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新型スカイライナー(新)AE車・車内のLCDモニター表示他~興味深い表示が幾つも…

2010-07-19 | 北総監獄

先日「MAKIKYUのページ」では、17日の成田スカイアクセス(京成成田空港線)開業と共に運転を開始したばかりの新型特急車・(新)AE形電車に関して取り上げましたが、この車両の車内案内表示装置には、今流行のLCDモニターが採用されています。

LCDモニターは最新型の通勤電車ドア上などに設置され、首都圏の様々な鉄道・路線を利用する機会があるならば、良く見かけるものですが、一般的に良く見かけるサイズのLCDモニターに比べると、(新)AE車の車内に設置されているLCDモニターはサイズが大きく、京成では鉄道車両の車内に設置されているLCDモニターとしては、国内最大級のサイズを誇ると謳っている程です。


このLCDモニターでは一般的な行先や停車駅案内、それに有料特急らしく車内設備に関する案内などが行われる他に、成田スカイアクセス開業のお陰で京成電鉄の都心方面~成田空港間は、京成高砂~(成田)空港第2ビル間でルートが京成本線経由(既存ルート)と成田スカイアクセス線経由(新ルート)2通りに分かれる事になったため、乗車列車の運行経路を示す広域路線図が表示されるのも、大きな特徴と言えます。

またスカイライナーなどの成田空港駅を発着する有料特急列車は、列車の性質上日本語を解さない乗客の利用も多く、外国語での案内も必須となるのは言うまでもない事ですが、モーニングライナーの自動放送による案内は日本語以外はEnglishのみで最低限の感があり、最新鋭の国際空港アクセス列車にしては少々残念に感じたものです。
(九州と海を挟んだ隣国の首都にある2空港間を結ぶ空港鉄道では、通勤型電車を用いた一般列車(各駅停車)でも日本語を含む4ヶ国語による自動放送が行われている程ですので、これに比べると外国人対応の面では遅れていると言わざるを得ないものです。
ただMAKIKYUは未確認ですが、スカイライナーでは4ヶ国語放送が行われている様です)

  
これを補う事もあってか、LCDモニターで한국어と中文簡体字での案内表示も行われており、外国人利用客にとっては便利であろうと感じると共に、MAKIKYUとしても한국어や中文では、様々な案内事項をどの様に案内するのか興味深く感じたものです。
(中文は文字で何となく意味は類推できるものの、読み方は殆ど分からない有様ですが…)

ちなみMAKIKYUが(新)AE車に乗車したのは、運行開始初日の17日ながらも、成田スカイアクセス線(新ルート)経由のスカイライナーではなく、京成本線(既存ルート)経由のモーニングライナーで、(新)AE車の充当列車ながらも、本領を発揮する舞台とは程遠い列車でした。


この列車特有の限定乗車口案内などもしっかりと行っていたのは感心したものですが、モーニングライナーでも新型車両である事を強くPRしたいのか、LCDモニターにはスカイライナーの新ロゴがしっかりと表示されていたのは滑稽に感じたものでした。

そして今回MAKIKYUが(新)AE車に乗車し、LCDモニターを見ていて最も感心したのは、モーニングライナーでは降車専用駅となる都内の青砥・日暮里・京成上野の3駅(千葉県内の各停車駅は乗車専用)到着前に地球の表示が現れ、様々な国の所からその国の「ありがとう」を示す言葉が登場して、ライナー列車乗車への感謝を示す演出が行われているシーンで、様々な国からの利用客が想定される列車ならではと感じたものでした。


「Thank you」などアルファベット標記の各言語や、한국어の「감사(感謝)합니다」などはMAKIKYUも解読できるものの、MAKIKYUには文字を書き写す事や、何処までが一つの文字かを判別する事すらままならない言語も幾つかあり、全く読めないものが、「ขอบคุณ」など7つ程ありました。

この様々な国の言語による「ありがとう」を、全て解読できる人物はどの程度京成のライナー列車利用者の中にいるのか気になったもので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は幾つ位解読できるでしょうか?
(写真は右下に表示される最後の1つが出てきていない状態ですが、ここには東アジアにある某島国  の言語が現れますので、「MAKIKYUのページ」の記事内容を解読できる方であれば、漢字やアルファベットが読めない方でも理解できるかと思います)

あと(新)AE車では、時を同じくして成田スカイアクセス線開業と共に運行開始したアクセス特急用の3050形電車などと同様に、車内LCDモニターだけでなく、車外の行先表示器にフルカラーLEDを用いているのも、最近の新型車らしいものです。

こちらは大サイズの車内LCDモニターとは異なり、(新)AE車自体のインパクトが強く、それだけでも充分過ぎる識別要素になる事もあってか、比較的小型の表示器を採用しています。

 
LED表示機が小型な事もあって、様々な情報を一挙に表示する事は出来ない事もあってか、列車名・行先の日本語・English表示と経由路線の3つを一定時間毎に切り替えて表示しており、MAKIKYUが乗車した列車の場合は「モーニングライナー上 野MORNING LINERUENO京成本線経由(経由案内のみ日本語・English併記)」と表示する形態でしたが、こちらは車内のLCDモニターに比べると随分あっさりとしたものに感じたものでした。

(新)AE車はスカイライナーでは一部区間(印旛日本医大以東の成田スカイアクセス線新規開業区間)で私鉄最高速度160km/h運転を行う事で注目を集めていますが、一方でモーニングライナーなどは既存の京成本線経由で停車駅が多く、やや地味な存在の列車と言えます。

京成沿線外からの(新)AE車乗車を目当てに乗車する乗客は、運転時間帯や運転方向の関係もあり、スカイライナーに比べると随分少ないかと思いますが、運賃・料金の安さ(京成上野~成田空港間の運賃+料金の合計額は、モーニングライナーなどではスカイライナーよりも1000円も安くなります)に加え、所要時間が長い分だけ(新)AE車を存分に堪能できます。

都心~成田空港間の速達性をウリにしているスカイライナーに比べると、車内の様子などをじっくりと視察するにも絶好の列車と感じたものでしたが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も(新)AE車に乗車する機会がありましたら、車内のLCDモニターなどにも注目してみてはいかがでしょうか?

(新)AE車に関する記事は、前回記事と合わせて2回でひとまず完結としますが、今後「アクセス特急」や新規開業区間の様子など、今月中は成田スカイアクセス関連の記事を重点的に取り上げたいと思います。