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初代「成田エクスプレス」・253系が第一線から引退~最後は新AE形とも顔合わせ?

2010-07-01 | 鉄道[首都圏・JR]


今月は17日に成田スカイアクセス(京成成田空港線)の開業を控え、新型スカイライナーの営業開始などは、心待ちにしている方も多いかと思います。

この京成による新線開業では、東京都心~成田空港間の大幅な移動時間短縮(MAKIKYUには余り縁のない話ですが…)が実現すると共に、新型スカイライナーは実質的に首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)との2重籍区間や、「開発を止めた某鉄道」の延伸区間と言っても過言ではない新線区間などを走るため、現在のスカイライナーよりも随分値上がりします。

それでも競合相手のJRの特急「成田エクスプレス」やリムジンバスに比べると、まだまだ運賃設定は安い上に、大幅な時間短縮や新型車導入による車両設備の向上など、サービス面での質的向上も図られます。

そうなると競合相手も何もせず…とは行かなくなり、京成は路線網の関係で成田空港から直結可能な範囲が限られる弱点があり、首都圏広域を直結できるJRやリムジンバスとはある程度棲み分けも出来ているものの、成田スカイアクセス開業以降は現在より苦しい立場に追いやられる公算が高くなります。

そのためJR側も黙って乗客が京成側に移行していくのは…という事で対策を迫られ、特急「成田エクスプレス」は昨年からサービスレベルの向上を狙い、新型車両E259系の導入が始まっていますが、成田スカイアクセス開業を前に、今日からは全列車が新型車両E259系での運転になっています。

これによって「成田エクスプレス」で従来活躍していた253系電車は、全て第一線から退く事になり、製造から20年足らずにも関わらず、既に廃車解体を余儀なくされた車両も多数存在しています。

JR東日本では遜色特急として有名な存在で、JR化後にリニューアルされて多少はマシになったとはいえ、普通列車に充当されても有り難味を感じない程居住性は芳しくなく、今では旧型の部類に入る国鉄型の185系電車がまだまだ活躍している事を考えると、253系の廃車は早過ぎる気もします。

しかしながら253系は特急形とはいえ、一部車両を除くと普通車は座席の方向回転やリクライニングはおろか、背もたれの方向転換すら出来ない座席を装備している事で有名で、遜色特急として有名な185系よりも遥かに設備面で劣る車両です。

そのためJR内の他路線を運行する特急転用するにもこの設備では…という有様で、一部車両が私鉄譲渡で第2の活躍先を見出せただけでも幸いなのかもしれませんが、つい最近まで嫌でもその姿をみた253系は、見る度によくこんな設備で全車指定席、それも割高なA特急料金を徴収する列車に運用できると感じたものでした。

MAKIKYUは空を飛ぶ(=航空機に搭乗する)事が…という有様ですので、成田空港自体は何度か足を運ぶ機会はあっても、「成田エクスプレス」の主たる用途である「空港アクセス」自体と無縁(それでもRapitなどに乗車した事があるのですが…)である上に、余りの割高さもあって、253系の「成田エクスプレス」は乗車機会がないまま最後を迎える事になりました。

しかし来年からは信州の地で新たな活躍が見られる見込みで、こちらはさほど高い料金を要する事はないかと思います(その代わり運賃は割高ですが…)ので、機会があればこちらで乗車するのは…と思っています。

信州の地ではもやは骨董趣味を楽しむ代物としか言いようがない古参車が、今日でも特急料金を徴収する特急として活躍しており、この古過ぎる特急車の淘汰に歓迎の声も出ている様ですが、こちらでも展望席を装備した花形特急車に比べると、遜色特急ぶりが否めない事になりそうです。

そして253系の定期「成田エクスプレス」運用終了後も、大船~成田空港間でさよなら列車が運転され、片道で所要2時間以上の鈍足運転ながらも、よく単線でダイヤ構成の厄介な成田空港駅に列車を乗り入れる余地が…と感心するものですが、この列車は旅行商品扱いで記念品付きとはいえ、大人1名の往復乗車で9600円にもなりますので、最後の最後まで運賃の割高ぶりは相変わらずの様です。

ちなみにこのさよなら運転より前に、記念イベントなども開催されますが、さよなら運転は「成田スカイアクセス」開業当日の17日となっており、営業運転の京成新AE車とは「最初で最後」の顔合わせが実現するかも注目点です。

また253系はつい最近までJR東日本を代表する車両の一つだっただけに、一部では「JR東日本博物館」とも称されているさいたま市内のニューシャトル沿線にある博物館でも、入場時にミニ運転列車と称するアトラクションで、253系を模した車両が活躍している姿を目撃しています。

こちらはJR東日本の車両史を語る存在として、当面第一線で活躍した姿を模したまま走り続けるのか気になるものですが、信州の地で再活躍が始まった暁には、彼の地の装いに改められたら面白い(彼の地でも展望席を装備した花形特急車の如く、大差ない装いで活躍する可能性も否めませんが…)と感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?