おうちでラテアート・デザインカプチーノ

家庭用エスプレッソマシンを使ってラテアートします。コツ・雑感・写真など。

サーモスタットだましのお話

2011-08-21 | エスプレッソツールズ
家庭用マシンでラテアートをしようとすると、
必ずぶつかるのがスチームの強さの問題。
それを解決するひとつの方法として「サーモスタットだまし」があります。
けんたろさんのHPから広まったといっていいのかな
(「同HP内の「スチームを持続させるには」を参照)。
ですが・・・これがどういうことかよくわからないというホームバリスタさん
たちによく出会うのです。
というわけで今回は「サーモスタットだまし」の超平易解説です。

家庭用のマシンのスチームは通常、
1、スチームボタンを押す
2、スチームOKランプが点灯
3、スチーム開始
の順で行いますが、これをマシンの挙動と合わせてみてみると、
1、(スチームボタンを押す)→ボイラーの制御がスチーム用のサーモスタットで行われるようになる
2、ボイラーが一定の温度に達すると(スチームOKランプが点灯)→サーモスタットが働きヒーターが切れる
3、(スチーム開始)→バルブが開放されされボイラー内の圧力が下がる
さらにわかりやすくイメージ図で見てみると、

という具合になります。
すなわち、マシンちゃんが「スチーム準備OKです!ご主人様!!」という合図を
してくれると同時に、なんとスチームを作り出すヒーターはOFFになっているのです。
これだと、スチームを開始すると、その勢いは弱くなっていくばかりですね。
そこで、このヒーターOFF動作をさせないために、サーモスタットが働いてヒーターが切れる前に
スチームを開始して、スチーミングしている間はヒーターをONにしておくというのが、
いわゆる「サーモスタットだまし」なのです。
タイミングよく行えば、素直なマシンちゃんは、だまされているとも知らずにヒーターをONに
し続けて、最後まで強いスチームを維持してくれるというわけです。
これもイメージ図で見てみると、


こんな感じ。
マシンによって準備ランプの動作は異なる(OKの合図がランプ消灯の場合やOKの合図自体無いなど)
のですが、マシンの内部の働きは同じなので参考にしてみてください。
またどのタイミングでスチームを開始すればヒーターがOFFにならないかは、時間や温度で
ご自分のマシンに合わせて行ってください(メーカーやマシンの個体差が結構あるので)。

いうまでも無いですが、メーカーの想定している使用方法ではないので、
マシンが故障した場合には自己責任で、ということになりますのでご注意を。