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民主党の強権的対応は強まらざるをえない
小沢が民主党(政権)の実権を握っているのは、もはや露になってきました。新年早々の会合に160名を集めて挨拶をする小沢の姿は、彼が同党の権力者であることを自他ともに認め、鼓舞するようにも思えました。同時に、こうしたセレモニーを伝えられると、政党という組織としての位置づけを超えて、小沢個人のもとに集う、顔を出さざるをえない事情に、異常さを感じます。新人議員の多くが参加しただろうことは想像に難くありません。そういえば、当選したての新人議員たちに研修を小沢は幹事長として義務づけたりしたわけで、その強権ぶりは一面、時代錯誤的にもみえるわけです。
この小沢と対比して、首相の表面上は少なくとも煮え切らないとみえる姿勢と明瞭さがほとんどみられない発言は対照的でした。鳩山首相のイニシアチブを感じる有権者は、ですから皆無に等しいともいえるでしょう。最近の世論調査における内閣支持率の低下に、この点が影響し反映しているとみて不思議ではありません。
以下の記事は、民主党が政権について以後の、にわかに表面化している以上の状況にふれたものです。
小沢氏、「政策介入」に様変わり=首相とのすきま風じわり
記事の言葉を借りれば、小沢の介入は、彼自身がのべてきたことと明確に反します。鳩山との任務の分担を強調し、政策への直接的関与を否定してきたのはほかならぬ小沢でした。けれど、小沢の介入は、07年参院選、09年衆院選と連続する選挙で、国民向けの、むしろ関心を買うように、自らの従来の政策をも曲げてきた小沢(と彼が主導してきた民主党)がつくり出してきた矛盾でもある。同党の政策とこの2つの選挙での主張のつじつまを合わせることは、鳩山にはできず、とどのつまりほとんどを難問として先送りせざるをえなかった。せいぜい、首相として外形的に発言はつづけてきたものの、他の官僚を、同党の議員を納得させるにはきわめて不十分なものにならざるをえなかったわけです。鳩山以外の官僚にしても、誰も他を納得させるに足る発言はできなかった。
ですから、昨年末の大勢を引き連れた民主党としての政府への要求提出は、こうした大げさにいえば無政府的状況を治めるための手段であり、契機となった。同様に、記事にあるとおり、小沢が下地島か伊江島への移転を提案したとたん、同党内はもとより、傍目には、普天間基地移転問題で県外・国外移転という「原則的立場」を主張してつづけてきたと思われる社民党までも、検討の余地ありという態度を示すのですから、もはや政局を牛耳るのは実態上、誰なのか、誰の目にもあきらかではありませんか。社民党にいたっては、外交担当者の交代を要求しながら、首相の発言に集中するのではなく、小沢を頼りにする姿勢を露骨に示すなど、外形的にも二重権力といわれた地点から、あきらかに小沢に擦り寄っている。権力は事実上、一極に集中しているといってよいでしょう。
この小沢の介入、強権的・権威主義的なふるまいは、参院選が近づくにつれ、いっそう強まると見立てます。強権的・権威主義的なふるまいでもって非合理をも、無きものにし揉み消す。片方で単独過半数奪取を政治目標に掲げ、小沢を中心にした集権的なしくみをつくりあげつつありますし、政策的混乱を政府内で収束できず、小沢が内閣を超えて、権威的に乗り出し統治する構図はいよいよ今後、明確になるだろうと思えるのです。それは、先にのべた選挙戦術と同党の本来の政策の間との矛盾に源がある。
しかし、これ自体のおかしさは、国会の外からはよくみえる。たとえば、件の中国副主席の天皇会見に際しての小沢の発言に、それは、典型的に表現されました。憲法を知らないものが何をいう、辞職してからモノをいえといわんばかりの態度で、会見に至る経過に異論をのべた者を小沢は恫喝したのです。理屈ではなく。だが、小沢自身が日本国憲法を知らなかった。批判が集中し、彼は釈明せざるをえませんでした。
小沢に多くがなびく同党の実情。これをそのまま、国会に転移させ、その機能をもかえようとする彼に誰が反論しているでしょうか。誰も反論しえない。国会改革の名で、私の考えでは、集団的自衛権容認に接続する官僚答弁の廃止を禁止し、まず解釈改憲を容易にしようとする。そして、改憲論者の首相自身がついに改憲論議をはじめようという発言を口にしました。また、同党は、議員定数削減と銘打って、比例代表制を廃止しようとすらしている点を、私は強調せざるをえません。ですから、こうした状況は、強権的な政治体制をも想定せざるをえないような今年を予感させるものです。要注意です。民主党の単独過半数という一つの可能性、条件は、それを加速させるにちがいありません。待ったをかける条件は、同党内にはすでにないといいきってもよいのでは。その条件は、視野が開ける国会の外からつくられるのではないでしょうか。
(「世相を拾う」10004)
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