文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

書評:なぜか惹かれるふしぎな数学

2014-03-17 18:32:12 | 書評:学術教養(科学・工学)
なぜか惹かれるふしぎな数学
クリエーター情報なし
実務教育出版


 「なぜか惹かれるふしぎな数学」(蟹江幸博:実務教育出版)、数学的なものの考え方、数学パズル的なものから、数学に関する逸話・こぼれ話といったものなどを広く紹介することにより、数学の楽しさを伝えようとするものだ。

 人によっては、「数学」といった言葉だけで毛嫌いするかもしれないが、本書に書かれていることは、せいぜい中学校程度の数学の知識があり、論理的な考え方ができれば十分に理解できるようなものだ。数学が苦手だと思っている人も、ぜひ読んで、数学的思考力を身につけて欲しい。

 実は、このようなものを読むのにはコツがある。用意するものはシャープペンと電卓。消しゴムも絶対ではないが、あった方が便利だ。これらを使って、実際に本書中に書かれている数式や考え方の道筋を、実際に自分の手を動かして追ってみるのである。ノートなど用意する必要はない。本の余白に書き込めば十分である。

 これをやるのとやらないのでは、圧倒的に理解の深さが違ってくる。この方法を使って一冊を読了した時には、見違えるほど数学的な思考力がついているだろう。1回ですべてを理解する必要もない。分かりにくかったところは印でも付けておいて、何度も繰り返せば良いのだ。実際に自分で計算をしているうちに、なんとなく分かったような気になってくるだろう。相当の数学的知識のある人以外は、早く読もうと考えないことだ。毎日少しずつでも、理解しながら読んでいくことた大切である。

 本書には演習問題もいくつか収録され、これらには一応答もついているが、試験勉強をしている訳ではないので、自分で頭から知恵熱を出しながらでも、答を見ないでじっくりと考えてみることだ。これも良い頭のトレーニングになるだろう。

 最後に、本書中に書かれているもので、簡単に頭の体操ができるものをひとつ紹介したい。4ケタの数字を使って四則演算だけで10にするというものだ。例えば、5793なら5+9-7+3=10、4992なら9+9-4×2=10 となる。実は、私も以前何かの本で読んで以来よくやっていることだ。私の感触では、殆どの数字の組み合わせで、可能である。どこでもできる手軽な頭の体操としてお勧めしたい。

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※本記事は、姉妹ブログと同時投稿です。
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