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富士急山梨バス 都留市・月夜野線~今では月夜野で乗り継ぎ可能な便も…

2009-09-19 | バス[甲信越]

  

数日前MAKIKYUが山梨県内へ出向いた際には、先日取り上げた富士急行の「富士登山電車」乗車も一つの目的だったのですが、大きな目的の一つに今月限りで利用終了(発売は昨年9月で終了)となる「富士急グループ<共通>バスカード」の使い残しを使う事もあり、今日はこのカードを利用して乗車した富士急山梨バスの都留市・月夜野線に関して取り上げたいと思います。
(余談ながら来月以降、富士急グループの路線バスはバス共通カードが利用可能な神奈川県内の富士急湘南バスとフジエクスプレス(こちらは富士急グループ<共通>バスカードは利用不可)を除き、磁気カードの取り扱いが廃止(残額無手数料払戻)となり、「今後は便利なPASMOをご利用下さい…」といった車内放送が流れる始末です)

この路線は都留市内と道志村を結ぶ唯一の公共交通機関になっており、自家用車を運転できない交通弱者の貴重な足であると共に、道志村を訪れる観光客の足にもなっています。

しかしながら近年は減便が相次ぎ、自家用車を運転可能な人間は殆ど車で移動する土地柄もあって、都留市内・道志村内それぞれで区間便の設定もあるものの、峠を越えて都留市~道志村に跨って運行する便は朝の月夜野発1本と、午後の都留市方(市民病院が起点となっており、都留市駅を経由します)からの2本のみとなっています。

即ち他所から訪れる人間が都留市内からバスで道志村を訪れる場合、都留市内を出発したその日の内に、再び都留市内へ戻る事は不可能という事を意味します。

しかも僅かな本数しか運行していない都留市~道志村に跨って運行する便も、土休日は全便運休(休校日が続く夏休み期間などは、比較的長期に跨って休日ダイヤで運行となる期間も存在します)となっていますので、現在の運行本数は必要最小限の本数のみと言っても過言ではありません。

また月夜野は神奈川県相模原市(旧津久井町)との境に位置する道志村の東端で、ここからは三ヶ木(Mikage)へ抜ける津久井神奈交バスの便も運行されています。

以前は橋本などから路線バスを乗り継ぎ、都留まで到達する事も可能だったのですが、こちらも現在は大半が2km程手前の東野(ここまではやまなみ温泉からの便もあり、藤野駅からのバス乗り継ぎでアクセスする事も可能です)までの運行に短縮され、月夜野までの便は2往復しか存在しない状況です。

その上三ヶ木発月夜野行の月夜野到着後では、既に月夜野発の都留市駅行きは出発(待ち時間はかなり長いものの、道志村内の長又までの便には乗り継ぎ可能です)しており、逆に都留市駅からのバスが到着した後では、月夜野からの三ヶ木行き最終便は出発している状況です。

路線図を見ると、路線自体は月夜野でつながっているものの、バスを乗り継いで都留方面~神奈川県内を移動しようと思ったら、数年前まではこのルートで接続を確保している便も僅かに存在したのですが、現在路線バスのみで都留方面~神奈川県内を道志村を経るルートで移動しようと思ったら、野宿か月夜野近辺にあるキャンプ場で夜を明かすしかない状況です。

そのため現在の都留市・月夜野線は余所者が乗ろうにも極めて乗り難い路線になっているものの、都留市駅を14時台に出発する便に終点月夜野まで乗車した場合、その後東野まで徒歩で移動(約2km・徒歩で約30分程)して津久井神奈交バスに乗り継ぐ事は辛うじて可能で、MAKIKYUもこのルートで都留市・月夜野線→徒歩→津久井神奈交バスと乗り継いだものでした。

ただここまで乗り難い路線だと、逆に興味を惹かれてしまう方も多いかと思いますが、都留市内~道志村内への間に峠があり、結構な山道を通るとはいえ、都留市内の市街地を抜けた後はずっと閑散とした所(当然ながら路線の殆どは自由乗降区間です)を走り続け、所々で道幅がやや狭い箇所も存在するものの、過疎地ながらも意外と整備された道路を運行しており、同社上野原管内の旧秋山村へ至る路線(奥牧野・無生野方面)や、飯尾・小菅方面への路線などに比べれば、はるかに程度が良いと感じたもの(その上無生野や飯尾へは中型車は勿論、大型で運行する事もあります)でした。

使用車両もMAKIKYUが乗車した車両は三菱製小型車(AEROMIDI MJ)で、平成10年式ですので大都市圏でもまだ姿が見られ、床が板張りで2段ステップのバスが今もゴロゴロしている富士急グループにおいては、そこそこ程度が良い方なのでは…と感じる車両でした。

輸送力的には中型車よりも更に短く、収容力の小さい7mクラスのこの車両でも持て余す程と感じたものでしたが、都留市・月夜野線でMAKIKYUが乗車した便は、現在この車両がほぼ専属で用いられている様で、側面の行先表示幕を不使用(富士急山梨バスの社名で固定)としている点も特徴的です。

この様な路線ですので、MAKIKYUが以前乗車した富士急山梨バスの小菅村~飯尾~上野原駅間を運行する路線(小菅村~飯尾間は季節運行)などに比べれば、趣味的な面白さはやや…と感じる面もあったものの、非常に乗り難い路線で、路線を取り巻く状況(都留地区では比較的運行本数の多い幹線ともいえる富士吉田方面のバス路線ですら、今月限りでの廃止が告知されています)を踏まえると今後更に…という事も考えられますので、興味のある方は是非一度富士急山梨バスの都留市・月夜野線に乗車してみては如何でしょうか?

写真は都留市・月夜野線の三菱AEROMIDI MJと終点・月夜野バス停の様子、走行中のワンシーンと都留市駅バス乗り場に掲出された各方面へのバス路線案内&時刻表です。



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