みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

「償却切れ老人」

2013-09-29 11:27:49 | インポート
介護業界とそれに群がるファンド。
大型M&Aが介護業界で繰り広げられているという。
買収が過熱しているのは、介護の需要は増える一方なのに、介護保険から給付されるお金を使って運営する有料老人ホームなどの施設が増えすぎないように、国や自治体が新設の認可数を抑えている。
このことも介護施設の大型買収の理由になっている。

これから団塊世代が後期高齢者になって、介護や関連市場の成長が見込まれるということで、外国投資ファンドの「日本買い」が加速している。
「村上ファンド」の村上世彰氏もこのビジネスを展開しているという。
一方、介護スタッフの「低賃金・ノルマ増」の問題になっている。






「長生きすればするほど収益減る」
■入居の際に家賃を一括して預かる「一時金」を、施設側は入居から一般的には5年間、毎年分割して取り崩し(償却)、「家賃収入」として懐に入れる。
6年目からはそれがなくなるので、償却期間を過ぎても入居が続く老人からは、介護費などしか徴収できない??。

■「長生きすればするほど施設側は収益が出にくくなる。なるべく『償却切れ老人』を減らし、家賃収入が計算できる新しい入居者に入れ替えて収益力を上げ、早めに売ろうとする」と、あるファンドのマネジャーは言う。


効率優先、遠のく安心
■いくつかの介護施設で働いてきたある施設長の言葉。
「風評がたつと致命的だからおおっぴらにはやらないが、けがや病気をきっかけに、『償却切れ老人』を、『医療が必要になったのでうちではもうお世話できる力がない』などと体よく追い出す施設が増えている」

http://digital.asahi.com/articles/TKY201309280386.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201309280386




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