再会

2019-07-02 19:58:21 | 日記
せっかく宇多野ユースホステルに泊まったのだから

近くの池の茶屋にも歩いて行こうと思っていた

一キロほどだし

でもタクシーを呼んでしまったので

黒塗りハイヤーで乗り付けて

店の前に車待たせて

うっわー店に似合わない訪問客

池の茶屋とのご縁はいつからなのか

もうはっきり覚えていない

広沢池の前にある古い茶店でにぎわっているところなんか見たことがない

私がカフェをひらいていた頃は殆ど時間がなかったけど

たまに空いた時間ができると

バスに乗って終点まで行き

そこから歩いて数分の茶店で一人になってボーっと休んでいた

そんな時おばーーーーさんの店主がいて

何度行っても私の顔は覚えていないみたいで気がねが要らなかった

そして時々私よりは若いお嫁さんとも話をするようになり

或る時間をおいて訪ねるとおばーーーさんは眠るように亡くなったと教えてくれた

そうだ その時はア…さんも一緒で ア…さんが私のことを

「この方は京都のご本もお書きになったのよ」なんていうものだから

お嫁さんであるおかみさんが「読みたい 本屋に行ったらありまっしゃろか」

と言い出し「ではお送りします」ということになった

本を送るとおかみさんからは地元のつつましい和菓子やの最中が届いた

こんなのほしかったんだ おいしい最中でした

それで時々遊びに行くようになって

おばーーーさんのかたみのタケで編んだ籠ももらったりして

今回も数年ぶりで尋ねました

ア…さんと二人でおぜんざいを注文

つめたいほうじ茶の入っているコップは

「昭和二年のものやて 刻み模様が入ってまっしゃろ」

騒がしい人じゃない ナチュラルに生きている感じの人で

どんな話題でも話せる

近くのユースホステルに泊まったというと

自分も散歩に行ってロビーでゆっくりしてくるとのこと

「ただあそこお茶のむとこないでしょ。とまってる人しかごはん食べられんし」

「でも朝御飯は近所の人には予約したら食べてもらってるって言ってましたよ」

「ほんま 晩はあかんのやね」

「じゃあ今度来るときは朝御飯食べた話をききますね」

なんということはない話をして達者を確かめて

いつになるかわからない再訪を楽しみにして茶店を後にしました





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