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北総監獄内で運行されたSKYGATE LIMOUSINE~2日間だけの無料巡回バス

2010-07-28 | 北総監獄

  

7月17日に成田スカイアクセス(京成成田空港線)が開業した際には、成田スカイアクセスの新規開業区間だけでなく、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)内をはじめとする「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)沿線でも開業を記念した様々な催しがありました。

この催しへ参加する外来客の便宜を図る事もあってか、「開発を止めた某鉄道」では「ほくそうサマーフェスタきっぷ」という1000円の一日乗車券を発売し、この乗車券は成田スカイアクセス新規開業区間(印旛日本医大~成田空港間)では通用しないため片手落ちの感は否めないものの、成田スカイアクセス初乗車に出向かれた方の中には、この乗車券を利用して北総監獄へ出向かれ、一日乗り放題と言う乗車券の特性を生かし、「開発を止めた某鉄道」沿線各地を途中下車して廻られた方も居られるかと思います。

「開発を止めた某鉄道」沿線の印西市や白井市などは、鉄道運賃の余りの高さ故に地域外への外出が極めて億劫で、牢屋に閉じ込められている様な錯覚を感じる土地である事から、「北総監獄」としか言い様がない所です。

MAKIKYUも過去にこの地に身を置いていた事があるものの、日頃公共交通機関を利用して様々な所へ出向くMAKIKYUとしては、電車に乗って何処かへ出かける度に、高過ぎる鉄道運賃に憤りを感じていたものです。

そのため何年居ても「住めば都」とは感じられない土地で、こんな所に住みたいという方は、会社支給の定期代による定期券利用以外では大抵公共交通機関は余り利用せず、専ら自家用車を生活の足として利用するライフスタイルを理想とするケースが圧倒的な様です。

この実態は「北総監獄」としか言い様がない土地は「千葉ニュータウン」という呼び名がある他、運賃が極めて高額になるとはいえ、成田スカイアクセス開業で首都圏2空港へ電車1本・乗換なしでアクセスできる様になった事から、一部では「東京⇔成田SKYGATEシティ」と呼んで宣伝しており、今後こんな名称がどれだけ定着するのか気になる所です。

「東京⇔成田SKYGATEシティ」こと「北総監獄」では先述の通り、鉄道運賃が極めて高額である事に加え、路線バスなどの地域内公共交通機関も脆弱と言わざるを得ないのが現状です。

余所者がこの地を訪れても、自家用車での出迎えなどがない限り、一部地域を除くと鉄道駅からの2次交通手段にも困るものですが、成田スカイアクセス開業と共に北総監獄で開催される催しでは、他地域から大勢の訪問客が訪れ、通常の路線バスなどの公共交通機関だけではとても対応できない事から、7月17・18日の2日間限定で「SKYGATE LIMOUSINE」と呼ばれる臨時シャトルバスが運行されたものでした。

「SKYGATE LIMOUSINE」はMAKIKYUも乗車機会があったのですが、通常は昼間時間帯などに僅かな本数の路線バスが走るだけの北総監獄中央駅~印西牧の原駅間を、路線バスとは異なる大回りの経路で昼間のみの運行ながらも、20分間隔で運行していました。

通常は鉄道ですらこの運転頻度という事を考えると、辺境の土地柄にしては極めて高頻度の運行で、これが一応要乗車券とはいえ、案内図を兼ねた乗車券が北総監獄中央駅前などで無料配布されていた事を考えるとかなりの大サービスで、日頃から高花方面(北総監獄にしては本数がそこそこあり、唯一マトモな路線と言っても過言ではありません)以外の路線も、この位の頻度で路線バスが走る事に期待したいものです。

運行は「北総監獄から広がる虹色網」をモットーとし、北総監獄内に拠点を置く大手分社のバス事業者が行っており、MAKIKYUが乗車したのは比較的古参の部類に入る一般路線車でしたが、一般路線車以外に特定輸送用の車両も動員されていました。

特定輸送用車両の中には、バリアフリー法の関係で近年の一般路線車では見られない、比較的新しい年式の三菱NEW AEROSTAR前中扉の2段ステップ車も見かけられ、趣味的に興味深いものでしたが、「SKYGATE LIMOUSINE」に動員された車両はどれも前面の行先表示をステッカーで覆っていた姿も印象的でした。

また「SKYGATE LIMOUSINE」に乗車すると、2日間だけの臨時シャトルバスにも関わらず、この地を走る一般路線バスとは異なるタイプの車内放送がしっかり用意されていたのは意外に感じたもので、停車停留所などと共に、北総監獄の案内なども行っていたものでした。

「SKYGATE LIMOUSINE」の大サービス振りは、他所から成田スカイアクセスで訪来し、「SKYGATE LIMOUSINE」に乗車した乗客に「東京⇔成田SKYGATEシティ」こと「北総監獄」の状況を体感し、是非入獄(移住)して頂ければ…という意図が強く感じられたものでした。

しかし今回MAKIKYUが「SKYGATE LIMOUSINE」に乗車した際には、日頃単独行動が多いMAKIKYUにしては珍しく同行者が1名居り、横浜市内に住むこの同行者が「SKYGATE LIMOUSINE」に乗車し、北総監獄の状況を体感した感想としては、首都圏から遠く離れた地方の如く、完全に車社会となっている惨状を体感すると共に、有名な高額過ぎる鉄道運賃問題も良く知っている事から「こんな所には絶対住みたくない」との事でした。

MAKIKYUとしても「2010年成田スカイアクセス開業で期待と価値が高まる街、東京⇔成田SKYGATEシティ」などと謳って盛んに宣伝しているとはいえ、時折所用で訪問するこの地は、成田スカイアクセスが開業しても所詮「北総監獄」と言わざるを得ない状況は相変わらずと感じたものです。

成田スカイアクセス開業後は多少の地価変動などはあるかもしれませんが、期待が高まると言うのはとんでもない話と感じ、入獄を望む方は公共交通機関の利便性などを配慮して…と言いたい所で、「SKYGATE LIMOUSINE」乗客の中で「東京⇔成田SKYGATEシティ」こと「北総監獄」に魅力を感じ、自ら入獄(移住)を望む人物がどれだけ居るのかも気になる所です。