文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
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書評:共謀 トランプとロシアをつなぐ黒い人脈とカネ

2018-06-07 09:52:53 | 書評:その他
共謀 トランプとロシアをつなぐ黒い人脈とカネ
クリエーター情報なし
集英社

・ルーク・ハーディング、(訳)高取芳彦、米津篤八、井上大剛

 普段は、この手の本はあまり読まないのだが、たまには目先を変えるのもいいかということといただきものということもあり読んでみた。本書は、トランプ大統領のロシア疑惑を糾弾するため、徹底的な取材をもとに書かれた本である。個々の出来事については、色々と報道されていたような覚えがあるが、一連の疑惑を一冊に纏めているため、読者のその全貌を知ることができるだろう。トランプ大統領の最近の動きを見ていると、どうかと思うようなところもあるが、ビジネスの世界で生きてきただけあって、「駆け引きはうまいなあ」というように感じる。

 読んでいて、「アメリカ大丈夫か?」と思わないでもないが、この本のように国の最高権力者を弾劾する内容のものを堂々と出版できるというのは、まだある意味でアメリカという国の健全性を示しているのではないだろうか。世界には、決して権力者をま正面から批判できない国はいくらでもあるのだ。しかしトランプ氏が大統領でなくなったときに、どこかの国みたいに、その反動がいろいろ出てきそうでちょっと怖い。

 しかし、読んでいて本の厚さに圧倒される。もっとコンパクトにはならないものだろうか。いくら渾身のルポだと言ってもあまりに厚過ぎると読者は途中で疲れてしまうと思う。まあそれだけ書きたいことが沢山あったということかもしれないが。

☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

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