美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




代官山で開催されている蜷川実花の写真展です。彼女の写真を初め
てまともに観たのがちょうど一年前です(これ)。今年は庭園美術館
のウィンターガーデンでの展示が印象的で(これ)、ついには『Acid
Bloom
』という写真集を買うまでにいたりました。

というわけで、にわかファンである私にとって、蜷川実花の写真は
サイケデリックな植物や昆虫だったのですが、今回の展示で目をひ
いたのは子どもの写真です。子どもの写真といえば土門拳や、アラ
ーキーの『さっちん』など、やんちゃな日本の子どもたちを思いお
こすのですが、蜷川実花の子どもはさまざまな国の子ども。金色の
髪や褐色の肌した子どもたちの写真が多数展示されています。特に
プールで泳ぐ透明な水の中の赤いパンツの男の子はかわいらしい。
日本の子どもがみられないのは作風(=色調)にあわないからでしょ
うか...東京タワーが写っていたから日本でも撮影していると思うの
だけれどもな。

また、観覧車の影に切り取られた濃い緑の写真や、黄色い秋の葉っ
ぱが芝生に生える写真がとてもきれい。どちらかと言えば寄りのイ
メージがあったのですが、上から見下ろす引いたアングルもなかな
かです。カラフルな写真が多い中で、隅っこに一枚、灰色のアスフ
ァルトの道行く人-これも上から見下ろした写真-も、そのらしく
ない色がかえって印象に残りました。

会場にはBGMが流れています。ちょっと深くて重ためのビート。それ
が作品に味を加えているような気がしました。幸せそうな写真を単
に明るいだけのイメージに終わらせない、何か。うまく言えないの
ですが...

会場には大判の写真もあったのですが、どちらかと言えば小さな写
真に惹かれました。これは昨年の蜷川実花展での作品や、庭園美術
館でも使われていたサイズ。この人の写真はちょっと小ぶりにプリ
ントして、一枚くらい壁にかけてみたいなぁ...なんて思いました。
# そして入口に貼られている小さな写真が、また、何とも...

あと、プリントで観るととてもきれいなのに、写真集にはなかなか
好ましいのがないのが残念。装丁はもっとシンプルにして、印刷に
金をかけた写真集を出して欲しいな...なんて思いました。
# ネットでみた方が発色よく見えるのはまずいでしょ...(これ)
# まぁ、コアなファンにはかわいい造りが好まれるのでしょうが...

蜷川実花 写真展 floating yesterday 12/4 まで...

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



« 東京アートビート 再び杉本博司展 »
 
コメント
 
 
 
ちょっと行ってみたくなりました! (ROO)
2005-11-28 01:56:33
こんばんはー。

lysanderさんの評を読んで…写真展行ってみたくなりました。

わたしは逆に、写真集だけ、立ち読みでパラパラっと見ました。

蜷川作品としては、たしかに今までと違う趣向だなぁ~と感じつつ。

ま、立ち読みしたから良いだろう…と思ってたけど、

え~!写真集のがどうよっていうなら、

プリント見たいなぁ…

どんな違いがあるのか、この目で確かめたいです!

会社帰りによれるかなぁ…(笑)
 
 
 
Re: ちょっと行ってみたくなりました! (lysander)
2005-11-29 00:40:07
ROOさん

こんばんは



確かめてください(^^)
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。