写真を見て頂きたい。
そして、犬養先生の名著「万葉の旅」掲載の『手節の崎』と比べて欲しい。
現場にたどり着き、この景色を見たとき、私は、慄然(りつぜん)とした。
波除けブロックのこれ見よがしの我が物顔。
「なんたる人為の仕業。人はこうして自然を破壊していくのか。」
暗澹(あんたん)たる思いを胸に、
「この様を伝えなければ!」と、シャッターを押した。
先生の声が聞こえる。
「何を見ているのか。
ま近に映るブロックに目を向けてどうする。
もっと、大きなものを見なさい。
ゆっくりと見てごらん。
ほら、見えてくるものがあるでしょう」
目を、沖に転ずる。
神島が見える。
海原が見える。
波が寄せている。
波打ち際の一区画に、波打ちブロック。
自然は、何も変わっていない。
こんな、一握りのブロックで壊されるほど軟(やわ)ではないのだ。
五十年近く前、犬養先生の見られた景色が、まだ、ここにある。
いや、千三百年前、人麻呂の見た景色も、これだったのだ。
悠久たる自然の姿。これこそ、「万葉」の姿なのだ。
<「前へ」>
<「次へ」>
<「令和・万葉集の最初へ」>
<「令和・源氏物語」>
<「令和・古事記へ」>
<「令和・百人一首へ」>
<「令和・枕草子へ」>
そして、犬養先生の名著「万葉の旅」掲載の『手節の崎』と比べて欲しい。
現場にたどり着き、この景色を見たとき、私は、慄然(りつぜん)とした。
波除けブロックのこれ見よがしの我が物顔。
「なんたる人為の仕業。人はこうして自然を破壊していくのか。」
暗澹(あんたん)たる思いを胸に、
「この様を伝えなければ!」と、シャッターを押した。
先生の声が聞こえる。
「何を見ているのか。
ま近に映るブロックに目を向けてどうする。
もっと、大きなものを見なさい。
ゆっくりと見てごらん。
ほら、見えてくるものがあるでしょう」
目を、沖に転ずる。
神島が見える。
海原が見える。
波が寄せている。
波打ち際の一区画に、波打ちブロック。
自然は、何も変わっていない。
こんな、一握りのブロックで壊されるほど軟(やわ)ではないのだ。
五十年近く前、犬養先生の見られた景色が、まだ、ここにある。
いや、千三百年前、人麻呂の見た景色も、これだったのだ。
悠久たる自然の姿。これこそ、「万葉」の姿なのだ。
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