空腹の構え

もっぱらチャリンコ、他ものづくり

ニセコクラシック140km 2017

2017年07月25日 22時15分06秒 | レース・イベント
3時30分起き。

コンビニに寄って
予定通り会場入り。

走る機材はタイム・サイロンと
レーゼロ・コルサスピードTLR。

パンクの心配はないが
トレッド幅が小さいので、

下りコーナーリングをどこまで
攻めていいのか不安はある。




初の出走サイン。

まだほとんど空白。
何名かが斜線を引いている。

サインってのは斜線でいいのか?
斜線を引く。

KBSさんの名前発見。
たしかDNSだったような…

斜線がひいてある。
DNSが斜線だったのか。

隣の机のを見ると
ちゃんと名前書いてる。

斜線の下に名前を書いておく。
危なかった。



マヴィックブースで
フロアポンプが無料で使えた。

持ってこなくて正解。


雑談。

くまお氏、KTKさん、HNDさん、
SNHさん、STOさん? WTNさん?

面識ない方が幾人か。
STOさんは自分を知っている様子…

栗駒でお会いしてたみたい。
去年か?やべ。記憶が…

そしてやっぱり昨日の
にらめっこしたのはSNHさんだった。



会場を見渡すと

背中にハイドロ
背負ってるのは自分程度。

高齢の人すら背負っていない。
いいさ、自分は雑魚よ。

水無きゃ死んじゃうのさ。





目標は完走。
あわよくば25%以内。

さぁ、スタートだ。



ある程度人数を区切って
スタート時間をずらしているが、
後の方ほどタイム的には不利。

大会側の説明では
パレードラン中に前に
詰めて来いとのこと。



実際にはかなり面倒。
グイグイ割り込む必要がある。

自分は登りは遅いので後方で構わない。

OKNさん発見。



って、オイ、オイ。
ガーミンサイコン…

でなくパワーメーターか?
様子がおかしいぞ。

ケイデンスを90以上にしてと
画面に出る以外、
ボタンを押しても動かない。

サイコン無しで走ることになるとは…
ガーミンだめだな。ひどいや。



スタート直後から登りだ。
それも大集団。

普段は出せない速度で勾配を登る。
集団で囲まれていると遅くもできない。

平地より登りの方が
接触しそうで集団が怖い。

さっそく落車。
登りのコーナー。




アクションカムをココで終了。

電池は2時間程度なので、
ゴールのために温存。

(後で後悔。前半こそ
面白い映像が多かった)


きづくと、小集団。20名ほど。
1~2列で下りを高速で走る。

大会側が言っていた危険な
下りカーブには赤い看板。

あった。
なるほど。

木が多くてどのくらいの
曲がりなのか分からない。

レースなので飛ばし気味の上、
他人のケツを追っているとなると
なおさら危険度が高い。

が、自分は前方は無視して
きっちりと減速して曲がる。

アウトインアウトをせず、
ラインを守る。

確認して後ろに人はいない。

いたとしても車ルールでは
カマ掘るヤツが悪なのだ。

晴れていてアルミリムでチューブレス。
余裕だが、油断せず確実をゆく。

離されるが、すぐ追いつけた。
攻める必要は全くないな。


いきなり、2名突っ込んだ人発見。

そして自分の横の奴も突っ込んだ。

しばらくしてまた。突っ込む人。

そして、前を走っていた人が、
ロックしたか、パンクしたか。

ブルブル震えて制御不能。
コーナーを曲がれず突っ込む。

車間距離大きく取ってたし、
巻き込まれなくてよかった。


1時間も経たず、ずいぶんと
突っ込む人を見たなぁ~。

きっと緑が大好きなんだな。



まだ午前8時頃か?
サイコンめ、時間もわからぬ。

登り中。暑い。まだ朝だぞ。

早々とボトルの水を
ドボドボと頭からかける。

ボトル2本だけで挑んだら、

おそらくリタイヤか
タイムアウトだったな。

全然足りなかっただろう。
水が生命線になりそう。


1つめの山を下り終えると
集団がはっきりとできていた。

遥か前に集団が見え、
後ろは見えない。

次の登りに入っていく。

脚力レベルが似通った
20人ほどの集団。

普段なら無理な速度で
勾配を登り続けている。

真っ黒のガーミンが恨めしい。
今何ワット出ているのだろう。

集団の不思議なパワー。

脚力はかなり使っているのに、
心肺には余裕がある。

ヒルクライムなら既にタレているはず。
むしろ普段以上に脚力でてる気がする。

そうはいっても勾配がキツイと遅れる。
が、緩んだり下ったりすると先頭にでる。

この集団での力関係では
自分は平坦が速く登りは遅い。

数人、同じ様な人がいて、
ローテーションしたりする。

これだよ。

夏油でできてない
他人との協調、っぽいの。

ロードレースを走っている
実感が沸いてくる。楽しいわ~。

気になるのは一切ローテーションも
先頭にも出ず人の影に徹する人。

温存?

自分は初なので今普通に走っている
つもりだが、飛ばし過ぎなのか?

ハイドレの経口補給水をチマチマ摂取。
これ、飲むのがすごく息苦しい。

それでいて少ししか量が出ない。
ゴクっと飲めない。チュって程度。

息苦しいので登り中は飲めない。

下りでチュ、チュ、チュ、
ゼィゼィハァハァ、

な感じでなかなか面倒な補給だ。


集団は崩れることなく平坦にまできた。

記憶している地図では最もでかい
登りを終えたことになる。

予想よりかなり体力あるぞ。

1つ目の補給地点。
自分はボトルの空きが無いので
受け取らず通過。

この人数なら平坦は
すごく速い…を期待していたら、
遅い。

35㎞/h?サイコンがないせいで
わからぬがその程度だろう。

積極的に前に出て引き、
交代を促すが協力的なのは数名。

そうでない人が前に出ると、
交代せず速度が落ちてゆく。

ということはクライマーが
多いということだろうか?

苦手な平坦は温存に徹する?
最後の山で全開するのだろうか。

気づくと一人飛び出していた。
べつに足を使っていないのだが…

追いついてくるだろうと後ろをみると、
全く気配がない。たぶん35km/hだぞ。

なんなのだ?
結局ひとりで10kmほど走っただろうか?

無理なんてしていない。
そのうち合流するだろうと
流し気味ですらある。

5~6人、平地強い人と強調出来たら、
この集団を引きちぎっていたのだが…

向かい風区間で速度が落ちる。
30km/hだろう。後ろが追い付いてきた。
ようやく合流。
80㎞地点くらいかな?


なんか集団が40人くらいに
増えている気がする。
HNDさん発見。

ヒルクライムが速いハズの
HNDさんと自分が同じ集団に?

今までいなかったわけだから、
追い付いてきた?

そうだとするとやはり
この集団は平地で遅かったのだ。

と、足?攣ってるか?
イマイチ具合が悪い。

攣った痛みはないが、
攣りそうな感覚がある。

平地の単独走が実は
無理していたのだろうか?

体力は、、、すごいまだあるぞ。
おかしいな。初の経験。

補給食も感覚的に30分毎に摂取。
ハンガーノックの心配もない。

まずいのは、掛け水がもうない。
ボトル2本とも空だ。

でも次の補給所で水を
ゲットできればいい。

と背中のをチュ、チュしたら、、、
無い!!

飲み水がない!!

この暑さで想定以上に
水を消費していた。

残量が分からないのも問題だな。


今日はもう25度は超えてるな。
自分の限界温度を超えている。
この想定は甘かった。

今100km地点ほどだろうか。

ここから山だぞ。
それで水が無いだと~~。


緊急事態だ。
非常にまずい!!

最後の登りに突入。
これまで集団が一気に崩れる。

やはりクライマー?らが
速いペースで登っている。

付いていけないので
ペースを落とす。

もう体が熱い。
掛け水がほしい。

余計にペースがさがる。
集団の利も失い、完全に遅れる。

周囲にも人はいるが、
登りが苦手そう。

70km組もいる。
が、ペースが合わない。

単独走になってしまった。

抜かれるか、追い抜くかだけ。
同じペースの人がいない~。

水と集団を失った山岳。
辛い…。一気にガタがくる。

特に腰に疲労が大きい。
フレームの硬さによるダメージか?

シッティングが多すぎたな。
立ちこぎをしていないツケがきた。

平坦での元気はなんだったのだろう。
あとどの程度でゴールだ?

サイコンがアホなので何もわからない。
横を過ぎる人に聞いてみた。

もう少し先で補給所があって、
そこから20kmでゴールだそうだ。

ということは、
あの酸ヶ湯1本以上を
登る距離あるのかい。

1時間30分かかる予想。

補給所、背中にボトルを移し、
1本ゲット。
2本目、、、、落とした。


あとから冷静に考えれば
止まってでも大量にもらう
(空のボトルに水を入れる)
べきだった。

たった1本。
飲み水にしか使えないし、
それでも足りない。

冷静な思考も出来ずにいたようだ。
腰痛い、熱い、足がヤバイ。
両足とも攣りまくっている。

痛いほどではないが、
足もこんなに使っていたのか…
ロードレース、想定が甘すぎた。



もはや惰性で走り続けている。
平坦、下りでもまともに踏み込んでいない。

200W以下だなこれ。

暑い。腰痛い。足痛い。
上半身は楽だな。

アクティブフォークは素晴らしい。
シートポストにもそれが欲しい。

もはや順位なんてどうでもいい。
早くゴールしたい。終わりたい。

でも速くならない。
心を無にして痛みを無視するフリだ。



あと4kmと標識。



普段ならスグなのに、
今は長い地獄。遠い…。

車で来た時の見覚えがる道、
ゴールまで近いな。



最後の上り、斜度がキツイ!!
元気な昨日は余裕で登っていたのに…



踏ん張ってついにゴール。



ようやくチャリから腰を解放。



車まですぐなのに、
遠い。

足がフニャフニャで
まともに歩けない。

酒を飲んでもないのに千鳥足。
こんなに足が疲弊したのはかつてない。



やっと車につき、
車内に置いていた経口補給水をのむ。

熱い。お湯だ。

仕方ないが飲む。
熱いせいで汗が噴き出す。

手足がしびれてる。
酷い疲労だ。
座って落ち着くのを待つ。

水もあったが、これもお湯だ。
頭に掛けようと思ったがやめる。

弘大のSTOくんと遭遇、会話。
なんかよく覚えていない。

くまお氏と遭遇、会話。
かなりいいタイムだとおほめのお言葉。
でも辛くて喜べない。

サイコンアホンなので
ゴールタイムすら知らない。

いいタイムなのかなぁ?
25%はいってるのかなぁ。

座り続けて回復を待つ、
が、段々と悪い感じになる。

暑いからかな?
暑いな。風が無い。
チャリで走ってる方が涼しいぞ。

向かいのホテルの搬出エリアが
日陰で涼しそうだ。

経口補給水とただの水を持って、
ヨタヨタと歩いて日陰に倒れこむ。

経口補給水を全てのむが、
良くならない。

水・・・お湯をかける。
やっぱりアッチィ。お湯だな。

全身がしびれ、、、
動けなくなる。


あ!コレ熱中症だわ。
動けないし。手足動かん。

死ぬぅ!!

今、気温30度か?
涼しい所が無い。
どこにも逃げ場がない。
回復するわけがない。


ホテルの厨房関係の人に
全力で声をかける。

「助け呼んでもらえますか」

小さい声が、届いたようだ。
電話をかけてくれている。

もう目も開けられない。
なんかダメだ。

両足が攣って痛いが、
動けない、治せない、痛い。

こんな時は必殺の喘ぎ声だ。

あ""~、ナツシネ



なんか大会の救護の人が来たようだ。
担架に付けられ、
どっかのテントの中に運ばれる。

経口補給水を飲まされる。
こんどのは冷た…ぬるい。

さっきも結構飲んだので
吐きそうだ。

吐く宣言をする。

女性が皿を持ってきた。
???

皿って…おい。
小さいし。

袋だろ普通。
コンビニのでもいいし。

もう我慢できん。
俺のスープを綺麗に皿に盛り付けるぞ!

無理だった。

案の定、皿からこぼれる。
女性がキャァァ!って、おい。

その悲鳴、心にダメージ。
皿持ってくるお前の判断が悪いぞ。

別の女性が点滴を刺した。


いddっでえぇーーーー!


何だこれ、どこに刺した?

血管じゃないとこに刺さってない?

喘ぎ声、停止。
「点滴めっちゃイテェ!」
ハッキリと力強く言ってやった。

男性の方が刺し替えて、
ようやくホッとした。


病院に運ぶそうだ。
うーむ。まずい。

帰りのフェリーとか
観光の時間が…

点滴1本で安静にしてれば~、と
駄々をこねてみたが、却下。

救急車が来ていたようで、
強制送還決定。

車のドア開けっ放しだし、
チャリもそのまま、
バックも(サイフ)。

を伝えたら、計測チップを取り、
バックを救急車に付け、
車のドアを閉めてもらい、

…心置きなく病院へ。

ありがとう、お手数掛けました。
ちくしょーー。



点滴1本では帰してくれず、
2本目。逆の腕に刺してもらう。
それと血液検査も。

ゴール後4時間。
御土産は無理だな。

腹減ったなぁ。

アイス食いたい。
ソフトな奴を。

ラーメン喰いたい。
あっさりなお塩な奴を。

でも食う暇ないよな。
まずはレンタカーを急いで返さないと。

院内で落車でズタボロの人発見。
ミイラみたい…。ボロボロだ。

落車はせずに済んだが、
熱中症で病院ってのも残念だ。

検査が終わり異常なし。
医療費を払い、さようなら。

タクシーで会場に戻り、
帰り支度をする。




人がいない寂しい会場でリザルトを見る。
4時間16分…25%入れず。



熱中症になった時点でDNFと同様か。
ゴールしただけマシと思おう。

あれだけ水を用意したのに
それでも足りないとは。

一般の人の3倍の水を
用意しないといけないみたい。

4Lもの水をどう積めと?
難問だな。

腰のダメージが大きかったのも、
立ちこぎ多くして回避しないと。

だが、脚力の強化よりも、
暑さに対抗せねばならぬとは。

ロードレースは普通夏走るし、
向いていない、ってか。

悲しいな。


車で4時間。
レンタカー屋に車を返す。
フェリー出港まであと30分。

チャリで15分はかかる。
全力で走る。

汗がひどい。
まだ後遺症があるようだ。

なんとか間に合う。
汗だくで仮眠。

フェリー4時間。
船酔いする。

体調悪いせいで
よけいに体調を悪くする。

1時間かけ車で帰宅。

風呂、ようやくだ。

明日は仕事だ。
4時間しっかり寝ねば。


ニセコ、終わり。