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美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




時代小説はほとんど読まないのですが、ここ一ヶ月、通勤の友とし
て三冊ほど...

憑神 (浅田次郎)
何となく『ものがたり』が読みたいなぁ...と書店をさまよっている
時に手に取った本。浅田次郎は泣かせそうな感じで読まず嫌いだっ
たのですが...

人生にツキがない主人公はひょんなきっかけで祠に手を合わせます。
拝んだ神様はなんと憑神様...憑神というのは貧乏神に疫病神に...
といった破天荒な筋書きです。そんな神様に憑かれてしまった主人
公、辛い境遇がそうさせたとは言え、はじめのうちは、あまりの自
分勝手に感情移入ができなかったのですが、最後は終電で帰りに家
の近所の定食屋で読了。ビールを飲みながら目が潤んでいました...

折りよく映画にもなっていたりして...貧乏神の西田敏行、疫病神の
赤井英和はナイスキャストだと思います。


風林火山 (井上靖)
次に手に取ったのが風林火山、井上靖は何度も読みかけて、未だ最
後までたどりついたことのなかった作家さん。『孔子』なんて五回
くらいチャレンジして三分の一以上読めたためしがありません。今
回、初めて読了...

井上靖にしては通俗的なのでしょうか。本読みの茶飲み友だちはつ
まらないとくさしていましたが、私にはとても読みやすかった...

泥臭い人間関係に、会社の風景を重ねてみたりもして...
# というか、そんな本の読み方をするようになったのだなぁ...あ?

これも知らなかったのですが、風林火山は本年度の大河ドラマのモ
チーフだそうです。
大河ドラマのホームページ

キャストは知らない人ばかり。私だったら山本勘助にはシリアスな
演技をする時の竹中直人、武田晴信には本木雅弘、あるいは勘助に
柄本明、晴信に渡辺謙...まぁ、いいや。


蝉しぐれ (藤沢周平)
これはいいな...青春小説です。ひとつひとつのエピソードの短編が
積み重なり、少年が青年へと成長していくひとつの物語を紡いでい
きます。最近は剣道なんてやる人はいるのでしょうか...道場や切り
合いの場面での臨場感は抜群。『秘剣村雨』などはそれだけで一冊
の本が書けそうなネタだと思うのですが、うまく抑えて書かれてい
るので普段こういった小説を読まない私でもするすると読めました...
# 藤沢周平原作の映画って結構あるのだな...
# とりあえず『たそがれ清兵衛』を観たい...

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コメント(10/1 コメント投稿終了予定)
 
 
 
藤沢周平 (一村雨)
2007-08-19 01:40:58
こんばんは~
なんだぁ、キムタクかとバカにしていたら、
武士の一分、とてもよかったです。
たそがれ清兵衛の真田広之は、カッコよかった。
隠し剣・鬼の爪の永瀬正敏、何だか、イメージが
lysander さんに重なります。
 
 
 
Re: 藤沢周平 (lysander)
2007-08-19 20:47:00
一村雨さん
コメントありがとうございます。

> なんだぁ、キムタクかとバカにしていたら、
> 武士の一分、とてもよかったです。
やはり長い風雪に耐えてきた剣術や柔術(あるいは茶道や華道)などは、
それをなぞる人を美しく見せるのでしょう。
ちょっとあこがれがあります。

たそがれ清兵衛は読み終わったところです。
ますます映画が観たくなりました。

> 隠し剣・鬼の爪の永瀬正敏
どんなイメージなのでしょう...(^^;
こちらも観てみようと思います。
 
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