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Jui 展「CAOSMOS」

2009-06-11 11:21:16 | お知らせ
Ariake019


今年の10月に表参道画廊MUSEE Fにて個展を開催します。
詳細につきましては、固まり次第、当ブログなどで告知させていただきます。
よろしくお願いします。



というわけで、これからしばらくは展示などを鑑賞するにしても「自分自身の個展を念頭に置きつつ」となるわけだけど、現在新宿ニコンサロンにて開催中のJui 展「CAOSMOS」は、その意味でも非常に刺激的で、また大いに参考になる展示だった。



今回も展示内容の詳細については語らないが、自分自身が特に強く思ったのは「自由であること」だった。



まぁ、単に「自由であること」といっても非常に漠然としていて、そもそも「いったいなにから自由であるのか?」という疑問すら残るのだけど、とりあえずここではあえて漠然と「自由であること」と感じだとだけ述べておこう。ただ、それでもやはり「いったいなにから自由であるのか?」という問題については、曖昧なまま投げ捨てておくわけにも行かないだろう。



自分が感じた「自由」とは、まずなによりも「画面を制御したい、思いのままに画面を構成したい」という欲求からの自由であり、また「写真へのフェティシズム」からの自由であり、そして「作家自身の背景、例えば性別や出自、世代、作家自身が生きる時代、社会の情勢など」からの自由だった。



そもそも、作家的に作品を制作しているのだから、画面を制御するとか、まして「思いのままに画面を構成したい」と望むこと自体はとても自然なことだし、むしろ当然のことですらあるのかも知れないのだけど、しかしそれを自明のこととしてしまうのは極めて危険で、言葉は悪いけどある意味で愚なことではないかと思う。そして、これはもうひとつの「写真へのフェティシズム」にもつながるのだけど、写真という表現技法を選択する以上は「画面を制御したい、思いのままに画面を構成したいという欲求」を持つことは、少なくとも「機材に対するフェティシズム」に束縛される危険をも冒すことにつながりかねない。



その「写真へのフェティシズム」だけど、少なくとも自分はそれを「自覚しないこと」がとても危険で、そして写真という表現手段の持つ美点を殺すことだと思っている。だから、最近流行のオリジナルプリント嗜好や志向にはとても懐疑的だし、その意味でこの展示は非常に心地よく、かつ勇気付けられる内容だったと思うのだ。



最後に「作家自身の背景、例えば性別や出自、世代、作家自身が生きる時代、社会の情勢など」からの自由だけど、これは読んで字の通りだし、説明し始めるとちょっとキリがないテーマだから、とりあえずここでは指摘するだけに留めておこうかと思う。もちろん、写真という表現手段はそれ単体でひとつのメディアでもあり、だからこそ「作家自身の背景、例えば性別や出自、世代、作家自身が生きる時代、社会の情勢など」と距離を置こうとすることは、ある意味で写真という表現手段の持つ美点を殺すことにつながりかねない危うさを秘めているのかもしれない。しかし、少なくとも自分は写真がはそれ単体でひとつのメディアであることがあまりにも自明となりすぎていて、作品に「作家自身の背景、例えば性別や出自、世代、作家自身が生きる時代、社会の情勢など」が織り込まれていないと作品としての価値が低いかのような受け止め方には、どうしても賛同することが出来ない。
むしろ、この展示のような自由さの方がはるかに心地よく、好ましく感じられるのだ。



しかし、自分自身はそういったあれこれから「素直に自由でいられるのか?」というと、ここでこんなブログを書いていること自体、それらを意識していることに他ならないわけで…



はぁ~OTZ



Jui 「CAOSMOS」
会場: 新宿ニコンサロン
スケジュール: 2009年06月09日 ~ 2009年06月22日
住所: 〒163-1528 東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階 ニコンプラザ新宿内
電話: 03-3344-0565 ファックス: 03-3344-0566


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