資産1000億を目指すブログ

2065年までに1000億目標。株式投資についてつらつらと。誤字脱字錯誤に計算間違い多数。補正・修正は読み手側でして。

投資家と経営者。

2011-01-22 18:35:55 | 投資日記
PERを意識しない投資家は利益率をみない経営者と同じであり、PBRを意識しない投資家は自社、買収先の資産価値を知らない経営者と同じ。成長率ばかりみる投資家は、売上市場主義の経営者と同じ。

ルックスルーから見るポートフォリオ構成に関して

2011-01-22 17:53:10 | 投資日記
同じ投資額でもリンクする産業資本は量、価値共に全く違う。

ちょっと面白い例として、割高銘柄で構成されたポートフォリオを組んでみた。んで、その内情をグラフにしてみた。それがこれ。



投資先としては高PBR高PER銘柄。主としてIT系をメインに7社で構成。

まず見て頂きたいのはグラフの右側。順調に利益が積み増されている。ルックスルー利益の成長率はここ5年間で3倍にもなった。素晴らしいの一言。これに付きます。しかしながら、成長率は遁減。70%の成長率が今では30%程度に。今後も下がりつづけていくでしょう。

さて、次に見て頂きたいのはグラフの左側。1050万と言う投資額に対して紐付く資本の額は115万円。売上も100万程度、利益に至っては30万円。こんな消費税にも満たない利益が年率30%で成長したとしてもたかが知れているわけです。しかもその利益成長はどんどん落ちていく。行きつく利益額はせいぜい50万程度でしょう。

1000万に対して50万は大して悪くありません。PERで言えば20倍程度なので、まぁ株価が落ちても利益率が変わらなければ50%程度の下落で踏みとどまるでしょう。しかし、利益率が落ちたらどうなるでしょうか?売上100万に対して税引後利益で30万と言う事は、売上営業利益は60%と言う事になります。正直、ドル箱です。ドル箱には競争相手が群がり持続的に牙城を切崩す為に資本が投入され、新たなトレンドや技術も矛先を向けます。事実、こう言うドル箱事業は新興ビジネスに多いです。次の新興ビジネスの餌食の対象になるかもしれません。そうしたらアウトですね。って、これは勝手な私の解釈ですが…。因みに利益もやっぱり年を経るごとに落ちます。こんな感じです。高収益で踏みとどまれるのは大体15%で残りの85%は転げ落ちます。その転げ落ち先も幅広く、過半数以上は10%以下の利益率になります(※過去5年間の統計、税引後営業利益ベース)。



利益率が無くなった時に株価下落の防御壁になるのは資本です。その資本は投資額の10分の1しかない。いざという時本当に死んでしまいます。さらに投資額1000万、年間利益50万であれば回収するのに20年かかります。もうその頃にはドル箱もないでしょう。その頃には、この銘柄群も未来の低PBR低PERになっている可能性があります。


逆に割安銘柄でポートフォリオを固めた場合はどうでしょうか。一例として同額の投下資本を低PER低PBR銘柄に投下し作ったものがこれです。



投下資本にリンクする産業資本は2000万超、利益は300万程度、利益率こそ成長は無いものの安定しています。とはいえ、やっぱりROEが高いのでこれもかなりの確率で減益となるでしょうが、それでもボチボチの利益は期待できます。


このように、同じ投資額でも投資先によっては歴然の差が生まれます。どちらに賭けるかは投資家の判断次第です。が、各投資家はそれぞれ目標とするリターンを持っていると思います。その目標リターンと現状のポートフォリオから得られるリターンのギャップを認識し、そのギャップが如何にして埋められるかを考え、その妥当性を考えるのは非常に有意義な事だと思います。

未来に投資の利益を確定させるのであれば、その株を誰かに売らなければなりません。では、買手が妥当に買い取ってくれるには企業がどんな状態である必要があるのか、どんなPBRどんなPERならば、買手が付くのかをもっと考えるべきではないかと思います。決して楽観視してはいけません。高PBRならば並のPBRに補正して考えなければなりません、PERにしても同じです。ROEだって同じです。成長率も低下します。人間と同じです。いつまでも成長期の企業なんていません。全てが変わった時に付く価格はいくらなのか、どうある必要があるのか、それをもっと考える必要が…って道がそれたのでここらへんにします。


あ、でも、割高株の中には本物のスターもいるかもしれません。

フェースブックの時価総額は妥当か?

2011-01-21 19:59:28 | 投資日記


ソーシャルネットワークを見て来た。評価は、うーん、「まぁまぁ」…。FBの何が革新的なのかは触れられる事は無く、坦々と、ユーザー数が増えていき、企業の価値が上がり、投資家が付き…と言う感じ。興味深かったのはいつの間にか出資比率減らされてた同級生かな?自業自得とは言え、主人公もちょっとやり方がえげつないなぁと感じた。出資比率が30%から0.3%ってのは、無いなぁ。自業自得は、自業自得だけど…。

因みにFBネタでちょっと気になる所、それは時価総額。500億はどうなの?高すぎではないかと。

時価総額:500億
売上:20億ドル
利益:5億ドル(推定)
成長率:100%
利益率:25%

PER:100倍
PBR:不明

成長率は年々逓減中。来期は50%程度まで成長率が落ちるとの事。このままいくと5年以内に売上成長率は1桁台になる可能性あり。累積成長率を加味して、5年後に売上は60億程度。利益率に関しては既に規模の効果は効きにくく、ビジネスモデルにも大きな変化は無い事を考えると利益率は一定とするのが妥当だと考える。そうすると、利益は15億ドル付近。そうするとPERは33倍程度。

さて、5年後にPERは33倍。これを高いとみるか、安いとみるか。

人それぞれ考える所は違うのだろうけど、私はパスですね。何か一発逆転の秘策が眠っているのであれば、また話は別ですが、あるかどうかも不明だし、あっても成功するとは限らないし、どちらにしろ投資は無いですね。

この時価総額は一体どこから出て来たんですかねぇ…。投資会社が民衆を煽っているようにしか…。悪徳業者が老人に1万円の羽毛布団を20万で売りつけようとしているのと大して変わらないように思えて仕方が無い。

※因みにグーグルが去年試算したFBの妥当な買収価格は20億ドルだったようです。これはこれで安すぎですねぇ。ま、1円オークションにおける始値みたいなものでしょうか。

利益は指標からは生まれない。

2011-01-21 15:14:35 | 投資日記
利益は指標からは生まれない。指標は計測器。温度計が高温を指示しているとしても温度計自体が発熱しているわけではない。同じように指標が利益を生み出しているわけではない。指標に縛られ過ぎるのは良い事では無い。

ポートフォリオの視える化を推進

2011-01-21 11:39:44 | 投資日記
と言う事でポートフォリオの視える化を実感していただきたく、実際に視える仕組みを作ってみました。

正直しょぼしょぼですが、まぁ、どんな感じかは実感していただけたらと思います。触ってみて頂いて色々感想頂ければと思います。

ファイルですがここからダウンロードしてください。エクセルファイルですのエクセルは必須です。私の持っているエクセルは2007なので、それ以前のバージョンだとうまく表示されないかもしれません、一応フォーマットは旧バージョンに合わせてはいるので大丈夫だとは思いますが…。

■使い方


使い方は単純で、所定の部分にコードと投資額、それと時価総額を入れれば結果がグラフに反映されます。

■グラフの見方



■注意点
注意点としてベースにしている情報は2010年11月時点の情報です。最新の情報ではありません。さらに一部の銘柄はデータ欠損が出ています。さらに金融証券系業者は帳簿が一般企業と違う為、ちゃんと結果に出て来ません。後、増資、減資等は全く考慮に入れていませんのでその点も注意してください。
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米国企業に関してのつらつらと…

2011-01-20 12:01:14 | 投資日記
PBR,PER,ROEと言う単語を頭の中で回していると一つ、何かが繋がったような気になる。

それで好きなようにブログに情報を継ぎ足している。日本市場に関してはブログに書いている通りなんだけど…果たして海外の市場で私が書いている事が通じるかと言えば、恐らくそれは無い。少なくとも100%全て当てはめる事は不可能だと思う。

良い例が米国の株式市場。全ての銘柄を見ているわけでは無く、数十銘柄の財務をチラ見した程度だけど、日本市場との違いは鮮明過ぎて眩しい程。働いている利益分配のメカニズムが全然違う、良い意味でも悪い意味でも理解に苦しむ程に。

日本市場と米国市場の違いは主にこの二つの点。

■利益還元性
あちらの企業の利益還元性は半端ない。利益が確定したらすぐに株主のもとに宅配されるような構造になっているし。余剰が見受けられるのであれば、それを削ってすぐに投資家に還元してしまう。年間利益以上の還元を数年間継続して行うケースも多々ある。

■高レバレッジ
還元性を重視するばかりか、資本比率が極端に低い。大手銘柄でも自己資本比率が10%前後何て事もある。なので必然的に高レバレッジ状態に陥り、高ROEが出現する。そして必然的に高PBRとなる。

日本銘柄が力士だとすれば米国銘柄はさながらボディビルダーみたいなものだろうか。一見ボディビルダーの方が上っぽいが、これもケースバイケースじゃないかと思う。

米国型企業の利点としては、

①高ROE&高レバレッジの為、成長に必要な資本は殆ど不要。少しの資本を担保に借入を行えば十分必要な金は手に入る。特に相手が巨大企業であり、利益率が安定しており、インタレストカバレッジが並であれば問題無し。

②利益が株式リターンに直結している為、下手に内部留保され、市場価格に翻弄される事が無い。その為、比較的に安定した利益を享受できる。

等が上げられる。

逆に弱点としては、

③破滅的な経済後退や事業不振が起こった時、悪影響が噴出する。高ROEと言うのは、逆に働けば簡単に倒産すると言う事。特に利益率が低い割に高レバレッジを掛けていた場合はそう。少し前の日本の中堅マンションデベみたいな状態になりかねない。

④リスクの割にリターンが取れない。これは他人資本を挟んでいて、その分負債コストが企業にのしかかる為。リターンが減少する割に、リスクはしっかり残っている為。


どっちがいいかは、分かりません。感覚的にはやっぱり日本企業の方が良い。まだ割安性が残っているから。特に米国株はヘッジ分のリスクプレミアムを頂かないとなかなかやる気になれない。個人的には株主還元利益率で20%は欲しい。配当10%、自社株買い10%程度なら買う気になる。5年で潰れる企業と言うのもあまりないし、仮に20年以内に25%の企業が潰れたとしても、15%程度のリターンは取れている事になるから。なので買うのであればPER5倍程度の企業かな。

逆にこれ以上のPERは嫌だ。仮にPER20倍の企業に投資したとして、毎年配当で投資額の5%を取れたとしても、20年以内に会社が破産したら元も子もないし、高ROEによる成長と言った所で、所詮、長期的には成長しても年間5%程度が関の山だから大した意味は無いと思う。それに日本の様な比較的比較的厚い資本を纏っている市場でも、10年で5%が倒産している。より資本の薄い米国市場の銘柄で2倍の期間でサンプルを取れば恐らく5%の倒産率では済まされないだろうと思う(憶測)。で、そんな事が起きればリターンどころの話では無く、ロスとなってしまう。因みに会社が潰れなくとも資本は潰れる。会社側は新たに資金調達をすれば何を免れる。しかし資金調達を既存投資家を顧みずに非常に分の悪い形でやられたら、それはもう、既存投資家は切腹を強要されるようなものだろう。こんな事で死ぬのは御免だけど、かなり可能性は高い。

でも、どこの国の市場においても、長期的には数%のリターンが生まれるような構造になっているので、まぁ、ボチボチの利益は得られると思うけど、、それでもねぇ…。今の米国市場が安いかどうかと言われれば、少なくとも安くは無いし、どちらかと言うと高いと思う。

国際分散している投資家の方で、米国株は配当利率が良いから日本株なんて買ってられないと言っている方がいらっしゃったが、内部留保される利益を勘案するとやっぱ日本の方が良いのかなぁと思う今日この頃。その内部留保の使い道こそが重要なんですけどね…。


※勿論米国株にも自己資本比率が厚い銘柄も沢山あります!なので、私の言っている戯言は参考程度にしていただければと思います。

妄想投資家。

2011-01-20 09:07:11 | 投資日記
株を買うに当たって殆ど全ての人が何か確信に近いものを持っていると思う。私もそうだし皆さんもそうだろう。

こんな事を言うのは失礼かもしれないが、我々の予測能力は貧弱であり、忘却し易い。

嘘だと思うのであれば過去の投資履歴を見直してほしい。昔購入した銘柄に関して購入時にどんな事を言って購入し、数日~数年後に、何を理由に売却したかを考えてみてほしい。大抵の場合、購入当初の期待は裏切られ、売却時にはその期待すらも語られずに切り捨てられているのではないだろうかと想像する。勿論、市場価格が上がったから売却したと言う理由もあるだろう。しかし、市場価格に根差した投資を投資と言って良いのだろうか?

株を購入する際、その企業の繁栄した姿とそれに対する市場の歓喜による株価上昇を想像している事だと思うが、今一度、その“偉大なる結果”に結びつく仮定を列記し、その確度を検証してみる必要がある。別に厳密にやる必要はない。大雑把でもいいから把握する事に意味がある。そして、多数の不確実性がそこに内蔵されている事を再認識する必要がある。

我々が投資において最もやらなければならない事は、偉大なる結果を考える事では無く、むしろ、因果の過程にある不確実性の把握とその排除が肝心だろう。過程を分析する上で過去のデータが取れるのであればどんどんとって流用して分析の精度を上げていけばいいと思う。歴史書やビジネス書、統計情報等も有効だろう。とにかくあらゆるアクセス出来る情報を総動員して地を固めるべき。その上で、最頻値を計算し、自らの必要リターンと比べて妥当かどうかを判断する。これを数回、数十回繰り返し、ポートフォリオを固める。後は、過程した状況と実績が乖離しすぎていないか監視をしていく。

みたいな感じでしょうか。私はこういう形で投資をしていきたいと思います。が、なかなか難しいんですけどね。

私の場合、儲かる儲からないとは別の次元で、多々のミスを犯し続けて今に至ります。都度、理由をつけて銘柄を買っては売っての繰返し。やっとまともになって来たように思えるけど、それもまだ道半ば。本当に長い。

PBRが高い方が資本の蓄積が早い。

2011-01-19 19:26:24 | 投資日記


逆にPBRが低い程資本の蓄積が遅い。上のグラフは2001年のPBRとその後の資本の増加率。

勿論、単純に資本が増加したとは言えない。例えば配当や自社株買い&償却等で株主還元していたり、増資していたりするので、これだけでは何とも言えない。ただ、PBRによって蓄積率に明確な違いが出ているのは明白っぽい。

資本が成長しないから酷い値段で取引をされているのだから、実際の所、当たり前と言えば当たり前なのかも?やたらと安いからと低PBR銘柄ばっかり買っていると安物買いの銭失いとなってしまうから注意しないとですね。気をつけます。

問題は、この低資本蓄積率をいかに回避するかなんですよね。高ROE銘柄をバンドルしておけば、悪くない確率でROEが数年間持続し、その後もボチボチのROEで推移してくれるので、私は低PBR、高ROE銘柄に賭けているのですが、本当に上手くいくのやら…?行くとは思うけど、必ずだとも思えない…。

例えば、実は低PBR×高ROE銘柄は市場の罠で、より低いPBRに誘われるフラグだったり。高ROEが継続不可な事を市場が察知して、低PBRに予め評価を落としていて、まんまとそれに嵌ったのが私だったりするのではないかと…。後、首尾良く数年間自己資本が成長したとして、その次の数年間が全く希望の持てない利益率しか出せない事が分かったとすると、PBRが上がる事無く、そのままずるずると下がっていく事も十分あり得る。いやー怖い怖い。。でも最悪の事態は想定しておかないと…。何か回避策ないかなぁ…。

【誤報訂正】ルックスルー利益、ROEとPBRの関係【再考】

2011-01-18 17:47:41 | 投資日記
PBR1倍で時価総額が固定されればルックスルー利益がそのままキャピタルゲインとして株価に反映される。逆にPBRが1倍で無い場合は相応の係数(=PBR)を掛けて株価に帰ってくる。

と言う事は低PBR、例えばPBR0.5倍だった場合は、ルックスルー利益*0.5倍がキャピタルゲインになり、PBR2倍だった場合、ルックスルー利益*2倍がキャピタルゲインになる。そう考えると高PBRは美味しいねぇ。PBRが固定されていればの話だけど。

後、ROEと同等のリターンを見込むのであれば、現行PBRが一定と言う条件のもとで、ROEがリターンとなる。これはPBRの数値によらず、数値が固定されているという点のみが条件となる。仮にPBR0.5倍、ROE10%であれば、来年のPBR0.5倍のままであっても、株価は10%上昇する。勿論、株主還元されたり借入金返済に利益を宛がわれたらまた別種の計算をしなければならないけど、まぁ、大体ROE並のリターンが取れると言う事で良いと思うし、仮に株主に配当されるのであれば、PERベースでのリターンを頂けるので、ROEよりも美味しい可能性大(特にPBRが簿価割れしている場合、PERはROE/PBRとなるので株主益回りはROEよりも高くなる)。

となると、低PBRでこれ以上下がらないと言うレベルのPBRであれば、ROEベースで利益率を確保でき、株主還元される場合はさらに良いレートで還元される。下記の式が成り立つ。

年間リターン=ROE*(1-還元性向)+1/PER(還元性向)

でもやっぱりルックスルー利益をキャピタルゲインに直結させられる方がおいしいなぁ…。でも低PBR銘柄にPBR1倍になれ、何て言うのは、あんまり期待できないし…。

何かロジックが変な所あったら訂正コメント頂ければ幸いです。

自己資本比率と増資の関連性

2011-01-18 13:58:42 | 投資日記


自己資本比率と増資にちょっとした関連性がある。自己資本比率が低過ぎると大規模増資される可能性が高いと言う事。グラフは金融証券業界以外の一般企業の自己資本比率(5年ま)と過去5年間の既存資本に対する増資規模の図。

過去5年間に関して言えば自己資本比率20%程度が分水嶺だったよう。ただ、単発で大規模増資がちらほら、どの部位でもあるみたい。因みに赤い線は平均値。突出した棒二つはグリーとクックパッドだった気がする。あれらは超高PBRだから希薄化が軽度なわりにどでかい資本を調達できる。

上記の通り、増資が悪いものだとは思わない。むしろ資本簿価以上の時価総額を持った企業は増資した方が得。既存投資家にとっても得。このグラフでは増資時のPBRがどの程度だったか分からないので何とも言えないけどね。