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だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

パウル・クレーのアトリエにようこそ!

2011-05-18 22:00:54 | 展覧会
渋谷のザ・ミュージアムで見た、「パウル・クレーの芸術」という展覧会(1993年7月31日~9月21日)。まるでカラーパレットのようなさまざまな色の陳列。いっぺんに引き込まれてしまいました。近代絵画は苦手なのですが…

パウル・クレーは、1879年スイスの首都・ベルン近郊のミュンヘンブーフゼー出身(1940年没)。父は音楽教師、母も音楽学校で声楽を学び、クレー自身もヴァイオリンを弾き、プロ級だったそうな。

妻もピアニストで、まるで音楽家一家!音楽、文学、そして絵画と彼の芸術性の高さを感じさせます。1898年ミュンヘンに出て、2年後には美術学校に入学。ドイツでカンディンスキーらの青騎士グループに参加しました。

そんなパウル・クレーの作品を生み出した“アトリエ”。竹橋の東京国立近代美術館で開催される、「パウル・クレー おわらないアトリエ」では、今まで何度も開催された展覧会とは一味違います。

これまでクローズアップされなかった観点、“クレー作品が物理的にどのように作られたか”について考え、クレー自身が撮ったアトリエ写真も紹介します。クレーは、1911年から終生、制作した作品のリストを作り続けました。

1883年、画家4歳の時の作品から、約9600点もの作品からなるリスト。そこには作品のタイトルだけではなく、詳細な制作方法が記載されています。その制作プロセスを、アトリエ写真にしたわけです。

また、“特別クラス”とカテゴリー分けした作品を模範作品として手元に置き、反芻し続けたそうです。ふむ。クレーにとって“どうやって作ったか”は、極めて大切なことだったのですね。

サイトでは、作品の制作過程を見ることができます。すごい!6章に分かれた展示構成の中には、『花ひらいて』(1973)ヴィンタートゥーア美術館、『卵のある』(1917)ベルリン国立博物館

『E 附近の風景(バイエルンにて)』(1921)、『襲われた場所』(1922)、『山のカーニヴァル』(1924)、『ぼろきれお化け』(1933)、『考え込んで』(1939)いずれもパウル・クレー・センター

もし、パウル・クレーをご存じなかったらぜひ一度作品をご覧ください。帰りには展覧会オリジナル・グッズにも注目を。かわいい!
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ハンマーを持つ男

2011-05-17 22:40:40 | 映画
ブラック・スワン」(10)のナタリー・ポートマンは、アカデミー賞主演女優賞にふさわしく素晴らしい演技とバレエを見せてくれました。感動的でした。撮影開始10か月前から、ハードなトレーニングをしたそうです。

13歳までバレエをしていたとはいえ、映画でのニナ・セイヤーズはプロそのもの。しかし、ダーレン・アロノフスキー監督の描く『白鳥の湖』はダーク。ある意味、ホラーでもあります。やはり黒は美しい…。

近年のナタリー・ポートマンは、「水曜日のエミリア」(09)「ブラック・スワン」(10)「抱きたいカンケイ」(11)に続き、「マイティ・ソー」(11)に出演。これ、マーベル・コミックのアメコミに登場するスーパーヒーロー。

複数のコミックに登場し、北欧神話の神トール(Thor)をベースにしています。英語読みが“ソー”なんですね。アスガルドの神々の王オーディン(アンソニー・ホプキンス)とミッドガルド=人間界の女神ジョオドの間に生まれたソー。

オーディンに引き取られ、世継ぎとなるべく育てられたソー(クリス・ヘムズワース)は最強の戦士となるのです。強大で傲慢になってしまったソーは、身勝手で横暴な態度を取り、神の世界を戦乱の危機に巻き込んでしまうのでした。

息子ソーの暴挙を見かねたオーディンは、謙虚さを自覚するよう記憶を消し、力を奪い、最強の武器である“ムジョルニア”(魔法のハンマー)を奪い、人間ドナルド・ブレイクとして地球へ追放します。

神から見捨てられたソーは、天文学者ジェーン(ナタリー・ポートマン)と出会います。ジェーンと接することで、慣れない人間生活を送っていたソーは、徐々に人の痛みや弱さを知るのでした。

その頃、アスガルドの征服を企む邪神ロキ(トム・ヒドルストン)は、ソーの元に凶悪な敵を送り込もうとしています。ジェーンに迫る危機、そして故郷アスガルドを襲う脅威。果たして、ソーはヒーローとして目覚めるのでしょうか?

監督は、「パイレーツ・ロック」(09)以来のケネス・ブラナー!監督作としては「スルース」(07)以来。共演は、ステラン・スカルスガルド、コルム・フィオール、レイ・スティーヴンソン、レネ・ルッソ。

それから日本から浅野忠信、ハリウッドデビューです。「スター・トレック」(09)で、クリス・パイン演じるカークの父役だったクリス・ヘムズワース。どうかしらん?
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エミリアの幸せは?

2011-05-16 21:06:14 | 映画
マイク・ニコルズ監督「クローサー」(04)で、アカデミー賞助演女優賞に初ノミネートされたナタリー・ポートマン。この作品はパトリック・マーバーの戯曲を映画し、ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、クライヴ・オーウェンが共演。

1981年6月9日、エルサレム出身のナタリーの父は医者、母はアーティストだとか。リュック・ベッソン監督「レオン」(94)のマチルダ役を2000人も候補の中からオーディションで射止め、映画デビュー。

「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」(99)のパドメ・アミダラ王女役で再び注目され、アンソニー・ミンゲラ監督「コールド マウンテン」(03)と続きます。いつの間にか子役から大人の女優へ。

「クローサー」ではアリスというストリッパー役で、観客を驚かせました。いきなりの汚れ役でしたね。そして「宮廷画家ゴヤは見た」(06)「ブーリン家の姉妹」(08)と圧倒的な演技力を見せつけました。

一方、「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」(07)「ニューヨーク、アイラブユー」(08)「抱きたいカンケイ」(11)なんていうロマンチックコメディも。「ニューヨーク、アイラブユー」では初監督デビュー。

「ブラック・スワン」(10)で念願の主演女優賞を受賞し、同時に振付師としてナタリーに指導した32歳のフランス人バレーダンサー、べンジャマン・ミルピエと婚約。大きなおなかでアカデミー賞に出席。

彼はニューヨーク・シティ・バレエ団で主役を務めるダンサーで、映画にも出演。その「ブラック・スワン」の前に撮影した作品が、「水曜日のエミリア」(09)です。監督は、脚本家出身のドン・ルース。

「ルームメイト」(92)「ボーイズ・オン・ザ・サイド」(95)「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」(08)などを書いてます。NY、新人弁護士のエミリア(ポートマン)は、ごく普通の幸せを求めていました。

しかし既婚者の上司ジャック( スコット・コーエン)に恋をし、妊娠を機に離婚した彼と結婚。世間からは“略奪女”のレッテルを張られ、夫の息子ウィリアム(チャーリー・ターハン)は心を開いてくれません。

しかもジャックの元妻キャロリン(リサ・クドロー〉はエリート医師で、子育てに口出しするし。その上、夫との間に生まれた娘の突然死…。果たして、エミリアはこの苦境を乗り切れるのでしょうか?がんばれ!
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マカヴォイさん、プロフェッサーXとなる。

2011-05-15 21:56:20 | 映画
ブライアン・シンガーは、1965年9月17日NY出身。10代の頃から8mmフィルムで映画を撮り始め、ニューヨーク・シティ映像芸術学院に入学。その後、南カルフォルニア大学映画学科卒業。ちなみに俳優マーク・シンガーは従兄弟。

「パブリック・アクセス」(93)の脚本を書き、監督デビュー。クリストファー・マッカリーの脚本を監督した「ユージュアル・サスペクツ」(95)は、高い評価を得て大ヒット。出演者も素晴らしく、とにかく面白い!

そして「X-メン」(00)の登場です。マーベルコミックの映画化で、ヒュー・ジャックマン(ウルヴァリン)、パトリック・スチュワート(プロフェッサーX)、イアン・マッケラン(マグニートー)たち豪華なキャストが出演。

シンガー監督は、「ネメシス/S.T.X」(02)「スーパーマン リターンズ」(06)「ワルキューレ」(08)なども監督。TVシリーズ「Dr.HOUSE―ドクター・ハウス―」(04~ )の製作総指揮も。

一方「X-MEN」シリーズは、「X-MEN2」(03)「X-MEN:ファイナル ディシジョン」(06)、そしてスピンオフ作品のヒュー・ジャックマン主演「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」(09)と続きます。

3作目はブレット・ラトナー、スピンオフはギャヴィン・フッド監督に代わりましたが、久々にシンガーが「X-MEN」に帰って来ます。ブライアン・シンガー原案のスピンオフ作品が公開です。待ってました!

X-MEN:ファースト・ゼネレーション」(11)の監督は、マシュー・ヴォーン。おっ、「キック・アス」(10)の!脚本も同作のマシュー・ヴォーンとジェーン・ゴールドマンの2人。シリーズ1作目の前日譚。

ケネディ大統領の60年代。裕福な家に生まれ、名門大学に通うチャールズ・エグゼビア(ジェームズ・マカヴォイ)。戦時中ナチスに母親を殺された悲しい過去を持つエリック・レーンシャー(マイケル・ファスベンダー)。

共に特別な能力を発揮するミュータントでした。2人は相反する信念を持ちながら、友情を深めていきます。ある時、元ナチスの科学者セバスチャン・ショウ(ケヴィン・ベーコン)が、ミュータント集団“ヘルファイヤークラブ”を結成。

そこには、2人を引き裂く過酷な運命が…。なぜミュータントたちは分裂したのか、なぜマグニートーは人類を憎むのか、なぜプロフェッサーXは車椅子なのか…、見なくっちゃ!
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プッチーニのスキャンダル

2011-05-13 22:19:29 | 映画
最近、音楽家を描いた作品が続けて公開されています。ポーランドのイェジ・アントチャク監督作「ショパン 愛と哀しみの旋律」(02)では、作曲家フリデリック・ショパンと作家ジョルジュ・サンドの物語。

フランスのルネ・フェレ監督作「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」(10)では、モーツァルトの4歳上の姉マリーア・アンナの物語。ナンネルは愛称で、演じるマリー・フェレは監督の実娘。

ドイツのパーシー&フェリックス・O・アドロン監督作「マーラー 君に捧げるアダージョ」(10)では、若い妻の不倫に悩むグスタフ・マーラーと精神科医ジークムント・フロイトの物語。

ハリウッド版ではないためか、作曲家の姿をある程度リアルに描かれています。つまり美化していないこと。感想はそれぞれにおまかせするとして、今度はイタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニです。

プッチーニ生誕150周年記念作品「プッチーニの愛人」(08)。監督はパオロ・ベンヴェヌーティ、共同監督にパオラ・バローニ。共に原案、脚本、美術、音楽コーディネーターとして活躍。

プッチーニは、1858年12月22日イタリアのトスカーナ地方ルッカ出身。オペラ作品『マノン・レスコー』(1893)『ラ・ボエーム』(1896)『トスカ』(1900)『蝶々夫人』(1904)などが有名。

1996年1月オフではじまり、4月オン・ブロードウェイとなったミュージカル「レント」。トニー賞作品賞、脚本賞、作曲賞、助演男優賞受賞し、08年9月閉幕。クリス・コロンバス監督「レント」(05)は、その映画化作品。

これ、『ラ・ボエーム』が原作。そもそも『ラ・ボエーム』は、彼の青年時代の思い出が色濃く反映されてるんだとか。かなり女性関係が華やかだったそう。映画は“ドーリア・マンフレーディ事件”と呼ばれるスキャンダルを描いています。

1909年、プッチーニ(リッカルド・ジョシュア・モレッティ)はオペラ『西部の娘』の制作のため、トスカーナ地方トッレ・デル・ラーゴにある別荘にいました。妻のエルヴィーラ(ジョバンナ・ダッディ)は、夫がメイドと浮気していると誤解。

激しく非難されたメイドのドーリア・マンフレーディ(タニア・スクイッラーリオ)は、服毒自殺してしまうのでした。後に“プッチーニの愛人”と疑われたドーリアの容疑は晴れるのですが…

果たして、プッチーニの愛人とは誰だったのでしょう?…ね。
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標的は誰?

2011-05-10 20:04:47 | 映画
小説家、SF作家、映画監督、脚本家、プロデューサーとして知られるマイケル・クライトン。1942年シカゴ出身。代表作には『アンドロメダ病原体』『タイムライン』『ジュラシックパーク』『ディスクロージャー』

『スフィア』『ライジング・サン』など映画化作品がいっぱい。なにより『五人のカルテ』を元にしたTVシリーズ「ER緊急救命室」は、NBC‐TVで15シーズン全331エピソードが放送されました。

なんたって1994~2009年ですからすごいです。日本では1996~2011年まで、NHK(BS2)で放送。私はDVD‐BOXコレクターで、つい先月ファイナルシーズンをGET。

ちなみにマイケル・クライトンは、08年始めに見つかった喉頭ガンで11月4日急死。66歳でした。まだまだ多くの作品を書いて欲しかった…残念です。「ER」からスクリーンに飛び出したスターと言えば、やっぱりジョージ・クルーニー!

「ER」を第5シーズン途中で卒業し映画へ。「フロム・ダスク・ティル・ドーン」(96)「ピースメーカー」(97)「アウト・オブ・サイト」(98)「スリー・キングス」(99)「パーフェクト ストーム」「オー・ブラザー!」(00)

「オーシャンズ11」(01)「ソラリス」「ウェルカム トゥ コリンウッド」(02)「シリアナ」(05)「フィクサー」(07)「バーン・アフター・リーディング」(08)「マイレージ、マイライフ」「ヤギと男と男と壁と」(09)

すごいですね~。初監督は「コンフェッション」(02)。脚本も製作総指揮もやっちゃいます、はい。さあ、最新作が公開です。マーティン・ブース著『暗闇の蝶』をアントン・コルベインが監督した「ラスト・ターゲット」(10)です。

ヨーロッパの裏社会で知らぬ者がいない、暗殺者ジャック(クルーニー)。彼の背中には羽ばたく蝶のタトゥーが…。それは標的に“死”を運ぶ男の象徴。もう若くないジャックの心は、長年の自分の仕事に苛まれていました。

潜伏先のスウェーデンで命を狙われたジャックは、イタリアの山岳地帯の町で人間らしさを取り戻します。組織から依頼された仕事を最後に、引退を決意するジャック。果たして、そのラスト・ターゲットとは?

映画人として高い評価を受け、世界中のファンからも、そして俳優仲間からも信頼されているクルーニー。彼の映画は見逃せません、はい。
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ギレルモと闇

2011-05-08 22:14:12 | 映画
メキシコのグアダラハラ出身のギレルモ・デル・トロ。1964年10月9日生まれなので、今年47歳。まだ若いんですね。もっとベテランかと…。監督デビュー作は、異色のヴァンパイア映画「クロノス」(92)。

私は2作目の「ミミック」(97)で知りました。監督のハリウッド進出第1弾。NYの地下鉄で繁殖する新種の昆虫が気持ち悪かった~。主演はミラ・ソルヴィーノで、ジェレミー・ノーサム、ジャンカルロ・ジャンニーニ

チャールズ・S・ダットン、ジョシュ・ブローリン、F・マーレイ・エイブラハム、ノーマン・リーダスという個性派が共演。とにかく監督の好みが良くわかる作品でした。ちなみにタイトルデザインはカイル・クーパー。

「デビルズ・バックボーン」(01)「ブレイド2」(02)「ヘルボーイ」(04)と続き、「パンズ・ラビリンス」(06)ですっかり魅了されました。このダーク・ファンタジーは素晴らしかった!

製作に携わった作品も多く、セバスチャン・コルデロ監督、ジョン・レグイザモ主演「タブロイド」(04)やJ・A・バヨナ監督の「永遠のこどもたち」(07)。カルロス・キュアロン監督の「ルドandクルシ」(08)も。

ガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナ主演でしたね。つい先頃公開されたヴィンチェンゾ・ナタリ監督の「スプライス」(08)では、製作総指揮を担当。遺伝子操作で誕生した生命体が異様でした。

やっぱりギレルモ・デル・トロの作品には、彼好みの生命体がお似合い。それがなくっちゃ!ギリェム・モラレス監督のスペイン映画「ロスト・アイズ」(10)では、製作を担当するデル・トロ。

自宅の地下室から自殺した首吊り死体が、発見されます。その女性は角膜移植手術を終えたばかりの全盲のサラ。双子の妹フリア(ベレン・ルエダ)は、自殺に疑問を持ち他殺ではないかと疑います。

調べる内、サラには恋人がいたらしいのです。やがてフリアの周りで不審な人影が…。さらにフリア自身も視力がなくなりつつありました。徐々に闇に包まれていくフリアに残された時間は、後1ヵ月。

ベレン・ルエダは、「永遠のこどもたち」で主演したスペイン女優。今回は異形の生命体はいないようですが、闇の恐怖をとことんギレルモ・タッチで描いていきます。しかし、視力がなくなることって1番怖い!
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レッド・バロン、ふたたび

2011-05-07 22:37:51 | 映画
1971年の「レッド・バロン」、見ましたね~、懐かしい。「アッシャー家の惨劇」(60)「恐怖の振子」(61)「古城の亡霊」(63)などの巨匠ロジャー・コーマン監督作品。製作は実弟のジーン・コーマン。

第一次世界大戦時、ドイツ空軍の英雄マンフレート・フォン・リヒトホーフェン(本名:マンフレート・アルブレヒト・フライヘア・フォン・リヒトホーフェン)を描いた作品で、演じたのは「バーバレラ」(67)のジョン・フィリップ・ロー。

彼は、操縦していた“アルバトロスD.V”機が真っ赤に塗られていたことから“レッド・バロン”と呼ばれていました。当時の空中戦で80機撃墜という記録を残し、1918年4月21日撃墜され死亡。26歳でした。

公開時には、ガイ・ハミルトン監督の「空軍大戦略」(69)がヒットしたこともあり、戦争映画ブームでした。この作品は出演者がすごい!ローレンス・オリヴィエ、マイケル・ケイン、ロバート・ショウ、トレヴァー・ハワード

クリストファー・プラマー、クルト・ユルゲンス、ラルフ・リチャードソン、マイケル・レッドグレーヴ、ハリー・アンドリュース、エドワード・フォックス、すごいでしょ~?あれっ、古すぎてわからないかも…。

ブライアン・G・ハットン監督、リチャード・バートンとクリント・イーストウッド主演「荒鷲の要塞(68)、ジョン・ギラーミン監督、ジョージ・シーガル主演「レマゲン鉄橋」(68)。

ボリス・セイガル監督、デヴィッド・マッカラム主演の「モスキート爆撃隊」(69)。フランクリン・J・シャフナー監督、ジョージ・C・スコット主演「パットン大戦車軍団」(70)などなど。

久々に「レッド・バロン」(08)が公開されます。監督は、1958年ドイツのシュトゥットガルト出身のニコライ・ミュラーション。アルブレヒト・リヒトホーフェン男爵の長男として、1892年5月2日に生まれます。

軍人の子として士官学校卒業後、陸軍に所属し、1915年飛行部隊に転属。偵察員から戦闘機パイロットになります。映画は、リヒトホーフェン(マティアス・シュヴァイクホファー)が“レッド・バロン”と呼ばれるいきさつ…

従軍看護師ケイト(レナ・ヘディ)への想い、宿敵カナダ人パイロット・ロイ・ブラウン大尉(ジョセフ・ファインズ)、そして最期の時を迎えます。本国ドイツで作られた「レッド・バロン」。期間限定の上映です。
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全144点の花々

2011-05-06 22:04:52 | 映画
宮廷画家“ルドゥーテ”の展覧会を見たのは、渋谷のザ・ミュージアムでの「バラの宮廷画家 ルドゥーテ展」(2003年9月~10月)でした。サイトには過去の展覧会のアーカイブがあるので、便利!

それまでもいろいろな場面でルドゥーテの花たちに遭遇してました。ただ、それまでは『きれ~い!』と感動するだけで、画家の名前も知りませんでした。この展覧会で初めてルドゥーテの名を知りました。

本名は、ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ(1759~1840)。ベルギー出身でフランスに赴き、ナポレオン1世の皇后ジョゼフィーヌが世界中からバラを蒐集していることを知り、皇后からバラ園の出入りを許可されます。

こうしてルドゥーテは、バラをはじめとした植物画を多数描いていきます。“バラの画家” “花の画家”と呼ばれ、多くの本を出版しています。『新種植物の記述』(1784~85)の挿絵をはじめとして…

『ユリ科植物図譜』(1802~16)『バラ図譜』(1817~21)『名花選』(1827~33)、死後『王家の花束』(1843)を出版。その内容たるや、本当に美しく詳細な表現で圧倒的!

彼の父は宗教画家、兄弟は装飾画家だったとかで幼い頃から絵画の環境に親しんでいたのですね。その最高傑作とされる『バラ図譜』は、全3巻で169種のバラが描かれているんです。チャンスがあれば、必見です。

そのチャンスがやって来ます!ザ・ミュージアムで開催の「花の画家 ルドゥーテ『美花展』」をぜひお見逃しなく。この展覧会は、実は3月11日の大震災の影響で予告当初と内容が違います。

サイトでは、“べラム(子牛などの皮)に描かれた水彩画を中心とした内容から、ルドゥーテの版画作品を中心とした内容に変更させていただきます”とのこと。そちらもぜひ見たかったけど、版画も素晴らしい!

「薔薇空間 宮廷画家ルドゥーテとバラに魅せられた人々」(2008年5月~6月)に続く3回目の本展。そう言えば、上野の東京藝術大学大学美術館での『植物画世界の至宝展』(2005年6月~8月)も素晴らしかった!行きましょう。
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自閉症の息子とジェット

2011-05-04 21:17:49 | 映画
1963年4月26日中国の瀋陽で生まれ、8歳から北京の業余体育学校で武術を学び、74~79年まで(77年は欠場)5回連続で中国全国武術大会で総合優勝した、李連杰(リー・リンチェイ)。

今はジェット・リーと呼ばれていますが、チャン・シン・イェン監督のデビュー作「少林寺」(82)から見ているので、今もリー・リンチェイの方が馴染みます。そんなリー・リンも今や48歳。

1987年に結婚して2人の子供を持ちましたが、90年位離婚。「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー3」(91)「ツイン・ドラゴン」(92)に出演した女優ニナ・リーと99年再婚。女の子が1人います。

「HERO」(02)「ブラック・ダイヤモンド」(03)「ダニー・ザ・ドッグ」(05)「SPIRIT スピリット」(06)「ドラゴン・キングダム」(08)「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」(08)

「ウォーロード/男たちの誓い」(08)「エクスペンダブルズ」(10)と近年だけでもこれだけの作品に主演、出演しています。中国、香港、アメリカと活動の場も広い!しかし、総じてアクション映画ですよね。

ジェット・リーとなったリー・リンがどうしても演じたかったという作品が、「海洋天堂」(10)です。アクションスターのジェットが、はじめてアクションなし、しかもノーギャラでの出演を決意したそうです。

監督は、「北京ヴァイオリン」(02)の脚本家で初監督のシュエ・シャオルー。舞台は、中国の青島(チンタオ)。47歳のワン・シンチョン/王心誠(ジェット)は、長く水族館職員として働いていました。

21歳の1人息子ターフー/大福(ウェン・ジャン)を男手ひとつで育ててきました。母親はターフーが幼い頃に他界し、ターフーは自閉症でした。ある日、シンチョンは自分がガンに侵され余命がわずかだと知ります。

息子の将来を案じたシンチョンは、一度は心中を図りますが失敗。仕事の合間をぬって自分の亡き後、息子を預かってくれる施設を探しています。そんな2人と親しく付き合う向かいの家に住むチャイ(ジュー・ユアンユアン)。

チャイは密かにシンチョンに想いを寄せていました。しかし父子の留守中にシンチョンの主治医から、病気のこと、施設が見つからないことを聞いてしまいます。撮影はクリストファー・ドイル、音楽は久石譲。必見!
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