クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

北武蔵の“パワースポット”はどこにある?(19) ―北野天満宮―

2010年12月13日 | パワースポット部屋
受験シーズンには天神さま。
“北野天満宮”は菅原道真を祀っていることから、
いつしか学問の神様として信仰を集めている。

全国の天神社も、学問の神様として信仰が厚い。
試験を受けるのは受験生ただ一人だが、
受験に効くとあれば、
やはり験を担いでおきたいと思うが人情だろう。

ところで、なぜ菅原道真が祀られているのだろうか。
よく知られているように、“御霊信仰”によるものだ。
道真は藤原時平の陰謀により太宰府に左遷され、同地で没した。

そのあと、藤原時平は若くして没。
道真の祟りによるものとされた。
そして、都では落雷などの天災が起こり、
人々は道真の怨霊の祟りと恐れた。
このままでは災いが起こり続ける。
なんとしても道真の怒りを鎮めなければならなかった。

そこで、道真を神として祀ったのである。
天暦元年(947)、北野天満宮を創建。
もともとあった天神と道真が習合し、天神信仰が興る。
以来、天皇家や藤原氏に崇拝され、
脈々と信仰は続いた。

元は祟りを鎮めるために祀られたものだったが、
学問に優れた道真にあやかろうという気運が現れる。
そして、学芸の神として信仰されるようになったのである。

参拝するのは「受験生」だけに限らない。
学びは一生続くもの。
学校を卒業したからと言って、勉強が終わるわけではない。
学び続けることこそ、人生なのかもしれない。

北野天満宮には多くの参拝者が訪れている。
願うものは一人一人違うのだろう。
向学心と国の発展は深く繋がっているのかもしれない。
天神さまは今日も訪れる人たちを、
優しく見守っている。



北野天満宮(京都府京都市)












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