MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

西鉄300形~宮地岳線を走る古参車両

2007-02-22 | 鉄道[九州・私鉄等]

今日は昨日「MAKIKYUのページ」で西鉄宮地岳線→貝塚線への路線名改称に関する記事を取り上げた事もありますので、宮地岳線を走る古参車両・300形に関して取り上げたいと思います。

この車両は元々大牟田線(現:天神大牟田線)用として1940年代に製造された古参車両で、70年代~80年代にかけて宮地岳線に転属していますが、元々標準軌(線路幅:1435mm)の大牟田線を走っていた車両を狭軌(1067mm)の宮地岳線に転用した事から、転用時に一部下回りの交換なども行われています。

この形式は車両によって車長などに差異があり、また幾度もの改造もあって外観も車両によって異なる事から雑形車といった印象を受けますが、前後で前面形状が異なる編成も存在する姿は見応え充分で、大半の編成は今や数少ないつりかけ式駆動のモーターを装備している事もあって、懐かしい走行音を奏でている事や、厳つい姿の台車を装備している事も魅力的です。
(ごく一部カルダン駆動に改造された編成も存在します)

また旧型ながらも現在稼動している車両は全て冷房改造が行われて夏場でも快適に過ごせますし、ワンマン運転に伴って用意された案内テープも、香椎花園前到着時と終着時に地元歌手による曲のチャイムが流れ(最近はそれ以外の駅の案内放送でも天神大牟田線と同様のチャイムが流れます)、夏場の冷房が効いた車内でつりかけ駆動のモーター音が響き、独特のチャイムが流れるワンマン放送に耳を傾けながら身を任せる様は宮地岳線ならではといった感があり、乗り応えもなかなかです。

しかしながら、宮地岳線の西鉄新宮以遠廃線と貝塚線への路線名改称に伴い、残存区間でも平日ラッシュ時間帯を中心に減便が行われますので、稼動車両数も大きく減少する事は必須で、またこの300形はかなり老朽化も進んでいる事から、残念ながら大半の編成(もしかしたら全編成?)が宮地岳線という路線名と共に現役を退く事になりそうです。

そのためこの車両が多数活躍する姿が見られる日はそう長くなく、現段階でも既に一部に廃車が発生している状況ですので、新生貝塚線での活躍は専ら後進(それでも充分古い車両ですが…)に託す事になりそうですが、宮地岳線が最後の日を迎えるまでの残された期間の活躍に期待すると共に、この様な魅力的な車両が活躍していた事を記憶に留めておきたいものです。
(貝塚線改称後も何編成か走り続けてくれれば嬉しいのですが、少なくともつりかけ駆動車はさすがに厳しいでしょうし…)

写真は305+355編成の貝塚方先頭車355号・反対側の前面(昨日の記事で画像掲載)とは様相が大きく異なるのが特徴で、如何にも改造車といった感を受けるこの前面も独特の魅力があります。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。