要となる智を継ぐもの

株式投資についてつらつらと書くブログ(走り書き)。誤字脱字計算間違い多数。補正・修正は読み手側でしてください。

米国企業に関してのつらつらと…

2011-01-20 12:01:14 | 投資日記
PBR,PER,ROEと言う単語を頭の中で回していると一つ、何かが繋がったような気になる。

それで好きなようにブログに情報を継ぎ足している。日本市場に関してはブログに書いている通りなんだけど…果たして海外の市場で私が書いている事が通じるかと言えば、恐らくそれは無い。少なくとも100%全て当てはめる事は不可能だと思う。

良い例が米国の株式市場。全ての銘柄を見ているわけでは無く、数十銘柄の財務をチラ見した程度だけど、日本市場との違いは鮮明過ぎて眩しい程。働いている利益分配のメカニズムが全然違う、良い意味でも悪い意味でも理解に苦しむ程に。

日本市場と米国市場の違いは主にこの二つの点。

■利益還元性
あちらの企業の利益還元性は半端ない。利益が確定したらすぐに株主のもとに宅配されるような構造になっているし。余剰が見受けられるのであれば、それを削ってすぐに投資家に還元してしまう。年間利益以上の還元を数年間継続して行うケースも多々ある。

■高レバレッジ
還元性を重視するばかりか、資本比率が極端に低い。大手銘柄でも自己資本比率が10%前後何て事もある。なので必然的に高レバレッジ状態に陥り、高ROEが出現する。そして必然的に高PBRとなる。

日本銘柄が力士だとすれば米国銘柄はさながらボディビルダーみたいなものだろうか。一見ボディビルダーの方が上っぽいが、これもケースバイケースじゃないかと思う。

米国型企業の利点としては、

①高ROE&高レバレッジの為、成長に必要な資本は殆ど不要。少しの資本を担保に借入を行えば十分必要な金は手に入る。特に相手が巨大企業であり、利益率が安定しており、インタレストカバレッジが並であれば問題無し。

②利益が株式リターンに直結している為、下手に内部留保され、市場価格に翻弄される事が無い。その為、比較的に安定した利益を享受できる。

等が上げられる。

逆に弱点としては、

③破滅的な経済後退や事業不振が起こった時、悪影響が噴出する。高ROEと言うのは、逆に働けば簡単に倒産すると言う事。特に利益率が低い割に高レバレッジを掛けていた場合はそう。少し前の日本の中堅マンションデベみたいな状態になりかねない。

④リスクの割にリターンが取れない。これは他人資本を挟んでいて、その分負債コストが企業にのしかかる為。リターンが減少する割に、リスクはしっかり残っている為。


どっちがいいかは、分かりません。感覚的にはやっぱり日本企業の方が良い。まだ割安性が残っているから。特に米国株はヘッジ分のリスクプレミアムを頂かないとなかなかやる気になれない。個人的には株主還元利益率で20%は欲しい。配当10%、自社株買い10%程度なら買う気になる。5年で潰れる企業と言うのもあまりないし、仮に20年以内に25%の企業が潰れたとしても、15%程度のリターンは取れている事になるから。なので買うのであればPER5倍程度の企業かな。

逆にこれ以上のPERは嫌だ。仮にPER20倍の企業に投資したとして、毎年配当で投資額の5%を取れたとしても、20年以内に会社が破産したら元も子もないし、高ROEによる成長と言った所で、所詮、長期的には成長しても年間5%程度が関の山だから大した意味は無いと思う。それに日本の様な比較的比較的厚い資本を纏っている市場でも、10年で5%が倒産している。より資本の薄い米国市場の銘柄で2倍の期間でサンプルを取れば恐らく5%の倒産率では済まされないだろうと思う(憶測)。で、そんな事が起きればリターンどころの話では無く、ロスとなってしまう。因みに会社が潰れなくとも資本は潰れる。会社側は新たに資金調達をすれば何を免れる。しかし資金調達を既存投資家を顧みずに非常に分の悪い形でやられたら、それはもう、既存投資家は切腹を強要されるようなものだろう。こんな事で死ぬのは御免だけど、かなり可能性は高い。

でも、どこの国の市場においても、長期的には数%のリターンが生まれるような構造になっているので、まぁ、ボチボチの利益は得られると思うけど、、それでもねぇ…。今の米国市場が安いかどうかと言われれば、少なくとも安くは無いし、どちらかと言うと高いと思う。

国際分散している投資家の方で、米国株は配当利率が良いから日本株なんて買ってられないと言っている方がいらっしゃったが、内部留保される利益を勘案するとやっぱ日本の方が良いのかなぁと思う今日この頃。その内部留保の使い道こそが重要なんですけどね…。


※勿論米国株にも自己資本比率が厚い銘柄も沢山あります!なので、私の言っている戯言は参考程度にしていただければと思います。

妄想投資家。

2011-01-20 09:07:11 | 投資日記
株を買うに当たって殆ど全ての人が何か確信に近いものを持っていると思う。私もそうだし皆さんもそうだろう。

こんな事を言うのは失礼かもしれないが、我々の予測能力は貧弱であり、忘却し易い。

嘘だと思うのであれば過去の投資履歴を見直してほしい。昔購入した銘柄に関して購入時にどんな事を言って購入し、数日~数年後に、何を理由に売却したかを考えてみてほしい。大抵の場合、購入当初の期待は裏切られ、売却時にはその期待すらも語られずに切り捨てられているのではないだろうかと想像する。勿論、市場価格が上がったから売却したと言う理由もあるだろう。しかし、市場価格に根差した投資を投資と言って良いのだろうか?

株を購入する際、その企業の繁栄した姿とそれに対する市場の歓喜による株価上昇を想像している事だと思うが、今一度、その“偉大なる結果”に結びつく仮定を列記し、その確度を検証してみる必要がある。別に厳密にやる必要はない。大雑把でもいいから把握する事に意味がある。そして、多数の不確実性がそこに内蔵されている事を再認識する必要がある。

我々が投資において最もやらなければならない事は、偉大なる結果を考える事では無く、むしろ、因果の過程にある不確実性の把握とその排除が肝心だろう。過程を分析する上で過去のデータが取れるのであればどんどんとって流用して分析の精度を上げていけばいいと思う。歴史書やビジネス書、統計情報等も有効だろう。とにかくあらゆるアクセス出来る情報を総動員して地を固めるべき。その上で、最頻値を計算し、自らの必要リターンと比べて妥当かどうかを判断する。これを数回、数十回繰り返し、ポートフォリオを固める。後は、過程した状況と実績が乖離しすぎていないか監視をしていく。

みたいな感じでしょうか。私はこういう形で投資をしていきたいと思います。が、なかなか難しいんですけどね。

私の場合、儲かる儲からないとは別の次元で、多々のミスを犯し続けて今に至ります。都度、理由をつけて銘柄を買っては売っての繰返し。やっとまともになって来たように思えるけど、それもまだ道半ば。本当に長い。