この作品は、以前深夜アニメで放映していたのでご存知の方も多いだろう。言うなれば異世界ものの一つだが、普通の異世界ものとは若干異なるところがある。
普通の異世界ものは、イケメン主人公が異世界で無双するというパターンが多い。この作品でも無双するのは一緒なのだが、主人公はアンデッドつまり骸骨なのである。つまり主人公が異形のダークサイドなのだ。
西暦2138年、12年間続いたDMMO-RPGのユグドラシルはサービス終了の日を迎えた。HNモモンガは、かってゲーム内に41人の仲間とギルド、アインズ・ウール・ゴウンの本拠地として、ナザリック大墳墓を作り上げた。
そしてサービス終了時刻。不思議なことに、ゲームの世界だと思っていたその世界は、自律的に動き始める。元の世界に戻れなくなったモモンガだが、他にもこの世界に来ているかっての仲間がいるかもしれないと思い、名をアインズ・ウール・ゴウンと変えた。ここから彼の魔王伝説が始まるのである。
この第1巻は、アインズが辺境の村を襲っていたスレイン法国の部隊を一蹴するまでが描かれている。この後どう展開していくかはアニメを視ていたので大体分かるのだが、コミック版を読んでみるというのもまた、違った味わいがあるのでいいと思う。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。