ギャラリー不定点観測(銀座・京橋篇)

ここのところ寒い日が多く、体調がよろしくありませんでした。だ
けど、昨晩あたりは心地よい風が吹いていて、金曜日の晩の、ほっ
とした気持ちも手伝って、帰路の歩みが心地よく...

今日は今日はで、布団におてんとさんをあてて、ベランダから裏の
山の緑を見ているうちに、ちょっと出かける気持ちになってきて...

というわけでギャラリーの不定点観測です。

・椿会展2007 (資生堂ギャラリー) - 6/10
椿会は資生堂ギャラリーが企画するグループ展です。これまでのメ
ンバーはそうそうたる顔ぶれです。ここ十年ほどは若返りを図り、
今回は三十代、四十代の作家さん、伊庭靖子、塩田千春、祐成政徳、
袴田京太朗、丸山直文、やなぎみわの六名が選ばれています。丸山
さんなんかはベテランという感じがするし、やなぎみわさんの作品
にも親しむ機会も多く、皆さんそれぞれにキャリアを持っているの
でしょうね...

これから三年間、毎年、何名かづつが作品を発表する展覧会の、今
回は伊庭靖子さん、祐成政徳さん、袴田京太朗さん、やなぎみわさ
んの四名が作品を発表していました。

印象に残ったのは袴田京太朗さんの作品です。色のついたアクリル
板を重ねて、人の形に削った彫刻です。モチーフは家族。それぞれ、
Father、Mother、Son、Daughter、となづけられた人型はとてもカラ
フルです。ただ、壁に頭をくっつけるたたずまいが、孤独のような
ものを感じさせました。一月の『MOTアニュアル2007 等身大の約束』
で観たた中山ダイスケさんの作品を思い出しました...

・25×4＝□ (東京画廊) - 4/28
こちらのグループ展は本当に若い四人の作家さん、全員が25歳だと
いいます。

柴田鑑三さんの作品はまっしろい断熱素材を何層にも切り抜いた作
品です。これはきれい...層のもり上がりが等高線のように見えて、
学生時代にオリエンテーリング同好会のメンバーとして、一万五千
分の一の地図を片手に野山をかけまわっていた私の、マニアな心が
くすぐられました。

飯田竜太さんの作品はペーパーバックを切り抜いて作った作品です。
表紙を切り取って四面体やら十二面体やらを作って支えにし、裏表
紙の作家の写真や解説文の単語を切り取ってアクセントにしてます。
きっと文庫でも新書でもうまくなくて、ペーパーバックだからこそ
できる表現なのでしょう。こうみるとペーパーバックって色が面白
い。ちょっと思いつかないよなぁ...
＃ 照屋勇賢さんのマックの袋を思い出させました...

先日、六本木で観たばかりの、ひょっとしたら気づけない作家さん
の作品もありました...
＃ 25歳だったとは...


・シロタ画廊
常設展で李禹煥の作品が展示されていました。昨年、この画廊で開
催された李さんの個展では港をモチーフにした旧作が展示されてい
ました。聞いてみたら、既に売れているとのこと(あーよかった！？)。
そんなところを入口に、同じ時代の作品なども出して見せてもらっ
たりして、画廊の人とあれこれ話すのもいいものですね...


・akemigoto 展 (プンクトゥム)
写真のギャラリーです。小さな作品に色のくっきりした海辺、淡い
色合いのちょっとにじんだような色合い、モノトーンのシックなモ
チーフなど、多彩な作品が展示されています。
会場でフリーペーパー(PUNCTUM TIMES)をもらいました。季刊の第三
号は熊野がテーマです。熊野はちょっと興味がある土地なのですが、
今年のＧＷはどうしようかなぁ...
＃ 旅を取るか仕事を取るか...それが問題だ...(^^;


呉亜沙さんの展示が二つ、ギャラリー椿の個展と不忍画廊でのグル
ープ展。私はギャラリー椿の新作のほうがよかったな。あまりにか
わいらしい作品なので、自分の部屋に飾ろうとは思わないのですが、
六百円で売ってたリーフレットを買ってしまいました...(^^)


さて、今日は生まれて初めて画廊で作品を買いました。
そのことについては後日、あらためて...