文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

ヤマメ日記1-2

2023-10-13 09:36:25 | 書評:その他

 

 

 主な登場人物は海王食営業部に勤める大沢渓一(28歳)と山崎アヤメ(29歳)そして、アヤメの恋のライバルである岡山から転勤してきた春川虹子(20歳)、そしてオマケの営業課長の蛸田一郎(50歳)。ちなみにアヤメと渓一は同期だが、誕生日の関係で先に29歳になっている。そしてアヤメは係長、渓一は釣りバカの平社員。そのうちクビになりそうなくらい、成績は超低空飛行。

 でもなぜかアヤメは渓一のことが大好き。渓一のお嫁さんにしてくれという位だが、虹子もなぜか渓一にモーションをかけてくる。アヤメは釣り初心者だが、虹子は子供の頃から釣りをやっており、腕前の方も相当なものだ。そして、尺ヤマメを釣った方が渓一のお嫁さんになるらしい。

 タイトルはヤマメ日記だが、別にヤマメばかりを釣るわけではない。他にも色々な魚を釣っている。このタイトルは、山崎アヤメの名前から来ているのだ。苗字の山と名前のメをとって愛称がヤマメちゃんなのだ。ちなみに虹子はアマゴちゃん。岡山はヤマメの生息域ではなくアマゴの生息域らしい。

 ヤマメとアマゴとは近縁種だが、本来は箱根より西がアマゴ、東がヤマメの生息域だという。これは知らなかったのでひとつ賢くなった。

 それにしても、どうして渓一君、そんなにもてる。いったい、アヤメちゃんとアマゴちゃん、どちらが恋の勝者になるのか? 
☆☆☆☆
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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銭形平次捕物控 015 怪伝白い鼠

2023-10-11 09:37:37 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 この話では珍しく平次の投げ銭の技が見られる。もうひとつ、ガラッパチこと八五郎の容姿が出てくるのだ。なんでも大男であまり人相も良くないらしい。一言で言えば結構強面な感じなのだ。私の記憶によれば、テレビドラマでお馴染みの八五郎とは大分感じが違う。

 今回事件が起こるのが本町三丁目にある糸物問屋の近江屋である。この近江屋では、主人が亡くなり、母親も死んで、今は主人の弟に当たる番頭の友二郎が支配人として店の一切を取り仕切っていた。主人の直系として、娘のお雛と四つになる弟の富太郎がいるのだが、女中のお染、下男の六兵衛といっしょに、根岸の寮で暮らしていた。ちなみにお雛には、先代の決めた重三という近江屋で手代をやっている許嫁がいる。

 この富太郎が夜中にお化けが出るという。それも決まって友二郎が泊まった時に鍵えってである。お雛の御飯に石見銀山の鼠捕りが入っていたこともあるという。その他にも色々と不審なことが起こるという。

 とりあえず八五郎が寮に泊まったが、仏壇の位牌の前に鬼女の顔が現れる。魔が悪いことに、富太郎は八五郎を見て、引付を起こして倒れてしまう。そして富太郎が行方不明になり、なぜか死体となって元の床の中にいた。

 八五郎は平次にお出ましを願うのだが、平次は事件より朝飯優先のようだ。飯を食わなきゃ、戦ができないとかのんきなことを言っている。

 それでも、平次は事件を解決してしまうのだ。平次の名推理と観察眼によるのだろう。

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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猫と竜1-2

2023-10-09 09:32:16 | 書評:その他

 

 

 これは、森の猫と呼ばれるケットシーたちと、そのケットシーに育てられ、長じてからは、ケットシーたちから羽のおじちゃんと呼ばれて、彼らを守ってきた竜の物語(人間は竜のことを皇竜様と呼ぶが、竜は他の竜を知らないので猫竜が相応しいと言っている。)。

 竜を育てた母猫(母ケットシー?)は、おおらかであり、包容力抜群なので、竜の他にも悪魔なんかも育てていたらしい。その母猫が魔法学校の少女に召喚されて、いなくなってしまったので、代わりに竜が森の猫たちの面倒を見ているというわけだ。竜の寿命はとても長いので、猫たちの何代にも渡って守っている。猫たちも竜にとても懐いており、羽のおじちゃんのところなら安心して子供を産めると、とっても好評なのだ。ただ竜は猫たちに対して過保護なところがある。

 猫たちと人間との関係だが、猫たちの住む森の近くにある王国とはうまくいっているようで、森の猫たちは、王国まで行って、人間と友人になる者も多い。特に王子が生まれると挨拶に行って、気に入ればそのまま友人となる。一度人間と友人関係を築くといいパートナーになるようだ。母猫も召喚先で、少女だけでなくその子孫にまで寄り添っているのだ(実は近くにカーバンクルが沢山住んでおり、その魔力に満ちた額の宝石を食べているうちに寿命が延びたらしい。)。人間には色々な人たちがいて、竜も猫も人間は個人差が大きく、いい人間もいれば悪い人間もいることは理解している。でも竜はどうも人間の住む町に行くのは苦手なようである。

 読んでいると、竜と猫と(いい)人間たちの交わりにほっこりとした気持ちになってくる。猫たちも可愛らしいので、きっと猫好きの人たちにはたまらないだろう。作者もきっと猫好きだと確信できるような作品である。

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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14歳の里山レシピ 東吉野で、いただきます。

2023-10-07 10:03:27 | 書評:その他

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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銭形平次捕物控 128 月の隈

2023-10-05 10:24:35 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 お馴染み銭形平次シリーズである。事件は、神田鍋町の呉服屋翁屋の支配人孫六が殺されたというもの。そして死に際に「よその人だ、あの男だ」という言葉を残す。孫六は暮れの支払いのためにかき集めた1000両を蔵に仕舞っていた。この金が狙われたという訳である。でもこの金がないと支払いができないので、店がつぶれるかもしれない。

 この作品にも、へっぽこ探偵役の岡っ引きが出てくる。八五郎に言わせれば三河島のおびんずる野郎という金太という岡っ引きだ。ちなみに、びんずるというのは、お釈迦様の弟子で十六羅漢の第一である賓頭盧尊者のことである。日本ではなで仏として有名である。

 ちょっと脱線したが、この金太、へっぽこ中のへっぽこだろう。何しろ犯人が外に逃げた形跡がないのに、普段孫六と仲が悪いというだけで、大した証拠もなく町内の万屋茂兵衛を縛るくらいだ。今だったら裁判所が絶対に逮捕状を出さないレベルである。しかしこの金太、よくクビにならないな。いくら江戸時代でも、こんなむちゃくちゃをやっていれば、十手目召し上げのうえ何か罰がありそうなものだと思うのだが。

 平次は最初はこの店の若主人・半次郎を犯人と見ていた。この半次郎道楽者で先代の主人(親)から潮来に追いやられていたのだ。それを先代が死んだときに孫六が呼び戻して家督を継がさせたという。平次は自分の考えに固執することなく、証拠と推理により事件を解き明かすのだ。しかし最後はの真犯人をつきとめる。もっともこの半次郎にも大きな道義的責任があるのだが。

 最後に平次の名言?が来る。

「思いつめる女より、思いつめさせる男の方が罪が深い。八、お前なんかもつまらない罪をつくるんじゃないぜ」


 いや八五郎君、そんな心配はまずないと思う。まあ平次も揶揄っているんだろうが。

 この話でもやはり銭を投げるシーンはないが、犯人はちゃんとつかまえている。さすがにこれでは平次も同情の余地はなかったのだろう。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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どんどん変わっていく義理の兄と妹2

2023-10-03 11:15:46 | 書評:その他

 

 前巻で、かっこよく痩せて、義理の妹のミキちゃんをどきどきさせた、オタクでおデブキャラの兄貴だが。この巻では大分元に戻っている。兄貴が痩せたのは、ゲームのなんちゃらボクシング(ミキ曰く)でコーチキャラのコスチュームを集めるためという不純な動機があったのだが、それも集め終わったので、元の生活に戻ったようだ。

 この巻ではその兄貴を好きだという女子が現れる(ちなみに鈍感な兄貴は気が付いていないようだ。)。兄貴の会社の後輩の三輪さんという女子だが、何かと親切にされているうちに兄貴の内面を好きになり、ぽっちゃり体形も可愛いと思い始めたようだ。ちなみにこの三輪さん、かなりパンクな恰好で、兄貴のことはかずにいと呼んでいる。

 最初は三輪さんのことを警戒していたミキちゃんだが、その可愛らしさに胸キュン。しまいには兄と三輪さんが結婚したら、自分は可愛い義姉を手にいれられるといった妄想をするようになる。

 前巻ではミキちゃんと兄貴の関係が今一つ不明だったが、この巻では多少明らかになる。どうも二人が小さいときに、ミキちゃんが兄貴の家に来たらしい。

 この物語、まだまだ続くようだ。いったい、兄貴とミキちゃん、三輪さんの関係はどうなるのか。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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秋田大学2科目分の報告課題提出

2023-10-02 22:52:51 | 秋田大学通信教育

 秋田大学通信教育「資源開発コース」のうち「海洋資源開発」と「地下環境」の2科目分の報告課題を前ポストに投函してきた。これで1単位分の学習単位認定試験問題と、4単位分の報告課題を提出したことになる。できれば、あと2単位分の報告課題を早く出したいと思う。

 

 

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みだれ髪

2023-10-01 14:55:01 | 書評:学術・教養(人文・社会他)

 

 有名な女性歌人与謝野晶子の処女歌集である。晶子は、大阪府堺市の生まれで、その後東京へ移住。実の兄に「鳳-テブナンの定理」で有名な東京帝大の教授だった電気工学者鳳秀太郎がいる。(これは鳳博士がテブナンとは独立にこの定理を発見したことにより、昔はこの呼び方も使われていたが、最近は「テブナンの定理」と言われるのがほとんどである。)

 夫鉄幹との熱烈な不倫恋愛でも知られるが、この鉄幹も京都生まれの人。だからこの歌集は、京都の地名がそこかしこに見られる。まれに、奈良や大阪の地名も出てくるが、出てくるのは殆ど京都の地名である。自分の処女歌集なのだから、もっと堺市の歌が出てきても良いと思うのだが、これは鉄幹が京都生まれの人だからだろう。

 鉄幹は、山口県周南市(当時は都濃郡徳山町)の徳山女学校の教員だったこともあるが、複数の女子生徒と問題を起こしている。鉄幹の写真も残っているが、それほどイケメンというわけではないのに、どうしてモテモテだったのだろう。それとも女子校というのは、そんなに教員がモテるような雰囲気なのか。晶子も鉄幹の3番目の妻だが、写真を見るとどうしてもそれほど羨ましいという感じがしないのだ。

 確かにこの歌集を読むと、情熱的な歌が多い。これは鉄幹に対する恋慕の情だというが、よく分からんというのが正直なところだ。タイトルに「乱れ髪」とあるように歌には髪の毛それも女性の髪と思われるものを歌ったものが沢山出てくる。

 おそらくこの歌集で一番有名な歌は、「やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君」だろうが、少し疑問がある。どうしてやは肌のあつき血汐にふれも見でということが分かったのだろう。晶子が生まれる少し前に僧侶の結婚は全面的に解禁されたので、もしかするとやわ肌にふれているのかもしれないのだ。まさかキリスト教の修道院じゃないと思うのだが。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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