大阪デート       封印を解かれたみなみの日記より

2015-12-07 13:24:29 | IGUちゃんとのこと
<1986年3月13日>

IGUちゃんが時計買ってくれました。
もうるんるんです。

近鉄で2時間半、3時に難波に着いたら会社に電話するって約束。
「○○部のIGUさんお願いします」
IGUちゃんなんて、「みなみですか?」って言うの。
私、びっくりして聞き返しちゃった。
そしたらもう一回。
「みなみですか?」って。
私、ずーっとIGUちゃんに名前呼んでほしかったの。
長いつき合いだけど初めてだった。
みなみって呼んでくれたの。

私、めいっぱいおしゃれして。
春のジャケット買って。
春のカーディガン買って。
美容院にも行きたかったけど、混んでて行けなかったので、
カチューシャでごまかして。
雨ふってたので、ハネを気にしながら、ピンクのプリーツはいて。

手が離せないから、ビルの地下の喫茶店で待っててって。
1時間くらいしたら、「とても帰れん」とか言いながらやってきて、
(正直言って、この時「変な顔」って思いました)
また1時間くらい待ってて…。

IGUちゃんは仕事を片手にやってきて。
難波に行って…。
お酒飲んで、ラーメン食べて、
ホテルに着いたら、IGUちゃんは仕事始めて、
私おとなしく隣で、anan読んでた。
お風呂に入ったら、誰かに電話してた。
私が出てったら、しらじらしく切った。

『軽井沢シンドローム』のビデオ観て…。
その後で、よくあるビデオ見てたら知らないうちにいびきかいて寝てた。
寝つきの悪いみなみちゃんは、怒りながら3時間くらいひとりで起きてた。
3時ごろ、IGUちゃん寝ぼけて5分くらい起きてたかと思ったら、
すぐに熟睡してた。

8時半に音楽かけて起こしたら、
「どーして休みの日に、こんなに早く起きないかんのだ!?」と言って、9時半まで寝てた。
そのままお部屋を出て、会社まで書類置きに行って、
また1時間くらい待ってた。
仕事のことで待たされるのは構わないし、そのことで責めたりなんて絶対しないと思ってたけど、
「IGUちゃん、私なんかといて楽しいのかな?」って、ひとりしんみり考えてた。

私が冗談で、IGUちゃんが昔(いえ、ちょっと前)毎日お昼に食べてたそば定食、
食べたいって言ったら、ほんとに食べに行ったの。
ちょうどお昼休みの時間に、会社のそば歩いてたんで、
「悪いけど、この辺じゃ他人のふりして」って、さっさと歩いてっちゃった。

梅田から阪急電車に乗って、茨木市まで行って、
そっからバスで万博公園行って、でも、エキスポランドは水曜休みで、
ゴッホ展やってたから行こうかって言って、そしたら、美術館も水曜休みで。
結局梅田まで戻って、ファッションビルみたいなとこ行くから、
「わかったー。時計買いにいくんだー」って言ったら、        *ある事情があって、私はこのずいぶん前から、IGUちゃんに時計をおねだりしていた。
「そうだよ」って。
私なんて、もう嬉しくて嬉しくて、遠慮する余裕なんて全然なくて。
いいのがなかったので、私「パルコ行こー。パルコ行こー」ってわがまま言って。
パルコで買ってもらっちゃった。
そしたら、IGUちゃんなんて何回も「今何時かな?」って聞くの。
それで、「新幹線の最終って何時かな?」って。

お好み焼き食べて、パブ行って…。
「どーゆー子とホテル行くの?」って聞いたら、
「街で知り合った子」だって。
それで、ゴールデンウィークに温泉行きたいって。
街で知り合った子と行きたいのかな?って思ってたら、
それとも、私と行きたいのかな?と思って、
「連れてって」って言ったら、「ダメ」だって。

「IGUちゃんて言うとかわいいでしょー?
 私ね、テレビゲームで、ハイスコアとかで名前入れるとき、
 3つしかスペースがないと、“IGU”って入れるの」って言ったら、
後からゲームセンター行って、IGUちゃんハイスコア出して、
「IGUって入れればいいのー?」って、IGUって名前入れてた。

9:12発のひかり号。
でも、電車が出るまで見送ってはくれなかったみたい。
でも楽しかった。
文句を言えばきりがないけど。
今度いつ会えるかなー。


修羅場の真実    封印を解かれたみなみの日記より

2015-12-07 12:43:00 | IGUちゃんとのこと
<1986年1月3日>

31日の夜11時半、IGUちゃんに電話。
お父さんが出て、
「さきほど友達から電話があって、出かけました」って。
予想してた事態だったのに、驚いたことに涙が出てきました。
涙と一緒に新年を迎えました。

「T」に行ったら、AKOさんが来ていました。                 *「T」は溜まり場
「みなみは、恋の駆け引きに負けて振り回されてる」って言われました。
今回のメンバーは、AKOと、…、…、…、ちぃくんと彼女。以上です。

熱田さん行って、ガーデン埠頭行ったけど、お日様は出ませんでした。
港が謝ってました。

11時半まで本山にいて、帰って6時まで寝ました。
Y子ちゃんから電話があって、コーヒー飲みに行って、
Y子ちゃんは、2日にスキーに行こうって言うもんで、
私、かかってくるかこないかわからない電話を待って一日を棒にふってしまう女にはなりたくなかったから。

IGUちゃんは冷たくて、今から行くって言ったのに、ダメって言いました。
でも、行けば気が済む気がして行きました。
K高校の前から電話して、
「私がそんなに嫌われるようなことしたんですか?」って
泣きながら言ったら出てきてくれました。

ちぃくん誘って、3人で喫茶店に行きました。
ばかなこと言ってるうちは良かったんだけど、
ビールに酔ったIGUちゃんは、ちぃくんの前で、
私がダメって言ったのに来たこと怒り出して、
なんかめちゃくちゃ言われちゃった。

私のこと、一人で勝手に決めつけて悩んでるとか言うもんで、
私、わからんくなっちゃった。
IGUちゃんが私のことなんて好きじゃないっていうのは、
私の思い込みだって言うんでしょうか?
ちぃくんなんて、もうオロオロしちゃって。

車の中で、IGUちゃんは私に聞かせるようにちぃくんに話しました。
「俺も早く結婚して落ち着きたいっていう願望がないわけじゃないけど、
 まだ家庭を構えて、子どもが産まれてっていう感じにはなれん」って。
そしてつけたすように、
「でも、女の子はもうそんなこと言っとったらいかんよ」って。

どうしてそんなこと私に聞かせるの?
結婚したい願望がないわけじゃない、なんて。

ちぃくんを送ってってから、ちょっと話しました。
私がどうして欲しいか言わないから、いつまでたってもどうどうめぐりって。
「結婚したい」って言えばよかったの?
好きだ好きだ好きだって、言った方がいいの?
ねぇ慎、どう思う?                       *「慎」というのは日記の名前です。『アンネの日記』の「キティ様」のように。

「どうにもならない。困ってる」って、IGUちゃんは言いました。
「私だって、どうにもならない」って言いました。
困ってるのならどうして?
どうして大阪まで迎えに来いなんて言うの?
どうして私を抱こうとするの?
ねぇ、どうして!?

私がIGUちゃんを好きなのは、そんなにいけないことですか?