先日「MAKIKYUのページ」では、臨時快速列車「福島DCオープニング」号に関して取り上げ、同日に臨時快速列車「つながーるふくしま」号にも乗車となると…と思った方も居られるかと思います。
両列車の運行区間は離れており、前者は横浜~いわき間、後者は会津若松~新潟間ですので、福島県内のいわき~会津若松間を別途移動する必要が生じ、青春18きっぷを利用して列車移動となると、磐越東線~磐越西線を郡山で乗り継いで…という事になります。
しかしながら磐越東線の浜通り(いわき)方は、列車本数が少ない事で有名な区間の一つで、「つながーるふくしま」号から乗り継ぐとしても結構な待ち時間、これで「福島DCオープニング」号の会津若松駅出発時刻に間に合わせるのは…という状況です。
そのため「福島DCオープニング」号の記事を見て、いわき~会津若松間をどの様にして移動したのか…と気になった方も、もしかしたら居られるかと思いますが、先月MAKIKYUは両駅間を青春18きっぷとは別払いで、別途高速バスを利用して移動したものでした。
いわき~郡山~会津若松間の高速バスは、新常磐交通・福島交通・会津乗合自動車の福島県内大手バス会社3社が共同運行しており、郡山発着の区間便を含めると概ね1時間毎程度の頻度で運行、磐越西線とはほぼ互角の利便性を誇り、運転本数が少ない磐越東線の浜通り方と比べると、運行頻度の面では圧倒する存在となっています。
磐越道経由で観光タイプ車両による運行ながらも、乗車時間1時間程度の旅客も多い県内路線だけあり、予約制ではなく座席定員制、運賃収受も乗車時に整理券を取り、降車時に運賃表示器表示額を支払う後払い方式ですので、下道を走る路線バスに近い感覚で利用できますが、全区間乗り通しだと所要3時間程度を要しますので、福島県は結構大きな県である事を、改めて実感させられます。
MAKIKYUがこの路線に乗車したのは、いわき発の便に会津若松まで乗車、県内移動ながらも2400円を要していますので、青春18きっぷの1回当り金額が如何に割安かを改めて実感させられます。
とはいえこの路線の郡山~会津若松間運賃は、同区間のJR普通運賃よりも割安に設定されている程ですので、乗車距離などを考えると妥当な水準なのでは…と感じたものです。
MAKIKYUが乗車した便は会津乗合自動車(会津バス)運行便、車内放送は会津盆地内を走る一般路線と同種の少々特徴のあるもので、一部停留所到着時などに流れる独特なチャイムが印象的でした。
また福島県内のバス会社各社は排ガス対策の関係などもあり、東京方面などへ向かう高速便に新車を優先投入しており、県内高速便には経年車を充当する事が多くなっています。
いわき駅前でも福島交通の経年車が走っている姿を見る程でしたので、経年車充当も想定していましたが、乗車便に充当されたのは2004年式のいすずGALAでした。
当然MT車ながらもACT装備となっており、一般的な4列シート車ながらも、思っていたよりは新しく見映えのする車両が来たと感じたものでした。
運行頻度などを考慮すると、丁度良い時間に列車がない時に活用できるだけでなく、何度も列車で移動している都市間を別ルートで…という向きにも興味深い存在かと思いますし、磐越道で会津盆地内に到達した際に車窓から眺めた磐梯山なども絶景と感じたものでした。
ただMAKIKYUが乗車した車両は後部トイレも設置され、いわき~若松間で片道3時間の乗車も想定して…と言いたい所ですが、残念ながら「使用中止」の張り紙が掲出されていました。
そのため郡山駅前での停車時間(ダイヤ上は停車時間が確保され、乗務員に断りを入れれば、トイレ目的での一旦下車は可能です)に一旦下車して用を足す事になったのは、少々考え物と感じたものでした。
途中ですれ違った同路線の会津バス運行便でも、トイレに関しては同様の措置が取られているのを確認しており、トイレ設備がある限りは極力使える様に…と感じたのは惜しい限りで、この点だけは今後改善される事を願いたいと感じたものでした。