「MAKIKYUのページ」で以前、韓国鉄道(KORAIL)のムグンファ号を紹介した際には大半の列車は客車列車で…と記しましたが、ごく一部でディーゼル動車(気動車)が使用されており、今日はその少数派車両に関して取り上げたいと思います。
その車両は9211型(NDC:New Diesel Car)と呼ばれる車両で、この車両は1980年代に製造され、日本の京成旧スカイライナー(AE形)とよく似た前面が印象的です。
このNDCが運用される列車は現在、韓国南部の大邱Daegu~晋州Jinju間を走る一部のムグンファ号に4両編成で運行される列車のみと激減していますが、比較的最近まで東大邱Dondaegu~蔚山Ulsan間の列車でも使用されていました。
またKTX運行開始前は釜山Busan~馬山Masan間などの列車でも使用され、2~3両編成で運行される列車もありました。
車内は以前に取り上げたムグンファ号用客車とグレードは大差なく、現在は2人掛けの回転式リクライニングシートが並んでいて結構快適ですが、車体長の関係もあって、座席定員は客車より若干少な目となっています。
気動車という事で、客車列車と異なり走行中はエンジン音が車内に響き渡りますが、セマウル号動車の先頭車の様に振動だけが凄まじく…という訳ではなく乗り応えがあり、動力分散方式王国・日本の鉄道を日頃利用しているMAKIKYUにとって親しみを感じる車両ですが、運行区間や列車が限られる事もあり、MAKIKYUもまだ2回しか乗車できていません。
しかもNDCは韓国の鉄道車両使用年数が短い(概ね25年程度)事もあり、既に古参格で老朽廃車も発生(他に事故廃車も発生しています)しており、これからも廃車が出る可能性は充分に考えられる状況です。
本来なら狭い韓国の事なので、このNDCの様な車両をもっと活用し、地方都市間の細かなサービスを充実させて欲しいとMAKIKYUは思うのですが、いつまで走り続けるかも分らない状況ですので、乗車されたい方は早めの乗車をオススメします。
ちなみに写真は今年夏にMAKIKYUが大邱~馬山Masan間を乗車した際、慶山Gyeongsan駅で退避待ちの間に撮影したモノですが、現在この車両で運用される列車は大邱を朝に出発し、晋州までの間を往復する列車2往復に使用されるのみの様で、大邱~晋州間のムグンファ号列車でも半数は客車で運行されます(MAKIKYUもNDCを狙い、一度見事に玉砕しました)ので、この車両を狙われる方は注意が必要です。
なおKORAILの車両運用状況に関しては突然前触れ無く変更される事があり、以下のHP(韓国語のみ)で検索可能ですので、乗車される際は事前にこの車両(車両番号が9200~9400番台です)が運用されているか否かを確認し、事前に調べてから行かれた方が良いと思います。
鉄道物流情報システム http://logis.korail.go.kr
(リンク集2-2にもリンクがあります)