台湾市場あちこち散歩 | |
池澤 春菜 | |
KADOKAWA |
昔、会社勤めをしていたときに、台湾から来られた方々の対応をしたことがあるが、皆礼儀正しかった。私は、欧米人の対応をしたこともあるが、彼らは、態度のでかい人間が多く、雲泥の差である。
言葉にしてもそうだ。台湾の方は、ある程度日本語を勉強して来られる。一方欧米人は世界中で英語を始めとする欧米語が通じるのが当然と言う態度だ。皆がそうとは限らないのだろうが、それ以来台湾に対してよい感情を持っている。
台湾も対日感情はいいと聞く。政治的なこともあるだろうが、こういう国は大事にしていくべきだと思う。
さて本書は、声優や舞台女優などでも活躍している著者の3冊目の台湾本である。もう本自体から著者の台湾愛が伝わってくるようだ。エネルギー溢れる台湾の市場の写真を見ていると、思わず引き込まれそうになる。
圧倒的に食べ物の紹介が多いが、それ以外のものもある。そして、台湾元が3.6円くらい(注:書評執筆時)だから、値段も安くどれも美味しそうなのである。これを見ただけで台湾に行きたくなる人も多いと思う。
読んでいると次の一文が眼に入った。
「トイレには紙を流さず、ゴミ箱へ捨てましょう。」(p007)
「台湾の水洗トイレにはトイレットペーパーを流せないのか?」と思って色々調べてみると、今現在も流せないところの方が圧倒的に多いようだが、2017年以降、少しずつ流せる方向にシフトしているようである。日本だと、水洗トイレにトイレットペーパーを流すのは当たり前だが、こういったところにも文化の違いを感じてしまう。
ともあれ、台湾旅行を計画している人には参考になることも多く、おススメである。
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