そんな事してたら仕事にならん、と言われたが

　御歳８５超えだが稲刈りだ脱穀だというと軽トラに機械積んで片道２０ｋｍ以上離れたところから手伝いにやってくる、そんな元気な爺がいる。その手際の良さも元気さもまさにスーパー爺と呼ぶに相応しい。仕事が終って皆で茶を飲んでると話の端々に８５過ぎてこんな事出来ないだろう、と。まぁ兎に角若い頃から働き者だったようで鼻息も荒い。

　そんな爺の前で庭の木を切るって話が出た。その人(切りたい人)はチェンーソーでも借りるかなって言うから俺は言った。その程度の幹を切るなら鋸でも２０分あれば終るから借りない方が良いよ、と。そして俺はチェーンソー使う時は完全武装でどうたらと言った。するとそれを聞いてたスーパー爺がそんな事してたら仕事にならん、と。

　確かに涼しい長野とはいえ大半の季節では防護服なんてのを着てたら暑くてやってらんない。でもなぁと思ってる時、そのスーパー爺が目の前の湯のみ茶碗を見事に倒した。こんなミスをチェーンソーでやったらシャレにならんから安全には気を使うのだ、と言うことはなく話は別の話題に変った。