、見終わった後、私は大いに共感した。

この映画を観て名作「楢山節考」を思い出した。ある山村の寒村が舞台での映画で、老人は70才を向かえると口べらしのため山に入るという風習を描いたところが話題になった。息子役が緒形拳さん、おりん婆さんを坂本スミ子さんが演じた。
圧巻は母と息子の別れ、元気な婆を背に坂を登って行く場面で観客は皆泣いた。坂本スミ子さんは婆さん役作りのため、歯を削り落として出演したことでも話題になった。


お わ り


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