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光州広域市を走る幹線急行バス~系統表記などはやや難点ですが…

2010-08-20 | バス[大韓民国]

先日「MAKIKYUのページ」では仙台市営バスの姉妹都市バスに関して取り上げましたが、仙台市の姉妹都市の一つになっている光州(Gwangju)広域市(광주광역시)は昨年MAKIKYUが韓国へ出向いた際にも訪れており、その際に乗車した路線バスなどはまだ取り上げていませんので、少々取り上げたいと思います。

光州広域市は人口約140万人、韓国南西部の湖南地方(全羅道)では最大の都市としても知られていますが、光州はSeoulからは南へ約300km、釜山からも西へ200km以上離れており、韓国を訪れた事があっても、光州をはじめとする湖南地方へは足を運んだ事が…という方も多いかと思います。

MAKIKYUは何度も足を運んでいる都市の一つですが、団体旅行で光州が組み込まれている事は余りない様で、光州へ足を運ぶ日本人は大半が個人旅行での訪問になると思いますので、日本での知名度はまだまだ低いのが現状です。

そのためSeoulなどに比べると街中で日本語を見かける機会は少なく、韓国旅行初心者(特にハングルが読めない場合)にはやや厳しい面もありますが、それでも韓国は観光での外国人受け入れ体制が整っている事もあり、駅前の観光案内所などでは日本語が通用する辺りは、日本の同規模都市で殆ど韓国語が通用しないのに比べると、遥かに進んでいると言えます。

この光州広域市とその周辺の公共交通は、鉄道もKORAILが湖南(Honam)線にSeoul(龍山Yongsan)~光州や木浦(Mokpo)間を結ぶ高速列車(KTX)や一般列車を多数走らせ、釜山などの慶尚道方面へ向かう慶全(Gyongjeon)線もありますが、KORAILは首都圏の広域電鉄を除くと専ら中長距離輸送に特化していると言っても過言ではないため、地域内交通機関としては殆ど機能していない状況です。

また光州広域市内には現在1路線だけ地下鉄が走っていますが、列車は4両編成でワンマン運行を行い、最近になって転落防止対策でホームドアなどの設置が進行している事や、駅ホームは将来の増結に備えて長めに設計されている辺りは、偶然なのか姉妹都市の仙台を走る地下鉄に通ずるものがあります。

地下鉄は仙台とは対照的に市内を東西に結ぶルートを構成しており、市内中心部と市庁(市役所)やKORAIL光州松汀(Gwangju-Songjeong)駅の間を移動する際などに至便で、路線が分かりやすく案内もしっかりしていますので、外国人にも使い易く有用な市内交通機関ですが、1路線だけでは移動可能な範囲に限りがあります。

少々前置きが長くなってしまいましたが、この様な状況ですので、光州広域市内とその周辺部の公共交通機関は、専ら路線バスが担っており、日本に比べて鉄軌道系交通機関が少なく、車社会の韓国の典型といった様相を呈しています。

この光州広域市内を走る路線バスは、2006年末になってSeoulの市内バスに類似した運行システム大幅改編が行われ、MAKIKYUが2004年に初めて光州広域市を訪れた時などと比べると、随分大きく変化しています。

この運行システム改編後、MAKIKYUが光州の市内バスに乗車したのは昨年が初めてで、それも市内中心部の錦南路一帯から光川洞(Gwangcheon-dong)のバスターミナル(U-Square)へ移動する際に1度乗車しただけですが、写真がその時に乗車したバスと同一系統・同一車種(現代AEROCITY)のバスです。


光州ではSeoulと類似した運行システム導入により、路線性質毎にバスの車体色が分けられ、赤系統は幹線急行バスと呼ばれる基幹系統になりますが、Seoulやその周辺地域でよく見かける赤一色の様な装いではなく、路線の性質を表す色と白などを組み合わせた装いとなっているのは大きな特徴です。

またSeoulや釜山などで相互利用できるT-moneyなどのICカードは利用出来ないのは残念(光州広域市の市内バスと地下鉄で相互利用可能なICカードは発行されています)ですが、座席バスや広域急行バスと称する特別な追加料金を要するバスではないにも関わらず、ハイバック型のややグレードが高い座席を装備していたのも好感が持てたものです。
(余談ながらMAKIKYUが運行システム改編前に光州の市内バスに乗車した際にも、この手の車両に当たった事があります)


あと韓国の路線バスで使用している運賃箱は、単純な箱に釣銭機を別途取り付けたタイプが主流を占めていますが、光州で乗車したバスの運賃箱は金額検知機能付きの新型が用いられていました。

MAKIKYUが昨年仁川(Incheon)で見かけた新型運賃箱の様なICカードリーダー一体型(この運賃箱を取り上げた記事はこちらをクリック)とも異なり、この運賃箱は初めて見かけたものでしたが、今後この種の新型運賃箱導入が他都市で進行するのかも気になったものです。

光州広域市の市内バスは、系統番号の付番もSeoulの様な数字のみ(数字に意味を持たせてあり、番号を見ただけで路線の運行方面がある程度割り出せる仕組みになっています)ではなく、写真の「先端09」の様に日本の路線バスでよく見かける「地名など+番号」となっており、地名などの部分がハングル表記のみであるなど、外国人が観光で訪問した際にはやや利用し難い面もあるのは難点ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も光州を訪問する機会がありましたら、是非幹線急行バスをはじめとする市内バスにも乗車してみては如何でしょうか?



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