白隠和尚のブログ

今日より明日が幸せでありますように。好奇心旺盛な70代のブログ。

映画 [笑う故郷] 観て

2017-12-17 08:22:47 | 映画の感想


久し振りに映画を観に街に出る。
正午から部、何時もの映画館で何時もの伯母さんなのに、
今日もシニアの証明書見せろという。
分かっているくせに嫌な女だ。観客八人で映画は始まった。

アルゼンチン映画。物語はノーベル賞を受賞した男性作家が故郷に帰郷したところから始まる。
待っていたのは懐かしい友との再会、甘酸っぱい青春の想いでの筈だったが・・・
暫くすると作家の資産と名声を当て込んだ周囲の人々の思惑に翻弄され始める。

映画のタイトルから明るいコメディを連想してしまうが、
どっこいシリアスな映画だった。
この映画の一番の素晴らしさは修練されたシナリオだろう。
スペイン語の台本を時間を掛けて
入念に推敲を重ねられた様子が登場人物の対話から伝わって来る。

主人公の作家像もまた十分に癖のある人物で、
イギリス風のインテリで少し意地悪、皮肉屋でヘソ曲がりのところもあって
観客が単純に同情出来かねるところが可笑しい。
また最近の映画には珍しくラブシーンが少なく淡白なのも良い。
主演した俳優はベネチア国際映画祭で主演男優賞を受賞したらしい。

南米は遠いせいかその文化に触れることは少ない。
ブラジル映画の名作「中央駅」ノーベル賞作家ガルシア・マルコスの小説「百年の孤独」
チェ・ゲバラやF・カストロの演説等、私はそれくらいしか接したことはないが、
独断と偏見を恐れず申し上げれば、
南アメリカにはアメリカやヨーロッパとはまた違う土壌に育まれた独特の文化を感じる。
この[笑う故郷]にもそれを感じた。

もう一度見たい映画の一本である。


本日も平穏なり


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2 コメント

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That was good ! (トルク)
2017-12-17 10:19:54
和尚さんのフットワークの軽さに驚かされますね。私の家から映画館のある名古屋までは遠くて、残念ながらもう長い間映画を観ていません。和尚さんのブログを読んで久しぶりに観てみたくなりました。正月休みにDVDを借りてみようかなァ~。(毎日が正月のようなものだけど・・・)(笑)そう考えると何だかワクワクしてきました。よい情報をありがとうございます。この間のベートーベンも良かったです。
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Re:That was good ! (maria0022)
2017-12-17 13:59:37
ベートーベン気に入って貰えて安心しました。もう12月で第九の季節ですね。私は第二、第三楽章がことのほか好きです。私は映画大好き人間です。今は独立系の映画しか見ません。大手の映画会社は興行成績優先主義でいい映画がありません。やがて衰退するでしょうね。
いつもコメントをありがとう
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